
GeminiでAI社員を作る方法|GemとAntigravityアプリの使い方を実際の画面99枚で解説
- 割引あり
GeminiでAI社員を作る方法を、パソコンが得意ではない方でも最後まで進められるように、実際の画面99枚で説明します。
黒い画面(ターミナル)は使いません。使うのは、ブラウザのGemini(Gem)と、AntigravityというGoogleのアプリだけです。

上の画像は、実際にこの手順でできあがったファイルです。人が書いたものではなく、AIが会社資料を読んで作りました。
この記事で分かることは、次の6つです。
Gem・NotebookLM・Workspace連携・Antigravityの違いと使い分け
Gemの作り方(名前・Instructions・Knowledge・保存前の面接)
AI社員用のフォルダと.mdファイルの作り方(MacとWindowsの両方)
GEMINI.mdの書き方と、Gemの修正を書き写す理由
Antigravityアプリの使い方と、画面に出る英語の意味
AI社員構築の納品方法と価格の決め方
GeminiでAI社員を作るとき、最初につまずくのはプロンプトではありません。Gem、NotebookLM、Google Workspace連携、Antigravityの役割が違うのに、全部を「Gemini」とひとまとめにしてしまうことです。

この記事では、繰り返し使う役割をGemへ設定し、会社資料をKnowledgeへ入れ、過去資料で面接するAI社員を作ります。さらに、Macのフォルダにある会社資料を読み、4つの成果物をファイルとして保存するところまで、Antigravityアプリで行います。

最初の1体は、業務を棚卸しし、次にどのAI社員を作るかを決める「0人目のAI社員」です。Gemの設定、会社資料、面接、直し方という作り方の型は、2体目以降のAI社員でも変わりません。
指示文や画面の中では、この1体を「AI人事社員」と呼んでいます。AI社員の採用を担当する役という意味の呼び名で、人事部の仕事を自動化するAIではありません。

やっていることは難しくありません。毎回チャットに長い説明を貼るのをやめて、決まった場所にファイルとして置くだけです。

2026年9月13日、業務用GoogleアカウントでGemを作り、Gem名、説明、職務指示、Knowledge資料4点、保存前Preview、保存、Gem一覧への反映まで実機で確認しました。同じ日の夜、Antigravityアプリに同じ会社資料を渡し、4成果物を作らせて検証スクリプトを通しました。
ただし、Antigravityの1回目は、Gemの面接で直したはずの誤りを2つ再発しました。GemのInstructionsと、Antigravityが読むGEMINI.mdは別のファイルで、片方を直してももう片方には伝わらないからです。

用意するものは3つだけです。新しくソフトを買う必要はありません。
ぜひ参考にしてみてください。
【この記事の検証条件】
検証日: 2026年9月13日(Gem、Antigravityアプリ)。付録のCLIは9月12日〜13日
Gemini Web: 業務用Googleアカウントでログイン
Antigravityアプリ: モデル表示は既定の「Gemini 3.8 Flash High」。1回目22:53、2回目23:03に実行
Gemへ渡す資料は架空事業のデータのみ
実在顧客のメール、Drive、Calendarは接続しない
外部送信、公開、契約、支払い、削除は不許可
Antigravityアプリの成果物は、2回とも検証スクリプトの17項目がPASS
AI社員とは?Geminiで作る前に押さえる基本用語9つ
ここを読んでおけば、最後まで意味が分かります。分からない言葉が出てきたら、この章へ戻ってきてください。
この章で扱う内容は次のとおりです。
AI社員とは何か、人間の社員との違い
.mdファイルとは何か、フォルダ構成の作り方
GEMINI.md・実行プロンプト・合格条件・outputsの役割
Gem・Instructions・Knowledge・Antigravityの意味
AI社員とは?人間の社員との違いと、決めておく3つのこと
AI社員は、特別なソフトの名前ではありません。担当する仕事、読ませる資料、やってはいけないことを決めて、繰り返し同じ仕事をさせる使い方の名前です。
人間の社員に置き換えると分かりやすくなります。

「優秀だけれど、今日入社して会社のことを何も知らない新人」と考えると、渡すべき資料が決まります。
.mdファイルとは?メモ帳でも開けるMarkdownの文章ファイル
.md(エムディー)は、Markdown(マークダウン)という形式の、ただの文章ファイルです。プログラムではないので、メモ帳やテキストエディットで開いて、中の日本語をそのまま読んで直せます。

記号を覚える必要はありません。大切なのは、ファイル名の最後が.mdで終わっていることと、決めた場所に置くことです。
GeminiでAI社員を作るフォルダ構成とファイルの役割
フォルダは箱、ファイルは書類です。Antigravityアプリは、こちらが決めた箱の中だけを見ます。

ファイル名の先頭の番号は「読む順番」です。名前や置き場所が違うと、AIはファイルを見つけられません。
GEMINI.mdとは?Antigravityアプリが毎回読む常設の指示書
GEMINI.mdは、Antigravityアプリが作業を始めるときに毎回読むファイルです。会話のたびに説明しなくても、ここに書いたルールが効きます。

