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物語を必要とする人 | アニメ「異国日記」より

    今期のアニメ、
    ちょうどディープな作品が多くて、
    ちょっとショックを受けている。

    二人の「カナちゃん」

    まず一人目は「推しの子」の有馬かな。

    5話で
    重曹ちゃんこと有馬カナちゃんが、
    女優に戻りたいがためだけに毒牙にかかってしまったこと。

    以前から闇を感じることが多かったキャラだけど、
    本当に闇に向かっていってしまうとは思わなかった。

    アクアが黒川あかねを選んだことも原因の一つだろう。
    正直に言えば、あかねの可愛さと優秀さには叶わないのかもしれない。

    微妙な展開だった「推しの子」が、また少し面白くなってきた。

    もう一人のカナちゃんは
    「MFゴースト」の片桐夏向。

    正統派王子系イケメンとして愛でていたけど、
    母を亡くし、父を探すために日本に来たのに会えず、
    その父まで亡くなってしまった。

    なんて切ないんだろう。
    でもその時、隣にいたのは恋ちゃんだった。
    自分の分まで泣いてくれた彼女のことを、きっと彼はもう離さないだろう。

    とはいえ、すでに
    電車に轢かれそうになった彼女を、
    命の危険を冒してまで助けていた彼。
    とっくに惚れていたんだろうな。

    個人的にヒットだったのはおばあちゃん回。
    二人の無邪気で負けず嫌いな張り合いが、なんとも可愛かった。

    なかなか、こんなに推せる二人はいない。

    「物語を必要とする人」

    さて、そろそろ本題に入ろう。

    「物語を必要とする人」
    この言葉は「異国日記」の槙生のセリフだ。

    このセリフを聞いたとき、
    私は「ああ、自分は物語を必要とする人だったのだ」と腑に落ちた。

    大人になったらアニメは卒業すべきだとか、
    いい年してアニメを見ているなんて、
    と多くの人が思うのかもしれない。

    それでも私は、見ることをやめられない。

    それは、物語が必要だからだ。

    槙生は言う。物語に「匿われていた」。
    物語は「匿われる場所だった」と。

    現実逃避とは違う。
    「匿われる」という感覚。

    その言葉が、静かに自分の中に落ちていった。

    特に幼少期や思春期に大変だった人ほど、
    きっと物語を必要とする。

    世界に自然に馴染める人には、
    不要なものなのかもしれない。

    でも、
    世界に馴染めない私のような人間には、
    必要な場所なのだ。

    だから見ることをやめられないし、
    最近では自分で作ることまでしている。

    言葉にならない想いを形にする。
    それは消化であり、昇華だ。
    自分を癒すことにつながっている。

    とても大変な作業だけど、
    誰にもできないこと、
    自分にしかできないこと、
    自分しか見えていない世界がある。

    そのことに、やりがいを感じ始めている。

    今、私を匿ってくれる場所は
    このnoteであり、深海だ。

    深海日記。
    深く静かなところから、
    誰も見ない視線で発信していきたい。

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    深海:匿われる場所

    槙生という人

    「異国日記」に戻ろう。

    槙生と私はちょっと似ていると思う。
    ブルベ冬、人見知り、変わり者─
    どこか世界から半歩ずれている感じ。

    彼女は物書きで、
    「書くことは孤独な作業だ」と言った。

    誰にも理解されない世界で、
    異国のような場所に一人で立っている。

    冷たさと強さを併せ持つ人物。

    ブルベ冬の静かな信念を持って生きている。
    間違ったことを許せず、
    勢いで発言し、姪を引き取る。
    その後もきちんと境界線を引きながら生活する。

    最初、
    声優が沢城みゆきさんだと知ったときは少し意外だった。
    だって─エロいお姉さんキャラの声優さんってイメージだったから─。

    けど6話を見て納得してしまった。

    過去に突き放してしまった恋人と再会し、食事をする場面。
    大人の感情が、不意にこぼれる。

    「こんなにエロかったか?」
    「めちゃくちゃしたい…!!」

    なんていうセリフが出るなんて─。

    姪と暮らす静かな物語の中に、
    こんな生々しい揺れがあるとは思わなかった。

    最近の自分の心境とも重なって、
    忘れられないシーンになった。

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    そして槙生の元恋人。
    「筋トレしてるでしょ?」と聞かれて、
    彼は「体を動かすのが好きなんだよ」と答えていた。

    でもきっとそれだけじゃないと思う。
    槙生を振り向かせたいという想い、
    行き場のない感情、
    どうにもならない時間。

    そういうものを抱えたまま、
    人は立ち止まってはいられない。

    だから体を動かす。
    言葉にならないものを、
    形のある動きに変えるために。

    それは逃避ではなく、昇華なのだと思う。

    そういえば、私の夫も毎朝、
    静かに軽い筋トレを続けている。
    理由を多く語ることはないけれど、
    続けるという行為そのものに、
    きっとその人の物語がある。

    人はそれぞれのやり方で、
    自分の中にあるものと折り合いをつけながら生きているのだ。

    物語は読むものだけではなく、
    人が生きる姿そのものにも宿っているのかもしれない─。

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    夫婦で飲食店を営みながら、実体験をもとに創作と記録のあいだを綴っています。 スキとフォローの返しはしておりません、すみません。 INTP-T / Cool Winter(旧名:深海のアンコウ女)

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