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ずおも個人的な音楜史①ボブ・ディラン

     ボブ・ディランのラむブ䞭止のメヌルが来た。延期などは、すぐに予定が立たないので、払い戻し、ずいうこずだった。今も、本圓の意味で珟圹である姿を、䞀床は芋たいず思っお、玄䞇円を思い切っお払っお、月日に、行こうずしたのに、ああ、やっぱり、ずいう気持ちず、これで、もう芋るこずはできないかもしれない、ずいう気持ちになった。

    幎代、初めおのドヌナツ版レコヌド

     幎くらい前に初めお買ったレコヌドは、ボブ・ディランだった。
     たぶん䞭孊生か高校生くらいだったけど、音楜を買うずいう習慣も、必芁性も感じおいなかったので、あたりはっきりず芚えおいない。だけど、呚囲が、ビヌトルズずか、サむモン&ガヌファンクルずか、ディヌプパヌプルずか、カヌペンタヌズずか、いろいろな固有名詞を蚀い始めお、音楜くらいは知っおおかないずいけないんじゃないか。誰か、1人くらいはファンになったりしないずいけないのかも、ず思ったのが、幎代の半ばくらいのこずだった。昌䌑みになるず、電源が入っおいないギタヌや、ベヌスずかいったものを、教宀の埌ろで音もしないのに、熱心にさわっおいる男子も䜕人もいた。卒業文集に、ロックのこずだけを曞いおいる人間もいた。

     そしお、玔粋に音楜奜きの人からは怒られそうだけど、少しひねくれた理由で、呚囲で、あたり名前があがっおいなかったボブ・ディランにしようず思った。ドヌナツ版ず蚀われる盎埄センチで、真ん䞭に倧きく穎があいおいるレコヌドを買った。その圓時で、すでに過去の人になっおいたらしく、だから、あたり名前を聞かなくなっおいたようなのだけど、「颚に吹かれお」ず「ラむク・ア・ロヌリング・ストヌン」の䞡A面のシングルのレコヌドを買った。家には、ノヌトブックパ゜コンを台䞊べたくらいの倧きさで、高さはセンチくらいの、小さいレコヌドプレヌダヌしかなく、そこにのせお、こわごわず、針をそっず䞋ろした。

     これも、すでにな぀かしい曲になっおいたが、「孊生街の喫茶店」GARO・幎発売の䞭に、圌女ずよく聞いおいたのがボブ・ディラン、ず名前も出おいたから、代の貧困な想像力に加えお、音楜的な教逊もれロに近かったので、勝手に、少しロマンチックなのかも、ず思っおいたのが、党然、違う音だった。ごそごそした挔奏で、声の匕っかかりは匷い。特に「颚に吹かれお」は、すごくゆっくり聞こえお、プレヌダヌの回転数が間違っおいるのかもしれない、ず機械を、あれこれいじったくらい違和感があった。「ラむク・ア・ロヌリング・ストヌン」は、もうちょっず早かったが、それでも、こんなに投げやりな歌い方でいいのだろうか、ず思いながら、でも、䜕回か聞いた。

     音楜は、今よりも、聞くのに、お金がかかる時代で、家にステレオずいった音楜機噚もなかった。もう少し聞きたいず思ったら、レコヌドを買うしかなくお、次に買ったのが、ベスト盀で盎埄センチのLPだった。
     小さいレコヌドプレヌダヌを机に眮いお、小さいスピヌカヌから流れるボブ・ディランを䜕床か聞いた。LPレコヌドを眮くず、プレヌダヌから、少しはみだすくらいの倧きさだったけど、「颚に吹かれお」や「ラむク・ア・ロヌリング・ストヌン」だけでなく、くるくる回る黒い䞞い板から流れる「時代は倉わる」や「ミスタヌ・タンブリン・マン」は、なんずなく芚えた。声にも少し慣れおきた。

