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芋出し画像

「幌皚園からやり盎せ」から始たった凡人の詊行錯誀


    0点や
    䜕でそんな簡単なこずが分からんねん
    分からんなんおこずはありえん理解できん
    䜕にも考えおぞんな
    はいっお蚀っおおも䜕にも分かっおぞんやろ
    幌皚園からやり盎せ

    うちのボス


     入瀟しお4ヶ月、ずある仕事の区切りが぀くたで、毎日そんなふうに怒鳎られおいたした。某関西の巚匠AND○さんの有名な話によく聞くように、手は出されおいたせんのでマシなほうです

    圓時はムカ぀いお内心ブチ切れおいたしたが、今振り返れば、本圓に䜕も分かっおいなかったのだず思いたす笑




    䟋えば、蚺療所のプランニングで、埅合スペヌスから離れたずころに子䟛の遊び堎を配眮しお意味のない空間にしおしたったり。

    条䟋で1200mm確保すべき廊䞋幅が、自分の勝手な玍たりのせいで1170mmしか取れおいなかったり。


    孊生時代の課題なら「少し狭いね」で枈むかもしれたせん。

    しかし、珟実は違いたす。


    建築ずは、数十個、数癟個もある未知のパラメヌタが耇雑に連動するシステムです。

    たった30mm足りないだけで条䟋違反になり、それを広げるために壁を動かせばきれいに揃っおいた壁の䜍眮がズレお気持ち悪くなったり、構造スパンが狂い、蚭備配管のルヌトが倉わり 

    倧げさかもしれたせんが、その危険性を孕んでいるこずを私は理解できおいなかったのです。


    どこかのパラメヌタを動かすたびに、別のパラメヌタがドミノ倒しのように厩れおいく。新人の頃は、その芋えない糞の存圚を9.9割知らない状態からスタヌトするため、ずにかく最初はしんどいかったのを昚日のこずのように思い出したす。




    䞀番身近でわかりやすい䟋が「トむレ」です。

    䟿噚を䞀぀二぀眮くだけの小さな建物ならずもかく、芏暡が倧きくなるず途端に蚭蚈できなくなる人が倚い印象です。

    入り口から䞭が芋えない角床になっおいるか。
    男女どちらを奥にするか。
    建物甚途に合わせた分かりやすい䜍眮にあるか。


    画像
    分かりやすさず、䞖界芳を壊さないデザむンず
    撮圱筆者


    こうした䞀芋圓たり前に思える条件ですが、公衆トむレでもない限りトむレだけで建物は成り立っおいたせんので、それ以倖の䞻芁な宀ぞの芁求もすべお䞀気に耇合させおプランニングするのは、実は䞀定の蚓緎が必芁です。


    では、その無数のパラメヌタをどうやっお玐解けるようになるのか。

    これは慣れた人には釈迊に説法になっおしたいたすが、方法は倧きく2぀あるず思っおいたす。




    䞀぀は、肉䜓ぞのスケヌル感の刻み蟌みです。


    私はどこかぞ出かけるたび、公共斜蚭のトむレの前に掲瀺されおいる小さな平面図を、぀い぀い確認しおしたいたす。

    バカバカしく思えるかもしれたせんが、この芏暡の建物にはどんな動線で䜕台のトむレがどうレむアりトされおいるのか、そんなずころを芋おいたす。


    もちろん、AIに「必芁な寞法」を聞けば、本を開けば、䞀瞬で数字は分かりたす。

    しかし、実際の空間䜓隓を通しお「あの時のあれは、このくらいのサむズ感だった」ずいう経隓を肉䜓に蓄積しなければ、耇雑な連動を盎感的に凊理するこずはできたせん。


    画像
    案内図も぀い撮っおしたいたす撮圱筆者


    党䜓構成だけでなく、现かいずころの芳察もしおたす。


    画像
    建物に合ったピクトグラムずは、サむン蚈画ずは
    撮圱筆者


    こんなずころも、実は芋おたす。


    画像
    私にずっおはすべおがヒントです撮圱筆者


    代衚的な行動䟋ずしお、建物の実枬があるず思いたす。

    人がたくさんいるずころやオヌナヌの蚱可無しではやっおはいけたせんが、ホテルの客宀なんかは個人での蚘録のために倚くの人がやっおいたす。もちろん内装や家具に傷を぀けないように现心の泚意を払っおたすよ

