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WHYを深め、HOWは柔軟に ~組織づくりの対話から得た、人としての学び~


    先日、ある取り組みについて、今後の方向性を考えるミーティングがありました。

    今回は、大規模な教育グループで理事長を務められた方や、WHO(世界保健機関)で長年にわたり活躍されてきた方にも同席いただき、新たな法人組織の立ち上げや事業の進め方について話し合いました。

    振り返ってみると、組織運営の方法だけでなく、仕事や人生に向き合う姿勢についても、多くの気づきをいただいた時間でした。

    WHYを深め、HOWは変えていく

    今回の対話の中で、特に印象に残った考え方があります。

    「目的地を明確にし、WHYは深め続ける。HOWは変わることを前提にする」

    何かの活動を前に進めようとすると、目的は理解していても、つい「何をするか」「どのように実施するか」というHOW(方法)に意識が向きがちです。

    しかし、HOWは、環境や社会の変化、目の前にいる人のニーズによって変わります。

    現場では、当初考えていた方法や作戦を、その場で変えなければならないことも少なくありません。

    方法を変えることは、迷うことでも、軸がぶれることでもありません。変化する状況の中で目的を見失わず、その時点での最善の方法を選び直し続けること。それが、「適応する力」なのだと思います。

    だからこそ、私たちは常に問い続け、

    • なぜ、この活動を行うのか

    • 誰の、どのような課題を解決したいのか

    • 社会にどのような価値を残したいのか…

    こうしたWHYこそが、活動や組織の根幹になるのだと思います。

    川は、地形や環境に応じて、ときに蛇行し、ときに細い流れとなりながら、それでも絶えず先へと進んでいきます。その小さな流れが、やがて新たな川筋をつくることもあります。

    大切なのは、真っすぐ進むことではなく、目的地を見失わないこと。

    そこへ向かう道筋を柔軟に変えていく力が、組織を前へ進めるのかと思います。

    理念だけでなく、現場と事実に向き合う

    社会課題を考えるときには、理念や理想を掲げるだけでなく、現場と事実に向き合うことが重要です。

    アンケートやヒアリングも大切な手段ですが、それだけでは見えてこないこともあります。

    実際に現場へ足を運び、人と会い、話を聞く。思うように進まない現実や、さまざまな壁にぶつかる。

    そこで得た経験とFACT(事実)を結びつけることで、初めて自分たちの言葉に深みが生まれ、説得力へと変わっていくのだと思います。

    違いを避けず、同じ目的に向かって対話する

    組織では、意見の違いやぶつかり合いを避けるのではなく、同じ目的に向かって対話することが大切です。

    自分の考えを言葉にすることが、誰かの気づきにつながることがあります。

    異なる経験や専門性を持つ人たちが、それぞれの考えを分かち合うことで、一人では見つけられなかった可能性が生まれることもあります。

    意見が違うこと自体が問題なのではありません。

    「何のために話し合っているのか」という共通の目的を見失わず、互いの違いを新しい価値へと変えていく。そのために、対話が必要なのだと思います。

    専門性も、組織も、目的を実現するための手段

    専門職同士が連携する目的は、それぞれの専門性を「売り出す」ことではありません。

    誰かに寄り添い、支えること。
    より良い環境をつくること。
    目の前の課題に立ち向かうこと。
    そして、その人がより良く生活できるようにすること。

    それぞれの専門性は、その目的を実現するための手段です。

    同じように、新しい法人を設立することも、最終的な目的ではありません。

    まずは、自分たちが何を大切にし、誰のために、何を実現しようとしているのかを丁寧に言葉にする。その先に、自分たちに必要な組織の形が見えてくるのだと思います。

    社会的な意義と、事業としての継続性。。

    私自身、これまでさまざまな現場で多くの方と出会い、支えていただき、学ばせていただきました。

    その一つひとつの出会いや経験が、現在の活動につながっていることを改めて実感しています。

    一方で、「論語と算盤」という言葉が示すように、社会的な意義と、事業としての継続性を両立させることも欠かせません。

    どれほど社会的に意義のある活動であっても、それを支える人材や資金、仕組みがなければ、長く続けることはできません。だからといって、収益だけを追い求めれば、本来の目的や、誰のための活動なのかを見失ってしまいます。

    社会にとっての価値を生み出しながら、その活動を無理なく継続できる仕組みをつくること。

    それは、新しい法人を設立するためだけに必要な視点ではなく、これまでも、そしてこれからも、社会的な活動を続けていくうえで大切にすべきことなのだと思います。

    法人という形もまた、その両方を実現するための一つの手段なのだと、改めて感じました。

    問いを持ち続け、一歩ずつ形にしていく

    今回のミーティングは、新たな組織の立ち上げを考えると同時に、一人の人間として、これからどのように生き、どのように仕事と向き合っていくのかを改めて考える時間となりました。

    WHYを深めながら、HOWは柔軟に変えていく。

    すぐに答えが出なくても、問いを持ち続けること。現場に足を運び、人と出会い、対話を重ねながら学び続けること。

    これからも、出会った方々とのご縁を大切にしながら、自分たちが実現したい未来に向けて、一歩ずつ形にしていきたいと思います。

     
     
    理学療法士27年目。スポーツ(日本代表・Jリーグ・Vリーグ・社会人リーグ・大学リーグなど)、医療、教育、企業、パーソナルの現場で活動中。㈱メディフィットジャパン創業7年目。「繋がる喜び、育てる喜び、学ぶ喜び、支える喜び、超える喜び」を行動指針とし、現場での学びや気づきを発信中。

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