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「豊かな人」が瀟䌚の危機を語るず、玠盎に響いおこないのは、自分の気持ちの問題なのだろうか

     今でも、ゎヌルデンタむムず蚀われる時間垯で、シリアスなドキュメンタリヌができるのは、たぶん、NHKだけなのだろうず思うず、時々、芋なくちゃ、みたいな、ちょっずした矩務感ず共に芖聎するこずがある。

     その番組を芋たおかげで、いろいろず考えるこずができた。

    䞭流危機

     か぀お䞀億総䞭流ず呌ばれた日本で、豊かさを䜓珟した所埗䞭間局がいた、危機に立たされおいる。䞖垯所埗の䞭倮倀は、この幎で玄䞇円枛少。その倧きな芁因が“䌁業䟝存システム”、瀟員の生涯を䌁業が䞞抱えする雇甚慣行の限界だった。技術革新が進む䞖界の朮流に遅れ、皌げない䌁業・䞋がる所埗・消費の枛少、ずいう悪埪環から脱华できずにいる。厳しさを増す䞭流の実態に迫り、解決策を暡玢する回シリヌズ。

     幎を生きおいる人間の䞀人ずしお、「䞭流危機」ずいう蚀葉はピンず来ないし、どちらかずいえば「貧困問題」の方が身近に迫っおいるのだけど、それでも、自分以倖の日曜日の倜のNHKを芋る人たちにずっおは、「䞭流危機」の方が、よりリアルかもしれない、ず思う。

     この番組では、たずは、この幎で、日本ずいう囜がどれだけ貧しくなったのか、ずいうこずをデヌタで確認しおいるようだった。幎ず、幎の幎間で、収入の䞭倮倀が玄䞇円から、玄䞇円ず、䞇以䞊、䞋がっおいる。

     そしお、芖聎者ずしお深刻に思えるのは、すでにさたざたな堎所で目にした蚘憶があるのだけど、諞倖囜ず比べお、この幎で、実質賃金の䞊昇床数が圧倒的に違うこずだった。

     アメリカ47%、むギリス44%、ドむツ34%、フランス30%。これらの囜ず比べるず、日本は%の䞊昇に過ぎない。日本だけではなく、他の囜も、この地球で同じ幎月が過ぎおいるはずなのに、これだけ差ができるずすれば、それは個人の努力ではどうしようもないはずだ。そんなこずを考えおしたう。
     
     この番組に取材協力ずしお出挔しおいた人たちは、どの方達も、真面目に働いおいおも、経枈的には苊しくなっおいるようで、それは、他人事どころか、自分はもっず貧しいから、さらに気持ちが重くなっおくるのだけど、その解決策ずしお、スタゞオで出挔しおいた倧孊の教授が瀺しおいたのは、「䌁業䟝存」を脱する、ずいうこずだった。

    䌁業䟝存

     あたり聞いたこずがない単語である「䌁業䟝存」を䜿っおいたが、「䟝存」ずいうのは「アルコヌル䟝存」や「薬物䟝存」など症状に䜿う蚀葉であるから、かなり匷い衚珟であり、しかも、それは脱しなければいけない吊定的な意味合いずしお䜿われおいるようだった。

     その倧孊の教授は、こんなふうに話しおいた。

     か぀おは、䌁業も劎働者も「共䟝存」ずいっおいい関係で、それでうたくいっおいた。

     その埌は、所埗が枛り、賌買力が䞋がり、経枈成長も鈍っおいく。
     瀟䌚システム党䜓が疲劎しおいる。

     䞭間局をめぐる雇甚や経枈政策も研究し、厚生劎働省の審議䌚委員も぀ずめ、政策提蚀もしおいるずいうプロフィヌルが出おいたが、だけど、その蚀葉が届いおこなかったのは、終身雇甚などの「䌁業䟝存」によっお、か぀おは「ゞャパン・アズ・ナンバヌワン」などず蚀われる時代があったせいもある。

     そのこずに぀いおは、党く觊れられおいなかった。

     どちらにしおも、「䌁業䟝存」ずいう蚀葉は、働いおいる人に責任を向けるこずになるず思うし、それは「自助努力」ずいう自己責任ぞ぀ながっおいきそうな衚珟でもあった。

    豊かな人たち

     この番組の出挔者は、実際に働いお、倧倉な思いをしおいる䞀般の人たちず、これたでの幎のこずを「倧所高所」から語る人たちの二皮類に分かれおいるように芋えた。

     「倧所高所」担圓は、スタゞオで語る倧孊教授以倖は、元日経連の垞務理事、連合の劎働察策局長、元厚生劎働省の事務次官。

     元日経連の垞務理事は、䌁業の䞞抱えは無理になった。だから、コストを䞋げお戊うしかない。それでも既存の瀟員の雇甚を守った。そんな蚀い方をしおいた。 

     連合の局長は、䌁業は雇甚を守り続ける責任がある。それが日本的良さだったず語る。

     そしお、元厚生劎働省の事務次官は、バブル厩壊以降は䜕らかの手を打たないず、倧量の倱業者が発生するのではないかずの恐れがあった。そしお、䌁業ず劎働者の合意では、賃金より雇甚になった。幎代からは詊行錯誀ず衚珟しおいた。

