くらしのアナキズム
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ほんとうに必要なのか?
「国家なき社会」は絶望ではない。
希望と可能性を孕んでいる。
よりよく生きるきっかけとなる、
〈問い〉と〈技法〉を
人類学の視点からさぐる。
本書でとりあげる「人類学者によるアナキズム論」とは…
・国家がなくても無秩序にならない方法をとる
・常識だと思い込んでいることを、本当にそうなのか? と問い直す
・身の回りの問題を自分たちで解決するには何が必要かを考える
アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考!
***
この本で考える「アナキズム」は達成すべき目標ではない。むしろ、この無力で無能な国家のもとで、どのように自分たちの手で生活を立てなおし、下から「公共」をつくりなおしていくか。「くらし」と「アナキズム」を結びつけることは、その知恵を手にするための出発点だ。(「はじめに」より)
***
ミシマ社創業15周年記念企画
●目次案
はじめに 国家と出会う
第一章 人類学とアナキズム
第二章 生活者のアナキズム
第三章 「国家なき社会」の政治リーダー
第四章 市場(いちば)のアナキズム
第五章 アナキストの民主主義論
第六章 自立と共生のメソッド――暮らしに政治と経済をとりもどす
おわりに
- Print length240 pages
- LanguageJapanese
- Publisherミシマ社
- Publication dateSeptember 29, 2021
- Dimensions7.4 x 5.04 x 0.75 inches
- ISBN-104909394575
- ISBN-13978-4909394576
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Product description
From the Publisher
About the Author
1975年熊本生まれ。岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。所有と分配、海外出稼ぎ、市場と国家の関係などについて研究。著書に『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、第72回毎日出版文化賞特別賞)、『はみだしの人類学』(NHK出版)、『これからの大学』(春秋社)など、共編著に『文化人類学の思考法』(世界思想社)、『働くことの人類学』(黒鳥社)。
Product Details
- Publisher : ミシマ社
- Publication date : September 29, 2021
- Language : Japanese
- Print length : 240 pages
- ISBN-10 : 4909394575
- ISBN-13 : 978-4909394576
- Item Weight : 290 g
- Dimensions : 7.4 x 5.04 x 0.75 inches
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- 5 out of 5 stars
生きることの意味について
Reviewed in Japan on February 25, 2024文化人類学の視点から、人間が生きていくために本来あるべき考え方を分かりやすく解説している。
文章も平易な書き方でとても読みやすい。
国家の捉え方を人々の日常の暮らしとの比較から、それは支配の構造として、あるべき理想と現実との乖離を説明する。
学術的な内容に偏らず、著者の実体験を通じた社会での人々のつながりはとても優しく、共感できるものだった。
とはいえ、現代社会では、これらの考え方を実現するためのは、多くの人々の価値観を変えていくことも必要。難しい問題とも同時に感じた。
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グレーバーとの出会いを正直に語った点が高評価。わかりやすい内容だが誤解も出そうなのが心配
