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もっと書きたいし売りたい

     12月のZINEフェス東京にも出展を申し込んだ。できればその時に3冊目のZINEを販売したいと思っている。最近は電車に乗ったり歩いたりしながら、どんなテーマで書こうかなと想像している。想像する時間はとても楽しい。なんにも縛られず、自由に考えていられる。一端の作家気分である。そんでいざ作り始めると、締切に間に合うか不安になったり、はたして売れるのだろうかと怯えたりする。

     今のところ、サラリーマン生活において経験した出来事や思いを綴ったものにするか、京王線沿線の街とそれにまつわる思い出を綴ったものにするか悩んでいる。なぜそのテーマかというと、どちらも単純に、僕だったら読みたいと思うからである。

     サラリーマンに関しては、ほんとうに普遍的な中堅サラリーマンの生活がいい。今までいろいろ本屋とかイベントに行く中で、仕事を辞めて無職になったり、地方に移住したり、働いているけど労働とは関係ない旅とか食事をテーマにしたZINEをよく見る気がするが、ふつうに出勤して上司や部下や取引先に気を揉んで家帰って飯食って寝るみたいな生活を繰り返すしがないサラリーマン的な本はあまり見たことがない気がする(おすすめがあったら教えてほしい)。僕の身の回りにはそんなふつうの生活を送る人たちがたくさんいるが、誰もZINEを書いていない。だから僕が書きたい。わかりやすく落ち込んでいるわけでも、わかりやすく人生を謳歌しているわけでもない、名もない人の名もない生活。でも誰もがとうぜん名前を持っていて、その人なりになんだかすごい悩んだり、幸せを感じていたりする。世間的にはありふれていて埋もれがちなそういう生活を文章にしたいなぁと思っている。

     京王線に関しては、シンプルに好きな路線だからである。初作品は僕のルーツである中央線沿線(その中でも立川〜吉祥寺のみ)をテーマにしたが、京王線は思春期を過ぎてからが思い出深い。大学もバイト先も京王線沿線で、今も沿線に住んでいる。のどかな雰囲気がとてもいい。住宅街をちょこまかと走る井の頭線、山のほうへとことこ走る京王本線(各駅停車にゆっくり乗るのが好きだ)、起伏のある多摩ニュータウンを横断する相模原線。強そうな名前に似合わぬそのおだやかさに心が癒される。そんな京王線沿いで過ごした日々の断片を、「沿線シリーズ」として書きたいと思っている(最終的には中央線・京王線・西武線の3部作としたい)。

     新作構想を書いてみたところで、まだ既刊本が大量に在庫として家に積まれている現況であるから、まずは11/8(日)の文学フリマでたくさんの人の手にとってもらえることを願っている。

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