
【2025】中国華南の国立大学で日本語教師は食堂がある
皆さんの会社には、社員食堂がありますか。
外食は便利ですが、毎日続けるとどうしても費用がかさみますし、栄養バランスも気になります。
かといって海外で自炊をしようとすると、その国の言葉や生活に慣れていないうちは、買い物ひとつでもハードルが高くなります。
そんな中、中国華南の国立大学で日本語教師をしている私は、キャンパス内の食堂にとても助けられています。
「宿舎つき」に続いて、「食堂がある大学」で働けていることも、セカンドキャリアを続けていくうえで大きな支えになっているのです。
北京の日本語学校にも食堂があった
実は、私が食堂付きの職場で働くのは、今回が初めてではありません。
2003年、北京の日本語学校でフルタイムの日本語教師として働いていたときも、教師は校内の食堂を利用できました。
その学校は、マンションのワンフロア約900㎡を丸ごと使っていて、大部分が教室や事務室、そして一角に食堂がありました。
平日は1日3食が用意され、学生も教師も同じ食堂で食事をしていました。
日本人教師は福利厚生の一環として無料で利用できたので、とても助かっていたのは事実です。
ただ、学校給食のように出されたものを食べる形で、選択肢はほとんどありませんでした。
少し極端な例ですが、北京時代に印象に残っている女性教師のことを思い出します。
その先生は、どうしても食堂の食事が口に合いませんでした。
最初は何とか食べていたものの、しだいに現地の料理がのどを通らなくなり、最後はほとんど毎日、果物だけで過ごすようになってしまいました。
授業そのものには問題はありませんでしたが、このままでは健康を保てないということで、本人も納得したうえで、ごく短期間で日本に帰りました。
海外で仕事をするとき、続けられなくなる理由は、必ずしも仕事内容だけではありません。
食事のような、ごく日常的なことが、思いがけず仕事の継続を左右してしまうこともあるのです。
だから私は、海外の職場を考えるとき、給与や住居だけでなく、「毎日無理なく食べ続けられる環境があるか」をとても重視しています。
その意味で、今の中国華南の国立大学に食堂があることは、私にとって想像以上に大きな支えになっています。
国立大学の栄養定食
百聞は一見に如かずと言いますので、まずは私のお気に入りから紹介します。
その名も、ずばり「栄養定食」です。

値段は12元、日本円にすると約260円ほどです。
量は多すぎず少なすぎず、私にはちょうどよく、昼食によく選んでいます。
この定食のおもしろいところは、野菜料理を2品、半ば強制的に選ぶ仕組みになっていることです。
自分で選ぶと、つい肉料理に偏りがちですが、この定食なら自然に野菜を食べることになります。
しかも、普段はあまり口にしない黒米も食べられるので、少し得をした気分になります。
中国の学生食堂なので中華料理が中心ではありますが、それだけではありません。
ほかにもいろいろな料理があり、毎日通っても飽きにくいのがありがたいところです。
この大学には学生だけでも数万人いて、キャンパス内には食堂が6つあります。
私はそのうち、宿舎と職員室のある外国語学部の建物から比較的近い3つの食堂を主に利用しています。
それぞれの食堂は3階建てで、中にはたくさんの店が入っています。
料理の種類はかなり豊富です。
それでもマンモス大学なので、お昼のピーク時には人気の店に長い列ができます。
食事にありつくまで、十数分、時には数十分待つこともあります。
先ほど紹介した「栄養定食」はとても人気があり、お昼どきに行くと、食べるまでに時間がかかることも少なくありません。
国立大学のパン屋さん
食堂については、ニーズがあれば、私の好きな料理だけでもいくつか記事が書けそうです。
それほど選択肢が多い反面、先ほど触れたように、大きな大学ならではのデメリットもあります。
たとえば、私は月曜日の午前に授業があります。
授業が終わってから食堂に向かうと、ちょうど昼のピークに重なってしまい、かなり混雑します。
そんなときに助かるのが、学内のパン屋さんです。
時間がない日は、食堂ではなくパン屋さんでさっと買って済ませることもあります。

見ていると、学生たちもその日の授業や予定に合わせて、食堂とパン屋さんをうまく使い分けているようでした。
私自身も、初年度は何かと忙しく、パン屋さんにはほぼ毎週のように通っていました。
国立大学にクリーニング店がない
学内には食堂やパン屋さんがあり、食事の面ではかなり助けられています。
その一方で、暮らしに必要なものがすべて学内でそろうわけではありません。
たとえば、赴任してから分かったのですが、この国立大学にはクリーニング店がありませんでした。
結局、学外で店を見つけ、半袖ワイシャツを1枚15元、日本円にすると約325円ほどで出しています。

大学は原則として関係者以外が立ち入りにくいため、毎週十数分歩いて通っています。
健康のための散歩と思えば悪くありません。
それでも、何がそろっていて何がそろっていないかは、実際に暮らしてみないと分からないものだと改めて感じました。
衣食住は生活の要
順番は前後しましたが、ここまで中国華南の国立大学で働く日本語教師の衣食住を駆け足で紹介してきました。
皆さんは、この生活環境をどう感じられたでしょうか。
私自身は、全体としてとても満足しています。
なぜなら、暮らしの土台がある程度整っているおかげで、自分の時間とエネルギーを本業に集中させやすいからです。
家事の中でも、毎日の食事はとくに時間がかかります。
何を食べるかを考え、買い物をして、作って、食べて、後片付けをする。
その一連の手間がなくなるだけで、生活はかなり軽くなります。
食事を作らなくてもいい。
食器を洗わなくてもいい。
この2つだけでも、私にとっては大きな助けです。
クリーニングは想定外でしたが、衣類の管理そのものが大きな負担になっているわけではありません。
宿舎には全自動洗濯機があるので、普段着は自分で洗って干し、取り込めば済みます。
掃除についても、1人で住んでいるぶん、部屋はそれほど汚れません。
週に1度ほど、ほうきで床をはき、モップをかければ、だいたい清潔な状態を保てています。
こうして考えると、中国華南の国立大学での暮らしは、衣食住の基本が比較的コンパクトに回るようになっています。
だから私は、生活を維持するための手間を抑えながら、自分の時間と気力を仕事に向けやすいのです。
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