Reviewed in Japan on June 19, 2026この著者は、デヴィッド・グレーバーの著書の出会いを正直に語っている。最初に言っておくが、デヴィッド・グレーバーの著書は結構アクロバットが効いていて、ストレートな内容を訴える内容ではないものが多く、私も結構読み耽った方でも、「負債論 貨幣と暴力の5000年」とか「価値論 人類学からの総合的視座の構築」でもかなり論旨が複雑で困難に感じるし、グレーバー最後の著書で共著の「万物の黎明 人類史を根本からくつがえす」でも、かなりあちこちに議論が展開されるので、私でも読み込むのに時間のかかった思い出がある。
松村氏は、この本ではかなり「わかりやすい」身近な内容から、色々と事例を持ってきて考えさせ、読者に考えさせる「問い」を置くことに重点を置いている。そのせいで若い読者には逆に誤解を招きかねない面もあった気がする。例えば、「友達100人を作る議論」といった論旨など、この本の文面のどこにも見当たらないのに、勝手な憶測で理解して、批判レビューした方には反省してもらいたい。もっと社会で人間関係に揉まれて出直して欲しいものだ。以下のことが理解出来ないなら、もう二度とレビュー自体書かない方が良い。それはもう本人にセンスがないと判断できるからだ。
友達の友達は友達となるとは限らず、むしろ「敵になる」場合もある(いやその方が多い)し、またその間に立った人が橋渡し役(ブローカー)となってネットワークの重要なハブになっている面だってある。「社内政治の科学」という著書があるけど、その調査が詳しく掲載されている。
つまり、こういった調停役、リーダーが必要であることは、宮本常一氏の民俗学調査で報告がある通りだ。このことは今回の松村氏の著書にも事例で詳しく書かれていたし、こういうネゴシエーションする橋渡し役が必要な面は、各国でのテロや占拠事件で捕虜開放のネゴシエーションが必要な際に、その道のプロが出てくることが多い。ネゴシエーター(橋渡し役)や議題を進行するためにファシリテーション役(調停者)が出てくることが如何に肝要かが、今回の本の中で潜在的に埋め込まれたものとして存在していることは、若い人にはまず気づくまい。文化人類学の著書を長らく読み耽り、営業職で「社内政治」とトラブルの「ネゴシエーター」、「ファシリテーター」に無理やり巻き込まれた経験が何度あった私などは、納得できた。
多くの人は「アナキズム=無秩序、暴動」というイメージを持つ。しかし、著者におけるアナキズムとは、「国家や権力といった上からの強制なしに、自分たちで話し合い、協力し合って物事を決めていく態度」のことを言う。
実際に営業をしていた私などは、分かりやすい位多くの思い出が蘇った。
すべてを自給自足する必要はない。ただ、生活のなかに少しでも「自分でつくる」、「自分たちで工夫する」領域を取り戻すことで、国家や市場への過度な依存から抜け出し、自由になれることを持っておくことが大切だ、という考え方。つまり、現代の私たちは、お金を払ってサービスやモノを「消費する」側(お客さん)になりすぎてしまい、自分のくらしを自分でコントロールする感覚(手触り感)を失いつつある危険性を告発する。これが現代の「日常のなかの自発的な協力関係」でもって、連帯性の失いつつある市場の過度な資本主義、国家による依存から脱出して、自らが考えること、普段の行動で取り戻せと警鐘を鳴らしている。著書は実家ある熊本での大地震でのインフラの破壊に直面した経験を述べたり、昨今の東日本大震災や、コロナ禍での国家の対応の面に限界があると相対化して、これらを文化人類学でのフィールドワークで得た知見を織り交ぜて述べるところが超領野的でこの本の最も面白いところだ。
私としてはもっと突っ込んで欲しかったこと、あと誤解を招きかねないあいまいさが残ったことが惜しくて★1つ減らしたが、参考文献にフェルナン・ブローデルがあったり、意外な参考文献もあったのでそこが興味深かった。アナキズムといっても考え方ひとつであり、私が考えていることにも近いことが多かったので、色々な人に読んでみることを勧めたい。
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まずは一人からスタート
Reviewed in Japan on December 29, 2021政治不信、コミュニティだってどこまで頼れるか、極めて怪しい。
そんな時代に誰を信じる? むしろ他を信じることをやめて、まずは一人で生きて行け。
そのうち仲間ができるかもしれない、できないかもしれない。
しかし一人で生きることから全てはスタートする。
著者の思いとは少しずれるかもしれないが、この本を読んで僕はそう感じた。
それぞれの異なる視点でまずは読んでみてはどうだろう。
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私たちの行き着く先はどこか?
