
乗鞍・木曽路MTBツーリング、初めてのデジタル一眼レフ機で撮影した旅について。2009.8月13~17日
蔵出しシリーズです。今回は2009年のお盆休みに走った乗鞍と木曽路ツーリングの記録です。2001年から始めた自身のホームページで書き始めて勤務先の自転車ショップのブログに移行して最後まで書いたのですがホームページは消滅しショップのブログも文章は残っているのですが画像は見られなくなっているのでここに再掲しようと思います。写真も当時撮影したものを改めて見返して思い出しながら選び直してみました。文章も一部修正、加筆しています。

今年のお盆は5連休、さてどこに行こうか?いろいろ悩んで決めたのは乗鞍。日本最高所の道路、マイカー規制になってサイクリストの聖地とも呼ばれている乗鞍へ行ってみよう。前回走ったのはもう14年前!大学2回生の時だ。あの頃はまだ乗鞍スカイラインは自動車専用道で走れなかったので今回はそっちも走ってみたい。という訳でスタートを飛騨高山に設定して2009年8月13日早朝に岡山を出発。まずは新幹線と特急で輪行だ。

自転車はGWツーリングと同じ2008 GARY FISHER HiFi Deluxe 29だが今回は舗装路メインなのでタイヤを細身のPanaracer Road Runner 700×38Cに変えている。昔からあるツーリング用の定番タイヤで26×1.5は海外ツーリングでも使っていて耐久性、乗り心地の良さは体感済み。センターリッジでちょっとしたダートも難なく走れる名タイヤである。最新のフルサスバイクにスキンサイドのタイヤがツーリング車っぽくて自分では気に入っているがどうだろう?ディスクブレーキなのでサイドが汚れないのもいい。輪行袋も新調した。オーストリッチのSL-100は軽量コンパクトで荷物を減らしたいツーリングには最適である。生地が薄いので中上級者向けとなっているが別に初心者が気軽に使ってもいいと思う。

今回大きく変わったのがカメラである。ついにデジタル一眼レフを買ってしまった。PENTAXのK-7である。以前はPENTAX MZ-3にリバーサルフィルムを入れて使っていたけれど気軽に撮れるデジカメがツーリング中のメモ&記録的写真には便利で2003年のニュージーランドツーリングからコンパクトデジカメを併用していた。しかし就職してからは短期ツーリングがメインになり荷物がかさばるのが嫌でコンパクトデジカメ一本になり2007年以降、MZ-3はお蔵入りになっていた。で、去年、高級コンパクトと呼ばれるRICOH GX100を購入し気に入って使っていたのだけれどなんとなく物足りなさを感じるようになってきた。何が足りないのか?自問して出た結論は光学ファインダーだった。明るいレンズを付けたファインダーを覗きピントを合わせてシャッターを押す。MZ-3の頃は当たり前にやっていたこの一連の作業が案外写真を撮るという楽しみの大きな部分を占めていたのかなと思い始めたのである。デジカメの液晶画面は日中は明るすぎてまともに見えないので写真を撮っているという感覚が薄いのである。じゃあ何を買うのか?となると実は今までは欲しい物がなかった。サイクリングで使うのは絶対条件だからザックやフロントバックに収まるコンパクトなものがいい、でも入門機の安っぽいのは嫌だしなあと思っていたところに飛び込んできたのが春先のニュース。視野率100%でコンパクトな上級機、なのに価格は13万円程度。PENTAX K-7は条件バッチリで持ってるレンズも使えるし完ぺきかも?!とひとりで盛り上がり即予約、購入となった。

今回のツーリングには3本のレンズを持っていった。PENTAX FA50mm f1.4、SIGMA 24mm f2.8、TAMRON SP AF28-75mm F/2.8 XR Di の3本。単焦点2本とズーム1本だ。走行中に使ったのはほとんどがズーム、単焦点は後で紹介する奈良井の町並みで活躍した。

