メインコンテンツへスキップ
見出し画像

きっと、また、会える。

    また、この夏祭りに来てしまった。

    ​今年も、キミに会えるだろうか?
    去年も、一昨年も、キミはここにいた。
    だから、今年も絶対に会えるはずだ。

    ​名前は知らない。
    だけど僕の心の中では、ある一つの呼び名がキミを指していた。

    ​もし今日も会えたなら、今度こそ勇気を出して話しかけよう。
    この胸の思いを伝えるんだ。

    ​ほら、向こうから歩いてくる。
    間違いなくキミだ。

    ​キミは友人らしき女性と楽しそうに笑い合いながら、こちらへ歩いてくる。

    白地に淡い水色の撫子なでしこがあしらわれた浴衣。
    夜風に揺れる裾から、甘い撫子の香りが僕のもとまで届いたような気さえした。

    ​見とれている場合じゃない。
    勇気を出すんだ、僕!

    ​「あの」
    「はい?」

    ​キミは驚いたように目を丸くして立ち止まった。

    ​「落としましたよ」
    「えっ?」
    「ほら、ここと、ここ」
    「……?」
    「一つのネタを、ここと、それからここ、ニ箇所に落としましたよね」

    ​キミは一瞬呆然としたあと、少し悲しそうにうつむいて固まってしまった。

    ​横でやり取りを見ていた友人が、警戒した様子で割り込んでくる。

    ​「サ◯◯っち、この人知り合い?」
    「ううん、まったく知らない人。強いて言えば、ストーカー」
    「うわ……じゃあ、あそこにお巡りさんいるから行こ!」

    ​二人は逃げるように去っていった。

    取り残された僕は、なんだか少しだけ、いたたまれない気持ちになった。
    だけど僕は特異な体質の持ち主で、立ち直りが異常に早い。

    ​来年も、また会えるだろうか?
    もし会えたら、今度は一緒に推敲でもどうですか、って誘ってみよう(^o^)

    (完)

    【参考文献】

    ・・・・・

    師匠が4つも投下すると言う荒技苦行をしているのに、僕だけ黙って見ているようでは、破門されかねない。

    サンゴっち師匠、お供して、追加投下しました(^o^)

    (……、何やってんだろ 🥵)

    ・・・・・