     そのうちに、䜕で読んだか忘れたけれど、ボブ・ディランはベスト版などを聞いおはダメだ、オリゞナルアルバムではないず意味はない、ずいった匷めの文章を読んだ。自分はダメなんだ、みたいなこずも思った。それでも、さらにレコヌドを買うような金銭的な䜙裕もなく、たぶん、音楜に察しお、そんなに必芁性を感じおいなかったのだず思う。あたり、音楜そのものを聞かなくなっおいった。 

     すでに、いろいろな䌝説に芆われたような人だったのだけど、その䞭で、本名たで「ボブ・ディラン」にしおいる、ずいう゚ピ゜ヌドは劙に気になり続けた。

    幎代、「りィヌ・アヌ・ザ・ワヌルド」

     その埌、幎埌半から、幎代には、時々、どこからか流れおくるボブ・ディランに「あ、ボブ・ディランだ」ず反射的に思うくらいだった。ただ、それ以䞊、䜕か感慚深くなるこずもなく、それでも、あの声は、そんなに熱心に聞いたわけでもないのに、䜕か匕っかかりが匷く、耳が芚えおいたようで、だから、倖から聞こえおくるず反射的に、気持ちの泚意が向いおいたのだず思う。

     ずおも熱心なファンが党䞖界にいるのは知るようになったから、こんな距離感は、ずおもふざけた態床で、どこか埌ろめたい気持ちもあった。だけど、どこかで、ずおも薄い関心なのだけど、ずっず気になっおいた。

     街角のレコヌドショップで、ボブ・ディランの歌声ず姿を芋たのは、幎のチャリティヌ゜ング「りィ・アヌ・ザ・ワヌルド」のビデオだった。その䞭で、短いのだけど、あいからず、すぐに分かる声ず歌い方をしおいお、なんだか、ひそかに、勝手に安心した。そのビデオの前で、映像を芋ながら泣いおいる若い女性がいたのだけど、誰に、どこで、涙しおいたのかは分からなかった。

    幎代、たたピヌクを迎えおいたボブ・ディラン

     それから、時間がさらに長くたっお、たた、ボブ・ディランの名前を聞くようになったのは、幎代になっおからだった。ボブ・ディランは、歳を超えおいたはずだけど、ビルボヌドチャヌトで、幎ぶりくらいに䜍になった、ずいったニュヌスを聞いた。それも新䜜だから、なんだか信じられないような出来事だった。

     時間は、たた、さらに流れ、自分も歳をずった。家族の介護に専念しお、幎以䞊の長い無職の時代があり、油断をするずいろいろなこずをあきらめそうになっおしたう時間があった埌、資栌をずっお、やっず少し仕事を再開できた頃に、ボブディランに぀いお曞かれた本を読んだ。幎のこずだった。

     著者の萩原健倪氏が、すごくボブ・ディランが奜きで、同時に、圓然だけど、音楜の専門家ずしおも、きちんず聎き続けお、芋続けおきたのが、よく分かる本だった。この本によるず、ボブ・ディランは、かなり長い時間、詊行錯誀をしおきお、人によっおは迷走ずも思える道筋を通っおきおいたのを今さらだけど、改めお知った。「りィヌ・アヌ・ザ・ワヌルド」で、い぀ものように、䜙裕で歌っおいたように芋えたのだけど、実はボブ・ディランは、自信なくレコヌディングにのぞみ、どうやっお歌っおいいか分からず、スティヌビヌワンダヌに自分の歌いかたをしおもらっお、それをなぞるように真䌌しおいく、ずいった映像も残っおいるのも初めお知った。あんなに䌝説みたいな人でも、そんなに迷っおいたのを知らなかった。それだけに、幎代になっおから、歳を超えお、自由になったように、今も新しいこずを、自分がやりたいこずをやっおいるらしいず知っお、本圓に、すごいんだず思った。

     それから、幎代以降のボブ・ディランを、図曞通で CDを借りおきお、たた、少しず぀聞くようになった。

    幎代、音楜そのものを䌝え始めたように思えるボブ・ディラン

     幎には、フランクシナトラが歌っおいた曲をカバヌしたアルバムを出した。その䞭でのボブ・ディランは、あの、いわゆるダミ声でもなく、ちょっず矎声で歌っおいる曲たであった。オリゞナリティを超えお、音楜そのものを䌝えようずしおいるのかもしれない、ず思った。単に、歌いたい歌を、歌っおいるだけかもしれないずも、同時に思った。
     幎には、ノヌベル文孊賞もずった。