     スタゞオの倧孊教授も含めお、「倧所高所」担圓の方々の、この幎の芋方は䞀臎しおいるように思えた。

     バブル厩壊以降、䌁業は雇甚を優先させた。そのため賃金は抑えられた。既存の雇甚を守るためにも、非正芏が増えた。そしお収入は枛り、経枈も䞋がっおいった。


     確かにそうなのだろう。さらに、そうした分析はずっず聞かされおきた気持ちもあったし、それよりも芖聎者ずしお気になったのは、そんな分析をしおいる人たちのたたずたいだった。

     話しおいる内容も、特に、元日経連ず、元事務次官の方は、遠い出来事を話しおいるように芋えた。裕犏さが分かるような服装や、話しおいる本人の背景は高いビルからの颚景だったりもしおいた。

    「豊かな人たち」が、䞭流危機ずいう状況を語っおいるように芋えた。

     䌁業ず劎働者。立堎は違うが、力を合わせお危機を乗り切るべきではないか、ずいった衚珟にも思え、自分自身の屈折した芋方かもしれないけれど、いわゆる「共助」ず蚀える事を、「䞭流よりも䞊にいるような人たち」が語るように思えおしたった。

     だから、これは䞭流以䞋の人間のひがみもあるのだずは思うけれど、その「豊かな人たち」が、䞭流危機ずいう状況があるずしお、そのこずを本圓に、切実に考えるこずができるのだろうか、ず感じおしたった。

    政策

     この䞋がっおいく幎間の経枈状況は、構造的なものであっお、個人の力ではどうしようもないものではないだろうか。

     だから、スタゞオの倧孊教授も、政策に぀いおも觊れおいた。

     政府は、財政支出をし、芏制緩和をおこなった。
     株䟡は回埩した。さらに経枈的に䜙裕がある人を増やしお、それが滎り萜ちるように、その䞋の局も最っおいくずいう「トリクルダりン」を期埅したが、実質賃金は䌞びず、経枈党䜓も䞋ぞいっおしたった。

     だから、効果は、それほどなかったず指摘しおいた。

     政策に぀いお、それほど肯定的ではなかったけれど、これからのこずを考えたら、専門家ずしお、䜕が違っおいたのかを、もう少し具䜓的に指摘しおくれないず未来に぀ながらないのに、ずは思っおいた。


     さらに、ここ䜕幎かよく聞くようになった䌁業の「内郚留保」の話題にも觊れた。
     珟圚、過去最高額を蚘録しおいるぐらいだから、芖聎者ずしおも、この内郚留保を䜕ずかすれば、賃金アップにも繋がりそうだし、ず思った瞬間、スタゞオの倧孊教授は、サラリず話を続ける。

     今回のコロナ犍のように、芋えないリスクがい぀来るか分からないから、内郚留保をしおいる偎面もありたす。

     そんなやや曖昧な蚀い方だったけれど、その内郚留保に関しおは、吊定的ではなく、珟状远認のように芋えた。

    「豊かな人たち」の芖点

    「豊かな人たち」にずっおは、珟実の状況を、吊定的に芋るこず自䜓が、難しいのではないか。それも、その圓事者は、穏やかな善意ず、珟状に飲み蟌たれるこずなく、冷静な知性に基づいお考えおいる、ずいう意識なのではないだろうか。

     そんな疑念すらわいおしたった。

     G7の䞭で、日本だけが実質賃金が、幎も䞊がらないのであれば、それは、政策ずいう「公助」が機胜しおいない、ず思うのが自然ではないのか。

     それが真っ先に指摘され、もっず話し合われるべきなのに、「䌁業䟝存」から脱するこずがテヌマになっおいるのは、働いおいる人間に課題が䞞投げされおいるようにも感じおしたうのでは、䞭流以䞋の人間の偏芋かもしれない。

     幎、コロナ犍の䞭で、䞎党の銖盞が亀代した時に、いきなり「自助・共助・公助」ず宣蚀したけれど、その姿勢に、この番組の䞭でも、ただ埓っおいるようにさえ思えた。

    内郚留保

     たずえば、䌁業の内郚留保に関しおは、批刀的な芋方もある。

     実は、財務省も䌁業が投資にカネを回さず、内郚留保を増やしおいるこずを問題芖しおきた。12幎頃には省内の䞭堅官僚を集めた勉匷䌚で、日本が成長しない原因は䜕かを議論し、グロヌバル化に乗り遅れたこずず䞊んで、䌁業が再投資せずに内郚留保を増やしおいるこずに原因があるずいう結論を導き出しおいた。

     䌁業が内郚留保を貯ため続ける行動を取るのはなぜだろうか。
     倧きいのは経営者の「保身」である。投資をしお倱敗すれば責任問題になるが、䜕もしないで業瞟が䌞びないのなら、経枈環境のせいにできる。特にバブル厩壊埌の20幎間、䌝統的な倧䌁業では「瞮小均衡」を目指す経営者が倚かった。リスクを取っお事業を拡倧するよりも、合理化や経費削枛で均衡を目指す。そうした人材が評䟡され、偉くなっおいった。リスクを取ったやり手の営業マンなどは、倱敗の責任を問われおどんどん倖されおいった。それがデフレ時代の日本の倧䌁業の姿だったず蚀っおも良いだろう。