さて、旅の話に戻ろう。飛騨高山に着いたのはお昼前、標高が570m位あり明らかに岡山よりは涼しい。外国の観光客がやけに多い。天候は曇りで昼食に高山ラーメンを食べていたら雨になり出鼻をくじかれる。バスで輪行しようか?なんて弱気が出るが意を決して走り出す。まあ結局走ってる間は雨は降らなかったんだけど。

町を抜けスーパーで買い出し。乗鞍高原では大したものは手に入らないだろうから多めに購入。平湯へ向かう国道158号線は交通量が非常に多く走って楽しい道ではない。緩やかにずーっと上っていく。今日の宿泊地は決まってなかったけど乗鞍行きのバスターミナルがある朴の木平の広い駐車場にテントを張った。ここは水場、水洗トイレ(紙あり)温泉と揃っていて快適であった。が、夕方から雨になりかなり激しく降った。

朴の木平、標高は1250m。

翌8月14日早朝、少雨が降り続いている。しかしバスターミナル掲示板の乗鞍畳平の天候は晴れ。信じがたいがバスの運転手に聞くと確かに上は晴れているらしい。それならばとテントをたたみカッパを着て8時5分に出発。

国道に出てすぐに上り坂。暑い、カッパはどうしたって蒸れる。しばらく走ると分岐、平湯トンネルがあるので乗鞍スカイライン起点の平湯峠へは旧道を上ることになる。左へ折れて旧道へ入ると一気に交通量が減った。

10%の勾配が続くきつい坂、雨は止んだのでカッパを脱ぐ。車はほとんど来ないがバスは時折やってくる。バスには2種類ある。低公害車両とそうでない車両だ。前者は何ともないが後者が吐き出す黒煙には参った。息が荒いところに容赦なく襲う排気ガス。将来はぜひとも全部低公害車になってほしい。

平湯峠(1684m)には大きな石碑があった。国道だった頃は賑わっていたのだろうが今は静かなものだ。

ゲートを越え乗鞍スカイラインに入るとすぐにこんな標識がある。

前半は森林地帯を走る。まだ周囲は濃い霧の中だ。

やがて道は雲の上までに達し青空が広がった。朝の雨がうそのようだ。



雲海を見ながらの走行。何度も止まって写真を撮るのでなかなか進まない。

森林限界を超えてさらに上り詰めて行く。



九十九折れで高度を稼ぐ。下からキャンプ道具を満載した学生サイクリストたちがゆっくりと上ってきた。

ロードバイクは颯爽と下っていく。

このカーブを過ぎると道はまっすぐ緩やかになりほぼピークに近い標高になる。やがて右手に丸いコロナ観測所の屋根が見えてくるともうすぐゴールの畳平だ。



午後1時畳平に到着、スタートから5時間。タイムは参考にしないでください。そしてお約束の記念撮影。ちなみに14年前(1995年)はこんな感じ↓

変わっているような変わっていないような?標高が2m高いな。この時の自転車は自分のではなくサイクリング部の部車だった。そしてこのあと畳平でテントを張って1泊して翌朝御来光を拝みに乗鞍岳へ上ったのだ。

マイカー規制になって車の量は減ったが観光客の数はあまり減っていないようだ。数軒ある土産物屋をのぞいたあとは昼食。学生の頃とは違って贅沢に飛騨牛朴葉味噌定食だ!うまい!