GemのInstructionsとGEMINI.mdは別のファイルです。片方を直しても、もう片方には自動で伝わりません。ここが、この記事でいちばん大事な注意点です。
実行プロンプトと合格条件とは?GEMINI.mdと分ける理由
実行プロンプト.mdは「今日やってほしいこと」、合格条件.mdは「提出前に自分で確かめる項目」です。この2つを分けると、管理が楽になります。

合格条件は、作らせる前に置いておきます。あとから作ると、出てきたものに合わせた基準になってしまうからです。

outputsとは?AI社員の成果物を保存するフォルダ
outputs(アウトプッツ)は、AIが作ったファイルを入れる場所です。ここ以外には保存させません。

保存先を決めておくと、元の資料が書き換わる事故を防げます。
Gem・Instructions・Knowledgeとは?Gemini Web側の3つの言葉
Gemは、繰り返し使う指示を持たせたカスタム版Geminiです。毎回「あなたは業務棚卸しの担当で、勝手に価格を決めず、根拠を書いてください」と貼らなくても、同じ役割で会話を始められます。

Gemへ入れるのは、人格ではなく職務です。誰として働くか、何を達成するか、何を根拠にするか、どの形式で出すか、何をしてはいけないか、不明なときにどう止まるか。
Google公式のGem作成ガイドでも、Persona、Task、Context、Formatの観点が示されています。AI社員向けには、ここへ安全境界と承認点を足します。
公式資料: カスタムGemを作るヒント
Antigravity・NotebookLM・Workspace連携とは?役割の違い
この記事で実際に作るのは、GemとAntigravityアプリの2つです。NotebookLMとWorkspace連携は、必要になったら足す部品として、役割だけ押さえておけば十分です。

NotebookLMは、入れた資料を根拠に読み解く用途へ向きます。Gemが役割と振る舞いを固定するのに対し、NotebookLMは情報源を中心に据える点が違います。
公式資料: Gemini AppsでNotebookLMのノートブックを使う
Workspace連携は、Gmail、Drive、Docs、Calendarなどへつなぐ機能です。便利ですが、AI社員づくりでは最後に接続します。
公式資料: Google WorkspaceをGemini Appsへ接続する
1. GeminiでAI社員を作る流れ|全8ステップの全体像
Web側(Gem)と、パソコン側(Antigravityアプリ)の2本立てです。どちらも、難しい操作はありません。
この章で扱う内容は次のとおりです。
AI社員の作り方は8ステップ
Geminiの4つの役割の違い
Gemini編が向く人・別の編が向く人
AI社員の作り方は8ステップ|Web側とパソコン側

前半4つがGem、後半4つがAntigravityアプリです。Gemだけで終わらせても構いませんが、成果物をファイルで残したい場合は後半まで進みます。
Geminiの4つの役割の違い|ひとまとめにしない
4つを最初から全部使おうとすると、どこで止まったか分からなくなります。この記事で作るのは、Gemとアプリの2つだけです。
上の第0章で見た表のとおり、NotebookLMとWorkspaceは役割だけ覚えておきます。
Gemini編が向く人・別のツールが向く人

すでにGoogle DriveやDocsが社内資料の中心なら、Gemini編がいちばん早いです。検証コマンドまで同じ画面で回したい人はCodex編、Google以外が中心ならClaude Code編が向きます。
「Googleの中で完結する」と「自動で安全になる」は違います。アクセスできる情報が増えるほど、古い資料、個人メール、社外秘、複数アカウントの混同が起きます。
接続数を増やす前に、役割、正本、承認境界を決めます。
2. AI社員の精度は会社資料で決まる|用意する4つの資料
AIの賢さより、渡す資料の形のほうが結果を左右します。最初から実在のGmailやDrive全体へ接続しません。
この章で扱う内容は次のとおりです。
AI社員に渡す会社資料は4種類
事業概要と業務ログの書き方(実物つき)
AI社員に入れてはいけない資料
AI社員に渡す会社資料は4種類

個人情報と秘密情報を除いた4ファイルから始めます。3ツールの比較でも、まったく同じ資料を使いました。
事業概要の書き方|箇条書き4行で足ります

この全文をコピーして、01_事業概要.mdとして保存できます。会社名や商品名だけを自社のものへ書き換えてください。
# 架空事業「SakAI Studio Demo」の概要
この資料は3ツール比較のために作った架空データです。実在の顧客情報や秘密情報は含みません。
## 事業
- 一人で運営するAI活用支援事業
- 主な商品は90分のオンライン相談、業務整理の提案書、noteの実践記事
- 見込み客は小規模事業者と個人事業主
- 集客はnote、メールマガジン、紹介が中心
## 目標
- 代表者が判断・顧客対話・商品設計へ使う時間を増やす
- 毎週の定例会から社内報告書を作る手作業を減らす
- AIの下書きを無断で外部送信・公開しない
## よく使う成果物
- 打ち合わせメモ
- 週次報告書
- 提案書の下書き
- note記事の構成案
- 顧客への返信案凝った資料は要りません。何を売り、誰に届け、何を増やしたいかが分かれば十分です。
業務ログの書き方|AI社員の判断材料になる一覧
8つの業務を1行ずつ書いた一覧です。0人目のAI社員は、主にこれを読んで仕分けします。

