メインコンテンツへスキップ
見出し画像

座る場所をデザインするということ


    座る場所をデザインする。


    それは極論、綺麗な景色の場所に、
    ただ椅子を置くだけでも成立する行為なのかもしれません。

    けれど、そこに「設計」という概念を取り込む。


    カタログから椅子を選ぶことなら、誰にでもできます。

    しかし、私たちが本当にすべきなのは、
    「人が腰を下ろし、ふと一息つく時間」のデザインです。

    これは、「椅子」という記号の配置ではなく、そこに生まれる「人間の振る舞いや時間」を意識した設計なのです。


    どんな景色を切り取るのか。
    どんな陽が当たるのか。
    そして、どんな影に包まれるのか。

    そこには、座るという人間の身体的な行為に対する、底知れぬ深い洞察があります。


    ・
    ・
    ・
    ・
    ・


    堀部安嗣氏が手掛けた竹林寺納骨堂を訪れたときのこと。

    高知県の五台山、境内の最奥にある木立に囲まれて静かに佇む霊廟です。


    画像


    アプローチにたどり着くと、
    低く抑えられて伸びる軒下が人々を迎え入れます。


    その先へと足を踏み入れた先に、
    「座る場所をデザインする」ことの、私なりの答えがありました。


     
     

    aulora

     
     
    建築を通し、世界の解像度が少し上がる 一級建築士|設計事務所勤務 全国47都道府県・海外8カ国を巡り、建築を通して出会った景色や気づきを綴ります。 名建築の空間や差し込む光、その土地の歴史。設計業界の実情や、仕事と人生についての思考も。 世界を少しだけ美しく整えるための備忘録

    あなたへのおすすめ