
大徳寺展①:世界に3碗だけの「曜変天目」――今なら東京で2碗に出会える【11月8日まで】
現在・東京国立博物館で開催中の「大徳寺展」
ここで注目を集めている世界にたった3点しかないうちのひとつ・曜変天目。
これが実は現在東京でもう一か所・合計ふたつの曜変天目が見る事できます。
中国・南宋時代(12〜13世紀)に福建省の建窯(けんよう)で作られたとされますが、現存する完品は世界で3点のみで、すべて日本にあり、すべてが国宝に指定されています。
ちなみに、もう1碗は大阪の藤田美術館が所蔵しています。
この器は黒い釉薬(ゆうやく)の中に、青や紫、銀色などの光を放つ星のような斑紋(曜変)が散らばり、見る角度や光の当たり方で玉虫色にきらめきます。

どうすればこの美しい輝きが生まれるのか。当時の制作技法は伝わっておらず、今も多くの陶芸家が、その再現に挑んでいます。
中国で生まれた器が、完全な形では日本にだけ残っているというのも不思議ですよね。長い年月、茶人や武将たちにたいへん珍重され、唐物の茶碗の中でも最高峰のものとして、大切に受け継がれてきました。
私も本物を初めて見た時とてもきれいでかわいらしい器だな~と感激しました。
今回の大徳寺展で見られるのですが、もう一か所見る事ができる場所があります。
それが”静嘉堂文庫美術館”で、現在開催中の「民藝SHOCK!!
―没後60年 静嘉堂の河井寬次郎」の展覧会にて出展されています。
この展覧会では、河井寬次郎の作品とともに、創作の源泉になったと考えられる中国・朝鮮・日本などの古陶磁も紹介されています。寬次郎自身の《曜変壷》も出品されていて、古い陶磁器と近代の陶芸をあわせて楽しめる展示です。
静かな夜空を思わせる大徳寺・龍光院の曜変天目と、華やかな光彩が印象的な静嘉堂の「稲葉天目」。同じ曜変天目でも、それぞれの表情の違いを見比べてみるのも楽しいですよね。
こんな機会はそんなにありませんので。
ちなみに、大徳寺展を観た方は半券を見せると通常・1500円のところ、1300円になります。
東京で2碗の曜変天目を見られるのは、11月8日(日)まで。小さな器の中に広がる宇宙を、この機会にのぞいてみませんか♪
※「大徳寺展」は12月6日まで開催されますが、曜変天目の展示はこちらも11月8日までです。