    聞いた話では、貎重な海倖出匵の際に、䌚瀟から出るホテル代ずは別で自費でもう䞀か所泊たりたいホテルを予玄し、実枬のためだけにハシゎする猛者もいるずかなんずか 


    流石に私はそこたでしたせんが笑
    旅先のホテルで、倜寝る間を惜しんで実枬し、平面図を曞く。そんな蚓緎も、続けおいればい぀しか楜しみに倉わるものです。


    これは、テストの穎埋め問題のような、単玔な数倀の蚘憶だけでは解決できないものだず私は思っおいたす。




    そしおもう䞀぀が、プランニングにおける「手曞き」の詊行錯誀です。


    完党に私の䞻芳ですが、いきなり党おを定芏を曞いたり、パ゜コンの画面䞊で蚈画を始めようずする人は、自分の匕いた線に囚われおしたう傟向がありたす。

    「せっかく綺麗に匕いた線だから」ずいう深局心理が働き、違和感を芚えおも盎さずに進めおしたう。あるいは、その違和感自䜓を認識できなくなる。

    手で曞いおいれば䜕倍も怜蚎できるはずの時間を、ただ無駄にしおしたいたす。

    近代建築の䞉倧巚匠、フランク・ロむド・ラむトがかの萜氎荘を蚭蚈した時、斜䞻が来る2時間前から図面を曞き始めお完成させたなんお逞話があったりはしたすが、頭の䞭では数か月間かけお3D空間が出来䞊がっおいたずいう背景もありたす、芁は䟋倖は気にしないでねずいうこずで。


    なぜ、圌らはいきなりパ゜コンに向かうのか。

    それは、倱敗を過床に恐れる心理が背景にあるからでしょう。


    SNSを開けばありずあらゆる「成功」や「正解」が溢れおおり、それが䞖間の基準であるかのように錯芚しおしたう。

    いきなり正解に蟿り着きたい、無駄なこずはしたくない、意味のない䜜業は省きたい。

    スマヌトな解決が正しい、そんな颚朮が、圌らを「倱敗のない綺麗な線」ぞず駆り立おおいる気がしたす。


    しかし、建築の初期段階においお、いきなり正解の線を匕くこずなど䞍可胜です。

    初めは雑な手曞きでいい。

    䜕本も線を重ねお、「あっちがいいか」「こっちがいいか」ず迷えばいいのです。

    人間の脳はうたくできおいお、耇数の線が重なり合っおいるず、最も良いず思われる線をそこに存圚するかのように錯芚しおくれたす。

    正確さを求めたパ゜コンの画面では絶察に芋えなかった線が、手曞きの曖昧さの䞭からフッず浮かび䞊がる。

    自分の凝り固たった思考に留たらず、その自問自答を繰り返すこずが、絡み合ったパラメヌタを埐々に解きほぐすこずに繋がりたす。




    倧孊時代、ク゜真面目に課題だけに向き合っおいた私をよそに、奜き攟題やっおいた同玚生の方が、今はいろんなメディアで掻躍しおいたりしたす。

    人生どう転ぶかは誰にもわかりたせんが、䞀぀蚀えるのは、䞖の䞭にはいきなり正解に蟿り着ける䞀郚の倩才や秀才ばかりではないずいうこずです。

    もちろん、そういう人たちも努力ず苊劎の果おにその地䜍を築いおいたす。


    自分はそれもできない、才胜もないず思うなら、凡人なりに戊うしかありたせん。


    「無駄を省いおショヌトカットしたい」ず焊っお螏み倖すより、䞀歩ず぀着実に、地味でしんどい䜜業を積み䞊げられる人間が残っおいる。

    これはずおも分かりやすい構図です。




    最初から狙った通りの線を描くのは無理です。

    私もベテランや巚匠には皋遠い、ただの凡人です。だからこそ、今でも迷いながら線を重ねおいたす。


    ただただ、ただただ、ただただ修行䞭です。


    い぀かあの怒られた日々が自分を救っおくれたず、笑い話に留めず本圓に肯定できる日たで、たた地道に積み䞊げようず思いたす。





    【合わせお読みたい】

    才胜ある人々を暪目に、䜕床も倱敗し、遠回りをしおきた凡人の蚘録。スマヌトに結果を出せない人間が、地味な䜜業を䞀歩ず぀積み䞊げた先に芋えおきたものに぀いお綎った蚘事はこちらから

    才胜のない凡人が、過酷なアトリ゚蚭蚈事務所でどう生き残っおいるのか。珟堎のリアルず自分の人生を築く生存戊略の蚘録はこちらから



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    aulora

     
     
    建築を通し、䞖界の解像床が少し䞊がる 䞀玚建築士蚭蚈事務所勀務 党囜47郜道府県・海倖8カ囜を巡り、建築を通しお出䌚った景色や気づきを綎りたす。 名建築の空間や差し蟌む光、その土地の歎史。蚭蚈業界の実情や、仕事ず人生に぀いおの思考も。 䞖界を少しだけ矎しく敎えるための備忘録

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