業務ログの全文です。表の形のままコピーして、02_業務ログ.mdとして保存できます。
# 代表的な1週間の業務ログ
| 業務 | 頻度 | 1回の目安 | 入力 | 現在の出力 | 注意点 |
|---|---:|---:|---|---|---|
| 定例会のメモ整理 | 週2回 | 45分 | 文字起こし、手書きメモ | 箇条書きの議事録 | 人名を取り違えない |
| 週次報告書の作成 | 週1回 | 60分 | 議事録、案件メモ | 見出し付き報告書 | 決定事項と未決事項を分ける |
| 問い合わせの確認 | 毎日 | 20分 | 受信メール | 優先順位メモ | 返信送信は代表が行う |
| 返信文の下書き | 週5回 | 15分 | 問い合わせ、過去メール | 返信案 | 金額・納期は承認必須 |
| 提案書の骨子作成 | 週2回 | 90分 | ヒアリングメモ | 提案書の構成 | 最終提案は代表が決める |
| note記事の構成作成 | 週2回 | 40分 | 体験メモ、検索意図 | 見出し案 | 体験していない事実を書かない |
| 請求金額の確定 | 月4回 | 15分 | 契約内容、追加作業 | 請求内容 | 最終金額は代表のみ決定 |
| 個別相談の実施 | 週3回 | 90分 | 顧客の悩み | 方針と助言 | 顧客との対話は代表が担当 |「注意点」の欄が、あとでAIが分類の根拠に使う部分です。自社でやるときは、ここに人間が手放したくない部分を先に書いておきます。
AI社員に入れてはいけない資料と情報
個人情報、パスワード、APIキー、契約上アップロードできない顧客資料は入れません。最初は必ず架空の資料で、最後まで1回通してください。
3. AI社員に任せる業務の決め方|A〜D 4段階の分け方
仕事を渡す前に、4段階へ分けます。この4行は、GemのInstructionsにもそのまま書きます。
この章で扱う内容は次のとおりです。
A〜Dとは何か
業務をA〜Dに分ける判断手順
A〜Dとは?AIに任せる度合いを表す4段階

重要なのは、分類名より理由です。理由を書けない仕事は、AやBへ置きません。
業務をA〜Dに分ける判断手順

上から順に当てはめるだけです。Dに残った仕事こそ、代表者の判断、顧客との関係、商品設計など、人間の価値が出る部分です。
4. GeminiでAI社員を作るときにつまずく5つの現象
ここでは現象だけを示します。具体的な直し方は有料部分で、実際のファイルと画面を使って説明します。
この章で扱う内容は次のとおりです。
現象1: Gemは設定したのに、会社のことを知らない
現象2: 資料を入れたのに、新旧の情報が混ざる
現象3: Gemで直したのに、アプリで同じ誤りが出る
現象4と5: 接続と、古いCLI解説の問題
現象1: Gemは設定したのに、会社のことを知らない
役割指示だけでは、事業の価格、過去の判断、文章の型を知りません。優秀ですが初日の新人と同じです。

Gem名やPersonaを細かくしても、会社資料がなければ一般論になります。
現象2: 資料を入れたのに、新旧の情報が混ざる
DriveやKnowledgeへ複数版を入れると、どれが現在の正本か分からなくなります。AIの性能不足に見えて、実際は資料の版管理が原因です。

正本に日付と「現行」を付け、古い資料は参考フォルダへ分けます。
現象3: Gemで直したのに、Antigravityアプリで同じ誤りが出る
Gemの面接で「毎日を週何日かに勝手に換算しない」と直したのに、Antigravityアプリでは同じ換算が出ました。GemのInstructionsとGEMINI.mdは別物だからです。

同じAI社員を2か所で動かすなら、直した内容を両方へ書きます。実物は第8章で見せます。
現象4と5: つないだだけで自動化できた気になる/古いCLI解説で止まる
メールや予定へアクセスできると、すぐ送信・登録まで任せたくなります。しかし、古い情報の参照、宛先違い、日付違いが外部へ反映されると、文章の誤りより大きな問題になります。

2026年9月12日の検証では、個人向けアカウントでGemini CLIのOAuthは成功したものの、そのクライアントはサポート外としてAntigravityへの移行案内が出ました。

──── ここから先で手に入るもの ────
・実際に貼った指示文(そのままコピーできる形で)
・Gemとアプリの実画面、成果物の注釈つき画像
・精度が出なかったときに直した箇所と、直す前後の成果物
・顧客に納品するときの説明と、いくらで出したか
※ 仕様変更に合わせて随時更新します。購入後も最新版をご覧いただけます。
5. Gemの作り方|Gemini Webで0人目のAI社員を作る
ここからは実際の作業です。まずWeb側のGemから作ります。