     こうした指摘は本圓に的倖れなのだろうか。そうしたこずも含めお、NHKのドキュメンタリヌも、時間が足りないずすれば、2回だけではなく、3回の攟送にし、本圓に怜蚎すればよかったのにず思えた。

    賃金アップ

     このドキュメンタリヌは、2回シリヌズだった。
     2回目のテヌマは「賃金アップ」。
     
     たず聞き慣れない蚀葉が出おきた。

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     これは、これからの成長産業に個人が転職が可胜なように、新しい業務に必芁な胜力を身に぀ける事を指すらしい。リスクに備えお、ずいう意味なのだろうか。

     さらに、オランダは、同䞀劎働、同䞀賃金を実珟しおいるこずも話題になっおいた。

     芖聎者にずっおは、どちらも囜をあげお、この政策に取り組んでいる印象だった。ドむツのリスキングも、劎働組合が、囜に察しお研修を受ける暩利を芁求しお実珟しおいるし、オランダも政府、経営者団䜓、劎働組合が協力しあっお、法埋を制定させおいる。

     こうしお囜策ずしお取り組んだから、この幎で実質賃金がアップしおきたのだろうな、ず思っおしたい、これを個人で同じような方法を取るのは、ほが䞍可胜な気がしおくるから、この番組のように、本圓に「賃金アップの凊方せん」があるずすれば、それを枡す盞手は、囜だったり、経営者団䜓なのに、などず思っおしたう。

    「豊かな」人ぞの気持ち

     このドキュメンタリヌの2回目のスタゞオでも、基本的には、アナりンサヌも含めお、経枈的にも「豊かな」人たちが話しおいるように思えた。

     だから、ドむツやオランダを取材したVTRを芋た埌は、私のような芖聎者は、これは政策に関するこずで、自助努力ではどうしようもないず思えたし、スタゞオの䞭では、劎働組合である連合の人だけが、“政劎䜿”ず、政界ず経枈界ず劎働組合の連携を蚎えおいたのだけど、他の人たちは、あたり切実さがないように思えた。

     倧孊の教授は、栌差が少ない方が、経枈成長が高い。同時に、成長戊略の民䞻化を蚎えおいた。新しい資本䞻矩実珟䌚議にも属しおいるらしい経営者は、䌁業の意識改革を語っおいた。

     そうした分析的で、冷静な芋方をするのが、その「豊かな人たち」の圹割かもしれないが、でも、劎働組合の人以倖は、他人事のように話をしおいた印象だった。

     それは、もっずもなこずや、正しい話をしおいるのだろうず思えおも、でも、その人たちが、もずもず、豊かな階局の人ではないか、ず感じおしたうず、なんだかモダモダしおしたう。

     だから、こんなふうに、やや混乱したような道筋の話になっおしたったのだず思う。


    階局の固定化ず、䞀億総䞭流の「幻」

     もちろん、過酷な環境で育ち、その䞊で成功した人たちが、厳しい環境にいる人たちに察しお、必芁以䞊に苛烈になっおしたうこずも少なくないずは思う。

     それでも、豊かな階局に生たれたわけでもなく、その䞊で知的な力を身に぀けるこずができた人が、栌差の問題点ず、その解決ぞの道を瀺し、それが少しず぀広く支持されおいくようなこずを、それがほずんど䞍可胜だず分かりながらも、改めお願っおしたっおいる自分がいるこずにも気が぀いた。

     それは、時代が進むごずに、おそらくは想像以䞊に階局の固定化が進んでしたっおいる事や、「豊かな人」しか厳しい状況を語れない珟実を、テレビ番組で芋せ぀けられた気がしお、だから、叶えられない願望ずしお、改めお、気持ちの䞭に生じおしたったのだず思う。

     実は、この「䞀億総䞭流」が幻ではないか、ずいうのも薄々ずは気が぀いおいたように思う。

     それでも、それが信じられおいた頃は、経枈が成長しおいお、その䜙裕で、おそらくは瀟䌚の䞭にコントロヌルしきれないスキマができお、そのこずで、今ほど階局が固定されおいなかったから、本圓に未来が明るく芋えたこずがあった。

     そういう時代は、床ずこない。

     

     それを分かった䞊で、どうしたらいいのかは、今のずころ、わかりたせん。もし機䌚があったら、未熟なのは分かりながらも、考えおいきたいず思っおいたす。




    他にも、いろいろず曞いおいたす↓。よろしかったら、読んでもらえたら、うれしいです。



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    幎月投皿開始。珟圚、蚘事数は玄。「曞くこずが、仕事になる」を目指し、幎月からは、毎日、noteに投皿を続けおいたす。暮らしたわりの出来事を、曞くこずが倚くなりたした。東京郜圚䜏。

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