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都市伝説ーちっさいおばさんー

     小さいおっさんがいるなら小さいおばさんがいてもいいよね? ということで勝手に都市伝説♪
    誰にも頼まれていないが作ってみた。

     ↑ ここのコメントがきっかけw


     谷中のひなた書房では、最近「ちっさいおばさん」の噂が広がっている。

     身長10センチくらい、白髪を少し乱れめにまとめたおばさん。
     
     紺の着物に前掛け姿だけど、着物の裾がよくめくれていたり、前掛けが後ろで結ばれていたりする。

     ある夜、疲れ果てたサラリーマンが、ひなた書房にやってきた。遅くまで働いても、明日からはリストラかもしれない。行くあてもなくひなた書房に入ったのだ。

     サラリーマンが適当に本を手に取ろうとするとちっさなおばさんが本棚から落ちそうになりながら、必死で大きな本(彼女にとってはドアサイズ)を支えていた。

     「あっ、だめっ!」
     という小さな声が聞こえた瞬間、
    本がドサッと倒れておばさんを押し潰しそうになる。
     「うんがうううー」
     おばさんは慌てて転がるように逃げて、
    カウンターの上でひっくり返りながら両手両足をバタバタさせた。

     「ゴキブリかw」
     
     サラリーマンが思わず吹き出すと、
     ちっさいおばさんは顔を真っ赤にして立ち上がり、
    小さな拳を振りながら「笑うんじゃないよー!」と怒った。

     その姿があまりに可愛らしくて、男は久しぶりに大きな声で笑った。

     次の日、彼は上司に新しい子会社で新規一転働いてみないかと声をかけられた。

     別の日、落ち込んでいた女子大生の前に現れたちっさいおばさん。
     
     おばさんが励まそうと小さな湯飲みにお茶を運んできた。

     しかし途中でつまずいて、自分もろとも熱いお茶をひっくり返してしまった。

     おばさんは
     「あちゃー!」とそのまま蒸気の中に消えそうになりながら、
     「うんがうううー」と叫んだ。

     そのおっちょこちょいぶりが、なんだか妙に愛おしくて、女子大生は思わず笑ってしまった。
    笑ったあと、昼の失敗も胸のつかえもすっと取れた気がした。

     店主の孫娘・美咲が夜中に片付けをしていると、ちっさいおばさんが登場。

     今度は百科事典の山に登ろうとして滑り落ち、
    本の雪崩に埋もれて「助けてー!」と小さな手だけを出していた。
     美咲が笑いながら助け起こすと、
    おばさんは照れくさそうに頰を掻きながら言った。

     「ふふ、笑ってくれてありがとう。
     私、昔は座敷童で、もっと上手くみんなを幸せにできてたんだけどね。東京に来てから、なんだかドジばかりだね」
     そう言って、ぺこりと頭を下げ、また棚の影に消えていった。

     ちっさいおばさんに出会うと幸せになると言うのは本当の話。だって座敷童のサチさんだもの。

     おしまい。


     みんなも勝手に都市伝説書いてみてね。

     
     
    放送大学で物理の勉強始めました。障害福祉従事者。ファトラジスタ兼オノマペティスタ。 Everybody counts or nobody counts. Happyology, Anthropology.

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