     歳をずっくに超えおいるのに、ラむブなどでは、昔の名曲などはやらず、今、自分がやりたい音楜ばかりをするらしい、ずいう話を、倱瀌ながら、どこで読んだか、聞いたか芚えおいないが、知った。ラゞオで、みうらじゅん氏が話しおくれたのは、芚えおいる。たぶん、耇数の情報に觊れたはずだから、倚くの人が知っおいる有名な話だず思う。すごい事だず思った。本圓に珟圹なんだ、ず感じた。

     こんなに薄い関心の人間が䜕かを蚀うのは、申し蚳ないのだけど、やっぱり、ずっず〝自分がやりたいようにやっおいるか、ベストを尜くしおいるのか〟ず遠くから、蚀われ続けおいたんだ、ず改めお感じた。どこかで、時々聞こえおくるボブ・ディランは、気が぀かないうちに、自分がダメになり過ぎないように、支えおもらっおいたような気もする。
     同時に、〝楜しめ、自由にやれ〟ず、特に最近のボブ・ディランは蚀っおいるず、こちらがそう思いたいだけかもしれないが、そんな颚にも聞こえおくる。

     この〜幎、昔、マスメディアで働いおいる頃に、ずおもお䞖話になっおいた人たちに、䜕十幎ぶりかで䌚う機䌚が持おるようになった。その方々は、みんなずっずマスメディアで働き続けおいる人たちで、幎も前に、途䞭でやめおしたった人間にずっおは、䌚う事自䜓が、どこかうしろめたい気持ちもあった。それでも、そうした集たりに誘っおもらえお、それは、私のこずを少しは芚えおいおもらっおいるずいうこずでもあるから、しみじみずうれしいこずだった。

     その集たりの䞭で、ある人が歌っおくれたのが、ボブ・ディランの「くよくよするなよ」だった。ギタヌを匟きながら、気持ちに静かに染みるように、歌っおくれた。垰り際に、今は、䜕も曞いおないこずを䌝えるず、「そうなんだ、もったいないね」ず、自然に蚀っおくれたのも、ずおもありがたかった。

    幎、ラむブは䞭止になったけれど

     ボブ・ディランが、ラむブハりスでラむブをやる、ずいうのを知ったのは、幎の去幎のこずで、迷ったのだけど、チケットを買った。自分にずっおは玄二䞇円は倧金だった。ずっず立っおいるのは、ややしんどい幎霢になっおいる。だけど、たぶん、自分が知らない、今のボブ・ディランが歌いたい、これからの曲も歌っおくれるはずだ。

     珟圚も、代埌半になっおも、自分が進みたい方向ぞ、進み続けおいる姿を芋るこずは、これから老いおいく自分にずっお、必芁だず思った。
     ただ、芋たいず思うようになっおいた。

     䞭止になったのは、少し前から予想できた事だった。
     たた遠いたたになっおしたった。
     それでも、今も、熱心なファンには申し蚳ないような気持ちはあるが、たぶん、ずっず薄くおも、すごく遠くおも、ボブ・ディランぞの関心ず音楜ぞの興味は続くず思う。そのこずで、襟を正すような気持ちになれるから、だず思っおいる。




    その②も曞きたした。

    ずおも個人的な音楜史②甲本ヒロトの歌声

     クリックするず、そのnoteにいきたす。ご興味があれば、こちらも読んでいただけるず、幞いです。



    #ボブ・ディラン    #ラむブ䞭止    #音楜史

     
     
    幎月投皿開始。珟圚、蚘事数は玄。「曞くこずが、仕事になる」を目指し、幎月からは、毎日、noteに投皿を続けおいたす。暮らしたわりの出来事を、曞くこずが倚くなりたした。東京郜圚䜏。

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