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来ぬ人|シロクマ文芸部

    「待つ時間」。どんなに気の短い人でも、あるいは王様でも、待たねばならない時がある。たとえ、それが来ることが約束されていても。

    心待ちに待つものが、ある一方で、避けられないものを待つ場合もある。人生とは、まさに、それだ。

    そして、待った結果が、何ももたらしてくれないことも。

    百人一首に、ある。

    来ぬ人を、まつほの浦の、夕なぎに——。

    藤原定家の歌だ。来ない人を待つ。松帆の浦で。夕凪の中、藻塩を焼きながら。

    藻塩というのは、海藻を焼いて採る塩のことだ。

    焼くと、煙が立つ。その煙が、こがれる。

    塩を作るために、焦げる、海藻。

    そして——来ない人を思って、身を焦がす、私。

    「こがれる」の、二つの意味が、一首に、畳まれている。

    海藻は、焼けば塩が取れる。

    しかし、焦がれる私が、どうなるかはわからない。

    待つ時間は、千年前も今も、変わらない。





    小牧幸助さんのシロクマ文芸部に参加します。



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    "思い・言葉・物語は、語られることを待っている" ✍️ここは「語り」をAIと共創する場所 📚小説・童話・漫画・英語、より充実したAIとの付き合い方のヒントがここに。 📌プロフィールに目次有 ■完璧じゃなくてOK。伝わることで世界は変わる ■「語りOS」と「共創知モード」が道標

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