
見えない光を、見つけるとき
窓から差し込む光を、目で追いかけていく。
ある光は、
壁のざらつきを撫でるように滑り落ち、
刻一刻と伸びる影とともに
時間の輪郭を浮かび上がらせる。

ある光は、
天井を伝って奥へと広がったと思えば、
ふわりと向きを変え、
柔らかな明るさで室内を満たしていく。

ある光は、
床へと鋭く突き刺さり、
明暗の境界線をくっきりと切り取ることで、
見る者の記憶に焼きつく。

ある光は、
微細な粒子となって部屋中にほどけ、
そこにあるはずのなかった空気の重さを映し出す。

本来、光そのものは人間の目で見ることはできない。
壁や床、天井という「物質」にぶつかり、
受け止められることで初めて、光は形を持つ。
そして人々の目に触れ、その日の記憶を形作っていく。

隠れていた光の輪郭を見つけたとき、
思わず息を呑むような、立ち尽くしてしまう瞬間がある。
光に導かれているのは、
私の視線だろうか、それとも心だろうか。
ただ明るいだけではない。
その先にある景色を思わず覗き込みたくなるような
光が息づく空間を、光を受け止める器を、
私はつくりたい。
