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【創作ファンタジー】未開封の段ボールへ【拝啓文芸部】

    未開封の段ボール 様

    拝啓
    時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
    魔法局の奥の本棚の上で埃をかぶっていたあなたのことは、珍しい箱だなとは思っていましたが、まさか私の魔力が封印されていたなんて思ってもみませんでした。てっきり保管期限の過ぎた古い書類が入っているとばかり思っていました。
    私は何度あなたを捨てようと思ったことでしょうか。捨てなくて本当によかったです。
    上司からあなたに私の魔力が封印してあることを聞かされたときの驚きが、あなたに伝わるでしょうか。
    同時に私の上司は本当に性格が悪いなと改めて思ったことも添えさせていただきます。

    さて、これからあなたを開封しますね。
    何が起こるか、ワクワクしています。
    上司を超える魔術師になれるかもしれませんね。
    そうしたら、あのクソ野郎にはギャフンと言わせてやります。是非ともお手伝いしてくださいね。
    あなたに書かれた高位魔法文字を唱えれば開けられると上司は言いました。
    この、声に出すのを憚られる下品な文字列を読めばあなたを開けられるそうです。
    魔物の本体は部屋の外に追い出しました。
    代わりに読んでくれるなどと提案してくれましたが、魔力を帯びた魂を持っていないのに、どうするつもりだったのでしょうか。
    ……今ちょっと何か引っかかりましたが、後で考えることにしましょう。
    この文字列は、読まなくても開けられるんじゃないかなとは感じております。
    でも読まずに開封したら何が起こるかわからないことを考えると、読まなくてはいけないですよね。
    この声に出すのを憚られる下品な文字列を。
    魔力が戻ったら、まず私の上司に、私の魔法を味わってもらいます。最大火力がいいですよね。
    楽しみにしていてください。
    敬具

    あなたの中身の持ち主より

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    企画に参加しています。
    どんなお題が来るかいつも楽しみにしております。

     
     
    日常スケッチ的な短編小説を主に載せています(BL) ふとエゴサしたら「有馬ろく」はちょっとダメだと思ったので「有馬とお」にしました。

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