
幼馴染はじめました【毎週ショートショートnote】
僕には、同級生の美香という幼馴染がいる。
ずっと好きだった。
でも、半年前から彼女に違和感を持った。
美香は山で遭難し、一ヶ月後に奇跡的に発見された。
なのに、服も身体も汚れていなかった。まるで、山へ行ってきただけのようだった。
そして、帰ってきた彼女は、以前とは明らかに違っていた。
大人しくて控えめだった子が、急によく笑い、よく喋るようになった。
給食の時間。
献立表と目の前の給食を見比べながら、美香は自信満々に言った。
「今日は焼きそばだね!」
「……今日、カレーだけど」
「地球の給食、難しいね」
ある日、みんなでかくれんぼをしている時だった。
隠れていた美香を見つけた瞬間、彼女の額が静かに開いた。
その奥から現れたのは、銀色に輝く、僕より少し小さな女の子だった。
「はじめまして。マーヤだよ」
その笑顔が、あまりにも可愛くて、僕は怖くならなかった。
「私が出会った時、美香は……もう、目を覚まさなかったの」
マーヤは寂しそうに微笑んだ。
「もうすぐ私も星に帰る。でも、優斗と一緒にいる時間が好きになった」
僕は迷わず言った。
「僕も、君と一緒に行きたい」
マーヤの目が輝いた。
「うん。私の星で、幼馴染はじめよう」
こうして僕は、宇宙一かわいい幼馴染と出会った。
地球よ、さらばだ。
田原 にかさんのお題「幼馴染はじめました」に参加させていただきました。
いつもありがとうございます😊
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