
四月のお稽古と利休七則「夏は涼しく、冬は暖かに」
またもやだいぶ時間を巻き戻しますが、四月のお稽古の記録です。
出会いと別れの季節、春。
四月は旅箪笥を出し、その風情を楽しみました。

こちらは、豊臣秀吉の小田原攻め(小田原の陣)へ随行した千利休が、陣中でも手軽に茶を点てられるよう考案した携帯用の茶箪笥です。
戦場でお茶を飲むとは想像もできないけど、そのひとときに一抹の安寧を求めたのでしょうか。
お稽古の頃は、ちょうどツツジが満開の季節でした。


そして今月の利休七則は、
利休七則③「夏は涼しく、冬は暖かに」
昔はもちろん、冷暖房のない時代。
茶道には、夏には涼を、冬には暖を感じられるような工夫が随所にちりばめられています。
そのひとつが、風炉と炉の切り替えです。
冬はお客様の近くに火を置き、夏は少し離れた位置へ。
四月はちょうどその移り変わりの時期で、この日は最後の炉のお稽古でした。
とはいえ、春の陽気で暖かい日も増えてくる頃。
そこで四月には、羽のついた「透き木釜」を用いて火をやわらかく覆い、その時々の気候に合わせた心地よい塩梅をつくります。
こうした細やかな工夫に触れるたび、「相手が心地よく過ごせるように」というおもてなしの心は、現代の暮らしにも通じるものだと感じます。
茶室で学ぶことは、お点前だけではないのだと、あらためて思ったのでした。
