
知識不足かもしれない公務員になぜ「行政書士の特認制度」があるのか / 公務員は数年ごとに人事異動で知らない仕事をする / だから「これも人事異動の一つ」と見なしたら消化できそう
私が行政書士の話に触れるのはモヤモヤ感もあるから
年金生活者の私ですが、公務員が特認制度で(無試験で)行政書士になれる場合があるのを知ったのは、つい2年ぐらい前のことです。私だけではありません。管理職だった元の先輩に尋ねても知りませんでした。多分、多くの公務員は知らないような気がします。
特認制度に関する役所内の空気などを少しまとめてみたいと思います(これは個人的な思いです。公務員を代表しているつもりはありません)。
私がたびたび行政書士の話に触れるのは、なにか消化できないモヤモヤ感もあるからだと思いますので、書くことが消化の助けになればと思っています。
役所では特認制度の話題は出ない
役所内ではまったくと言ってよいほど特認制度の話題は出ません。ひょっとしたら誰も知らないのかと思えるほどです。
50歳ごろになって、仕事も先が見えてくると、ライフプラン研修などもありますが、特認制度の話が出た記憶はありませんし、定年まぢかの同僚が話題にすることもありません。
なぜこのように皆が淡白なのかと言えば、想像ですが、大多数の人は、TVドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」等でも語られているように、「安定を求めて公務員になった」だけで、特に行政をやりたかったわけではないからでしょう。
法律に詳しなくても特認制度を「最後の人事異動」だと思えば
定年退職後のセカンドキャリアを考えた時も、働きたいなら、嘱託で引き続き役所に勤めた方が無難に収入を得られます。高齢になってから行政書士という民間商売に冒険するより気楽だという気持ちもあると思います。
それに、私も法律は部分的にしか知りません。
特認制度で行政書士の資格をもらっても、(失礼ながら)私みたいに知識が伴っていない人も多そうです。大学の法学部を出た人や、在職中に行政書士の教科書で独学した人ならともかく、それ以外の人、たぶん多数の職員は、自分が働いた係の(狭く深い法律知識)しか無いかもしれません。行政書士の試験勉強のように(広く浅く!?)法律を学ぶ機会は、在職中には普通ないのです。だから、なおさら行政書士になる事への敷居が高いのでしょう。
知識が不足しているのに、なぜ特認制度があるのか私は知りません。
ここもモヤモヤ・ポイントですが、書いていて、「これも人事異動の一つ」と見なしたら良いかも、と思いました。
私の役所では平均5年で係間の人事異動をし(もっと短い役所もあるようです)、転職並みに違う仕事をさせられます。そして、異動後に2~3年間かけて、仕事で学びながら一人前になるのです。定年までその繰り返し。
私が工業高校を卒業し、新規採用者として18歳で地方公務員になった時、配属先は税務課・市民税係でした。税務どころか、法律のホの字も知りません。しかし、19歳の時には窓口担当になり、税務相談を受けました。住民税の申告書を受け付けたり、確定申告書の内部点検もしました。そして、その1~2年後には、日替わりで一人で税務署へ出張し、税務署員と机を並べて確定申告の受付もしました。
区役所の仕事はそんなものです。専門家を担当に充てるのではなく、担当者になってから勉強して専門にするのです。
特認制度を「最後の人事異動」だと思えば、心の戦闘態勢が出来そうな気もします。行政書士になると決めたら、その後2~3年かけて、不足している知識の勉強をしても良いのです。そして自信が出来たら仕事を受け始めても良いと思います。
御上としても、役所の内情を知っている者が行政書士に人事異動し、住民との間に入る事はメリットがあるはずです(内情とは法律だけでなく、役人の心情が分かる事も含めると思います)。
公務員から行政書士を目指す人がいたら、公務員たちは敬意を持ってしまうかも
そんな中、もし公務員から実際に行政書士を目指す人がいたら、公務員たちは、ある意味自分たちのヒーローとして、敬意を持ってしまうかもしれません。
ちなみに私は行政書士試験の要点抜粋みたいなものを先日買いました。年齢的にも今から行政書士になるつもりはありませんが、その世界がどんなものか、興味だけはありましたので。
読んだ感想ですか。
要点抜粋だけでは私には難しかったです。でも、役所内での人事異動直後の心情もあんなものだと思います。