
🔶下落の理由について
おはようございます。
トレーダーのAKです。
昨日から今朝にかけての
ドル円相場の下落について
僕なりに解説させて
いただきたいと思います。
今回の下落には
テクニカル分析と
ファンダメンタルズの
両面から理由が考えられます。
まずはチャートから
見ていきましょう。


■ テクニカル分析から見た下落の理由
昨日のニューヨーク市場で
ドル円は158円35銭まで
上昇しました。
しかしその後は反落し
157円84銭付近まで
下落しています。
僕が注目していたのは
フィボナッチの161.8%
という水準です。
チャートで確認すると
158円35銭から36銭付近が
重要な価格帯になっていました。
フィボナッチの161.8%は
相場の上昇が一旦止まる
候補として僕が重視する
水準の一つです。
もちろん161.8%に
到達したからといって
必ず下落するわけでは
ありません。
大切なのは他の根拠との
重なりです。
そこで8時間足の
一目均衡表を確認します。
すると今回の高値付近には
一目均衡表の雲の上限
が位置していました。
つまり
フィボナッチ161.8%
8時間足の雲の上限
この2つの抵抗帯が
ほぼ重なっていたわけです。
僕はこうした場所を
非常に重要視しています。
なぜなら異なる分析方法で
同じ価格帯に抵抗が
確認できるからです。
今回もこの水準で
上昇が止まり
下落に転じました。
ただし重要なのは
抵抗帯に到達した事実だけで
売りを判断しないことです。
実際に上昇が止まったのか。
ローソク足に変化が
現れているのか。
下落方向への動きが
確認できるのか。
こうしたことを
総合的に判断します。

今回の下落は
チャートだけでなく
世界経済や金融政策の
ニュースとも関係しています。
特に注目したいのは
次の材料です。
① アメリカの金融政策
日本時間の今朝
アメリカの中央銀行にあたる
FRBが金融政策を
発表しました。
今回のFOMCでは
政策金利を予想通り
3.75%から4.00%に
据え置くことが決まりました。
FOMCとは
アメリカの金利政策を
決定する重要な会合です。
外国為替市場では
アメリカの金利動向が
ドルの価値に大きな
影響を与えます。
一般的には
アメリカの金利が
高くなる方向であれば
ドルが買われやすくなります。
反対に利下げへの期待が
強くなると
ドル売りにつながる
場合があります。
今回の会合では
2人の委員が利上げを
支持したことも
注目されています。
つまりFRBが
金融引き締めに慎重に
なっているというだけの
単純な内容ではありません。
アメリカのインフレは
依然として高い水準にあり
金融政策の先行きには
不透明感が残っています。
ただ今回の金利据え置きは
市場でも事前に
予想されていました。
そのため発表後は
それまで進んでいた
ドル買いの勢いが弱まり
利益確定の売りも
出やすい状況になったと
考えられます。
相場というのは
良いニュースが出れば
必ず上昇するという
ものではありません。
市場が事前に
何を予想していたのか。
実際の発表が
その予想と比べて
どうだったのか。
こちらの方が
重要になることも
少なくありません。
② 中東情勢と原油価格
もう一つ重要なのが
中東情勢です。
昨日の市場では
アメリカによる
軍事行動の可能性が
意識されました。
これによって
原油の供給に対する
不安が高まり
原油価格が上昇しました。
原油価格の上昇は
アメリカのインフレに
影響する可能性があります。
物価が高止まりすれば
FRBが金利を
高く維持する理由にも
なり得ます。
実際に昨日は
アメリカの長期金利が
上昇する場面があり
ドル買いを支える
要因となりました。
ところがその後
イラン側が外交的な
解決に前向きな姿勢を
示したと伝わりました。
これによって
原油価格の上昇が
一旦落ち着きました。
原油高と金利上昇を
背景に進んでいた
ドル買いにも変化が
現れたわけです。
ここで理解して
いただきたいのは
為替相場は一つのニュースで
動いているわけではない
ということです。
中東情勢が変化する。
原油価格が変化する。
アメリカの金利に対する
見方が変化する。
そしてドルの需要も
変化していきます。
これらが複雑に
関係しながら相場は
形成されています。
③ 日本の金融政策と円買い
さらに日本側の
金融政策も重要です。
本日10月29日から
明日30日にかけて
日銀の金融政策決定会合が
開催されます。
今回の会合では
今後の金利政策に
どのような姿勢を示すのかが
注目されています。
日本の金利が
今後も上昇するという
見方が強くなれば
円買いの材料に
なる可能性があります。
反対に日銀が
金融引き締めに
慎重な姿勢を示せば
円売りにつながる
可能性もあります。
また日本政府による
円安への警戒発言にも
注意が必要です。
片山財務相は
為替市場の動向を
強い警戒感を持って
注視する姿勢を
示しています。
こうした発言があると
円安方向への動きを
警戒する参加者も
増えると考えられます。
特にドル円が
大きく上昇した場面では
利益確定や円買いが
入りやすくなることも
考えておきたいところです。
ただし当局の発言だけで
今回の下落が発生したと
断定することはできません。
複数の材料が重なったと
考える方が自然でしょう。
■ 今回の下落から学べること
ここで一つ
お伝えしたいことがあります。
僕は相場分析をする際に
ニュースだけで
売買を判断することは
基本的にありません。
なぜならニュースが
発表された時点では
すでに相場に織り込まれて
いる場合も多いからです。
一方でテクニカル分析も
絶対ではありません。
だからこそ僕は
一目均衡表と
フィボナッチを中心に
複数の時間足を確認します。
そして重要な抵抗帯や
支持帯を事前に探します。
今回の158円35銭付近も
その一つでした。
実際に市場では
中東情勢による原油高や
アメリカの金利上昇で
ドル買いが進みました。
その後は原油高が一服し
FOMCの結果を受けて
ドル買いの勢いが
弱まっています。
そしてチャート上では
重要な抵抗帯で
上昇が止まりました。
こうした複数の条件が
重なったことが
今回の下落を考えるうえで
非常に重要だと思います。
ただし今回の下落だけで
これから大きな下降相場が
始まると判断するのは
まだ早いと思います。
一旦下落したあとに
再び上昇することも
十分に考えられます。
重要なのは
上がるか下がるかを
当てることではありません。
どこで上昇が止まりやすいか。
どこで下落が止まりやすいか。
どこで取引を見送るべきか。
これらを事前に
把握しておくことです。
相場が動いてから
慌てて考えるのではなく
動く前に準備しておく。
これが長く相場で
利益を残すために
大切なことだと
僕は考えています。
今回の解説が
皆さんの相場分析の
参考になれば幸いです。
今日も良い一日を
お過ごしください。
トレーダーAK
