
『秋雨のおひさま』|雨の日の傘・拝啓文芸部
こんばんは。くらげです。
今日はnoteに向かう時間が取れないから3行日記なるものでもやってみようかしら…と思っていたのですが。
とっても素敵な企画をお見かけしたので、短めに綴ってみようと思います。
今日の23:59までに間に合わせるぞ!(今22:08)
雨が窓を叩いている。
ポツポツと降り始めた雨は、あっという間に空を、地面を、人々を濡らしていく。
モノクロの世界が広がっていく。
テレビ番組の天気予報士は、何日間連続雨が降ったと言っていただろうか。
ずいぶんと長いこと、太陽を見ていない。
みんながみんな、朝になってカーテンを開けたときにどんよりとした雲を見た瞬間に、顔を曇らせる。
そんな日々が続いていた。
加奈子もそのうちの一人だった。
正直、雨はあまり好きではない。
気分が鬱々としてくるし、頭も痛くなる。
早く晴れてくれればいいのにな、と思っていた。
はぁ、とため息をつきながら加奈子は窓辺に寄った。
窓の外を見たって雨は止まないし、眩しい光は入ってこないというのに。
何か諦めきれずに、カーテンを開けた。
五階にある加奈子の部屋からは少し離れたところにコンビニが見え、それなりに人の往来があった。
もちろん、歩いている人々の表情は見えないが、明るい雰囲気を持つ人は少ないだろう。
そんなふうに加奈子は思っていたのに、今日その道を歩いていたのは習い事帰りの子供たちだった。
雨の音を越えて、歌が聞こえてきそうだった。
笑顔が咲いていた。
楽しくってしょうがないといった動き方。
もはや彼らが持つ傘は意味を成していなかった。
ずぶ濡れになることなど気にも留めない様子で、雨の中飛び跳ねている子どもたちの姿は、雨粒さえも輝かせていた。
「……楽しそう」
つい、つぶやいてしまうほどに、彼らの姿は眩しかった。
目を細めて、ふ、と口元がゆるむのが分かった。
太陽は見れずとも、温かな光をみつけた。
彼らの傘はくるくる、くるくるまわっていく。
色とりどりの、空に向かって開かれた花が、咲いている。
いかがだったでしょうか。
とても楽しく書かせていただきました。
だれかの夜のお供になれたら嬉しいです。
おやすみなさい。
改めて、素敵な企画をありがとうございました!