その後散歩がてら魔王岳へ上る。その途中から畳平を見下ろす。

午後3時、乗鞍高原方面へ下る。再び霧の中。

雲の下に出ると晴れていた。乗鞍高原が眼下に見えた。


乗鞍高原では美鈴荘という温泉宿に併設されたキャンプ場に2泊した。最初観光センターでキャンプ場のありかを聞くとおばちゃんはないよと言う。それはおかしいともらった地図を見せてここは?と指さすとああ、ここがあったねえ。と前言をあっさり撤回。ちゃんと仕事しろよ!まあ確かにこのキャンプ場、水とトイレはあるがトイレはくみ取りで明かりなし、かなりスパルタンな所なので勧めにくいのだろうね。さらに広くないので管理者も大々的に勧めたくないのかもしれないな。そんなこと?もあり知る人ぞ知るこのキャンプ場はお盆だというのに混み合うこともなく快適にキャンプできたのだった。しかし料金は1泊1500円と結構高い。なお乗鞍高原にはもうひとつ一の瀬園地にキャンプ場があるはずだ。ここは遊歩道を20分ほど歩いて到達するそうだがたぶん自転車なら乗っていけるのではなかろうか?さらにもうひとつ「いがやレクリエーションランド」向かいにキャンピングカー専用サイトがある。
追記:美鈴荘のキャンプ場は今(2026年)も美鈴温泉キャンプ場として存在しています。一の瀬園地のキャンプ場は2017年度で閉鎖されたそうです。

8月15日。荷物はキャンプ場に置いて乗鞍エコーライン(県道84号乗鞍岳線)を往復し乗鞍岳へ登山もする予定だ。つまり昨日下った道をまた上るのだ。朝7時ちょうどに出発。

朝は快晴。ピークの畳平までは約18キロの上り。ここは8月末に行われるヒルクライムレースのコースでもある。

すでにこれから上るであろう道が遥か上方に見えている。


ワインディングロード、前半は樹林帯の中の道を快走。

約7.5キロで三本滝レストハウス着。標高は1800m。

ここから先は一般車は入れない。通れるのはバス、タクシー、自転車のみ。

三本滝周辺はスキー場なので木々がなく見晴らしが良い。少しのぼると乗鞍高原を見渡せる。

上るにつれ次第に雲が多くなってくる。涼しくてよいのだが景色がねえ…。

冷泉小屋辺りは沢の水が道路に流れているので下りは要注意。

スタートから約15キロで位ヶ原山荘に到着。ここで標高は2350mだ。山荘前には自転車立てがあり気軽に休憩できる。

位ヶ原山荘を過ぎると森林限界を超えて空が広くなる。雲が多くなってしまったのが残念だ。





たくさんのサイクリストが頂上を目指して上っていく。僕はマイペースで写真を撮りながらゆっくりと進む。

標高2600mの大雪渓の駐車場に着く。登山者やスキー板を担いだ人達とすれ違う。

大雪渓を見上げる。

最後は荒々しい岩肌の脇を上る。

そして11時40分、畳平着。


自転車を畳平駐車場に置いて乗鞍岳へ登山することにした。コースタイムは90分とありそれなりに体力のある大人がゆっくり上ると大体そんな時間になるようだ。コースはまず車も上がれる作業道を歩き肩の小屋山荘へ向かう。乗鞍岳は3000m峰なのだが自分も含めてお気楽な格好で上っている観光客が多い。


肩の小屋までは車が入れる道(許可者のみ)なので自転車で上ると時間を短縮できるのだが今は自転車進入禁止の看板が入口に立っている。道沿いには高山植物が多くかわいらしい花が目を楽しませてくれる。またこれまで自転車で上ってきた道や大雪渓、そしてこれから向かう山頂付近の稜線も眺めることができる。宿泊、食事もできる肩の小屋を過ぎると本格的な登山になる。


ガレた急坂を一歩一歩慎重に上る。鞍部を過ぎると山頂まではもう一息。この先は道が狭いため一方通行になっている(上りと下りでルートが違う)。

上り側には山頂小屋がありここでしか買えないTシャツ等を売っていた。

そして山頂へ。雲が多く360度の大絶景は残念ながら見ることはできなかった。

山頂からの眺め。山頂小屋、肩の小屋、コロナ観測所が見える。

下りも慎重に。

大雪渓の上では夏スキーを楽しむ人の姿が。

自転車まで戻り上ってきた道をキャンプ場まで一気に下る。
1日を終え地ビールで乾杯。
後半へつづく。