Reviewed in Japan on January 3, 2022新卒で入社した会社で定年を迎え、その後も継続雇用で働き続けるうちに、働くことの意味や、個人と社会との接点や、ひいては人の幸せについて考えるようになりました。
松岡正剛の「資本主義問題」を読み、自己拡大の一方向性しか持たない資本主義世界に疑問と不安を感じ、この「くらしのアナキズム」に辿り着きました。富を循環させることで多くの人がともに穏やかに暮らしていけること、富以外の価値基準があり、資本主義世界における「発展」を「降りる」ことを選択した社会の豊かさが印象的でした。
この本で繰り返し語られることの1つが機能しない政府。これは、コロナ・東京オリンピックの一連の流れで多くの人が実感したことでした。そんな政府がなくとも、世の中は荒れることなく、人は互いに助け合い機能していくのだと本書は語ります。きっとそうだろうと思います。と同時に、今の荒れた日本を治癒するには、近隣による助け合いでは限界があるとも思います。それはまるで、子ども食堂を新たな社会ネットワークの1つとして報道し、子ども食堂が生まれるに至った背景を報道しないNHK報道と同じです。
政府がなくとも社会は互いに助けあい、機能していく、その上で、人が生きていることの喜びを感じることができるような、子供たちが明日をより良い日だと思えるような社会インフラを整え、豊かな教育を受けることができるように、私は引き続き、投票という形で政府に期待を、そして私の意思を伝えていきたいと思いました。
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人間社会を見つめ直す
Reviewed in Japan on December 5, 2021アナキズムなんて恐ろしい言葉と思っていたら、人々が諍いなく子々孫々穏やかに暮らし続ける知恵でした。争い事は生き物として極力したくないのがノーマルな生き方。助け合って、関わり合って、納めることを良しとする。いつのまにか、政治の正しさに身を任せていたことに気がつきました。もっと、のびのび生きていい。
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民主主義、主体性をとりもどすために
Reviewed in Japan on October 1, 2021政府の転覆を謀るような破壊的な「無政府主義」ではない。国家のなかにありながら、民主主義をとりもどすための「アナキズム」を提案する。
「未開」とされてきた人びとの営みに注目する人類学の視点から考えることで国家の自明性を疑う。初期国家の成り立ちからして、「国家は、人びとから富と労力を吸いとる機械として誕生」しており、歴史的にみれば「国家はむしろ平和な暮らしを脅かす存在だった」とする。そして過去には「非国家空間=ゾミア」のような、人びとを飲みこむ国家を逃れた共同体が存在した例を示す。
パンデミックも含む現代の日本の状況に目を移し、災害時の人びとの助けあいが国や行政による対応を上回ることなどを挙げ、国家の本質はその発生時と変わりがないとする。政治と経済が国家と資本主義に委ねられることが当たり前になり、自発的な問題解決能力が失われた現在の状況を憂う。そして、本来は身近なものであるはずの「政治」「経済」が何であるかを問い直したうえで、それらをとりもどすべきだと訴える。
文化人類学の観点から、西洋由来の国家的な政治体制と思われがちな「民主主義」が、実は国家成立以前から世界各地でみられた普遍的な「民衆の知恵」であるという指摘が新鮮だ。現代エチオピアと日本社会との対比や、過去においては海賊たちまでもが民主的だったとする具体的な事例なども興味深い。同時に、多くの人が民主主義の象徴とみなしているであろう「多数決」を、コミュニティを破壊しやすい非民主的な方法だとする。この点では、大小を問わず現在の多くの争いや分断の問題の根源を突きつけられた思いがする。また、現在の日本の政権にたいする批判的な記述も目立つ。
本書では、鶴見俊輔、ジェームズ・スコット、柳田国男、花森安治、オードリー・タン、ミシェル・フーコー、クロード・レヴィ=ストロース、フェルナン・ブローデル、宮本常一などの著作や発言が多数引用されている。そんななか本書にもっとも大きな影響を与えているのは昨年亡くなったデヴィッド・グレーバーであり、著者自身がそのことを強調している。余談だが本書で言及されていないところで、序盤にある椎葉村や柳田国男などについての記述は、『遊動論 柳田国男と山人』に書かれている内容がほぼ同じだったように記憶している。
著者のいう民主主義・政治・経済を取りもどすということは、すなわち主体的な暮らしと生き方を取りもどすことだと理解した。つまり現代においてそれだけ人びとの生から主体性が大きく損なわれているということになる。デヴィッド・グレーバーの『ブルシット・ジョブ』で指摘された無意味な仕事の拡大もこれにつながり、資本主義下で常態化しつつある砂をかむような労働のあり方も回復すべきもののひとつとして付け加えられるだろう。全体に学びや驚きが多く、引用されているデヴィッド・グレーバーやジェームズ・スコットの著書にも関心をもつことができた。
「人に迷惑をかけてはいけない」や「自己責任」とは対称的な「不完全性の肯定」については、再び広く認識されるべき、人が暮らしていくうえでの基本的な姿勢だと強く感じる。
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イメージ:アナキズム→無政府主義→過激 感想:そんなことなかった、とても身近で大切な事
Reviewed in Japan on December 31, 2021とても身近で大切な事が書いてある本でした。
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買うのをやめた方が良い。
Reviewed in Japan on October 13, 2026大変くだらない本です。全ての論考が表面的で、これではアナキズムが、衰退していったのが、わかる気がする。国家とか、民主主義制度とか、根本にかかわることを真面目に論じていない。
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