
Textures『Dualism』(2011)
この6月はオランダやスウェーデンのバンド多めに聴いてます。
チュニジアのバンドはさすがに知らないです。
2001年にオランダのTilburgで結成されたプログレッシブメタル/メタルコアバンド。
後に「Djent」と呼ばれるサウンドが流行する以前から、変拍子やポリリズムを駆使した革新的な音楽性で知られ、現代プログレッシブメタルの重要な先駆者の一つと評価されている。
ギタリストのJochem Jacobs、Bart Hennephof、ドラマーのStef Broksらが結成。
2003年に自主制作色の強いデビュー作『Polars』を発表。
当時としては異例だったポリリズム、テクニカルなリフ、アンビエントな空間演出を融合したサウンドは高く評価され、オランダの新人賞「Essent Award」を受賞。
ボーカルがEric Kalsbeekに交代し、2006年に『Drawing Circles』を発表。
この作品でメロディとテクニカルさのバランスが大きく向上し、Texturesの名が世界的に知られるようになる。
続く2008年の『Silhouettes』はバンド史上最高傑作とみなされており、「Awake」「Storm Warning」などの代表曲を生み出した、
2010年にボーカルのDaniël de Jonghが加入。
2011年発表の本作『Dualism』ではクリーンボーカルやメロディを強化し、前作の超テクニカル路線を少し整理し、メロディと空間演出を強化した作品。
新ボーカルのクリーンとグロウルを自在に行き来するスタイルを築いたことで、Textures史上もっとも聴きやすいアルバムとの評価もあるらしい。
またこの頃からMeshuggahやGojiraなどと共演し、モダンメタルシーンの中心的存在になっていく。

しかし、このあと2013年には創設メンバーであり主要コンポーザーだったJochem Jacobsが脱退すると、2017年、バンドは突然の解散を発表。
未発表アルバム『Genotype』のリリースも中止され、同年12月に故郷ティルブルフで最後のライブを行い、多くのファンにとって非常に衝撃的な出来事となったが、
約6年間の活動休止を経て、2023年11月に復活を発表。
2024年からライブ活動を再開し、新作制作も開始している。
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Daniël de Jongh — Vo
Jochem Jacobs —Gt
Bart Hennephof — Gt
Remko Tielemans — Ba
Stef Broks — Dr
Uri Dijk — Key
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■Arms of the Sea
アルバムの幕開けにふさわしい大作。
重厚なリフとポリリズムで始まりながら、途中から壮大なクリーンパートへ移行する構成が見事。
新ボーカルDaniëlの実力を一発で証明した曲です。
終盤の盛り上がりは鳥肌もの。
「Meshuggahのリズム感」と「北欧メロデスの叙情性」を併せ持っている。
■Black Horses Stampede
比較的コンパクトなヘヴィチューン。
Mastodon的なスラッジ感とTexturesらしい変拍子が融合。
一聴するとシンプルだが、細かなテクが散りばめられていてマニア受けしそうな一曲。
■Reaching Home
透明感あるアルペジオに導かれ美しいメロディに流れ込むモダンメタル寄りの一曲。
いや、もうメロハーといってもいいかも。
Voもクリーンボーカル中心で、Textures史上でもかなりキャッチーな楽曲。
前作のゴリっとテクい感じを期待したメタラーにはかなり賛否は分かれるが、個人的には好き。
■Sanguine Draws the Oath
一転、複雑なリズムと鋭いリフ、不安定なメロディ進行が連続し、『Silhouettes』期に近い攻撃性を感じさせます。
テクニカルメタルコアの名誉挽回。
Daniëlのシャウトも上下の幅が非常に広く、力強い。
■Consonant Hemispheres
幻想的なクリーンボーカルから重厚なベース主導のグルーヴへ移行する流れが素晴らしい。
Texturesの「美しさ」と「暴力性」が最もバランス良く共存している曲。
Deftonesの浮遊感やシューゲイザー感もありつつ、ハードに突き進むパワーロック感や、丁寧に刻むメタルコアの雰囲気もある。
解散前のまさに黄金期を象徴するような充実した構成。
■Burning the Midnight Oil
インストゥルメンタル。
ポストロックやアンビエント色が強く、アルバムの箸休め的な曲。
派手さはないものの、後半への良い橋渡し。
■Singularity
テクニカルなプログレメタル。
開始から次第に複雑になって行く怪奇なリズムワーク、超人的なドラム、細かく刻まれるギターリフ。
本アルバムの中で最もMeshuggah色が濃く、また初期の変態性を取り戻したともいえる曲。
彼らの本気の演奏力を堪能できます。
Daniëlの声がなんかドリムシのジェームスラブリエに似てるな。
■Minor Earth, Major Skies
壮大なミドルテンポプログレ。
クリーンボーカルを活かしたドラマチックな展開。
ハーモニーとディスコードの緊張感ある合間、安定と不安定を行き交うマーブル模様的なメロディに中毒性はたしかにある。
■Stoic Resignation
グルーヴ感と突進力のあるヘヴィリフとエモーショナルなメロディが共存。
Daniëlの声色、表現力の多彩さが堪能できる。
■Foreclosure
クリーンギターと小さく弾けるアルペジオが空気を優しく揺らす浮遊感溢れる曲。
浅い夢をいつまでも見ているようなしなやかな音色。
■Sketches From a Motionless Statue
全曲からシームレスにつながり、スピーディに疾走する。
Texturesらしいあらゆる要素が凝縮されている。
静と動、美と暴力、テクニカルさと叙情性が雪崩の如く押し寄せ、ラストにふさわしいスケール感があります。
総合満足度 84点