
「美容福祉師」として最終的に目指したいこと
「仕事って、自分が“仕事”にしていることが、いらなくなるように働くことなんだよ」
――そんな話を、昔どこかで聞いたことがあります。
お医者さんなら、病気の人がいなくなるように健康を守る。
消防士さんなら、火事が起こらないように予防する。
じゃあ、介護士さんは? きっと“介護予防”というかたちで、
介護が必要ない生活を目指すことがゴールなのかもしれません。
それなら、美容師は?
私はずっと、その答えがわかりませんでした。
でも最近、こんなふうに思うようになってきました。
たとえば、髪が伸びてもスタイルが崩れにくいカット。
プリンになりにくいカラー。
毎日のお手入れが少しでもラクになるような提案。
つまり「美容室に行かなくても困らない」工夫を、
あえてプロの技術で提供しているんじゃないかって。
そう考えると、美容師の本当の役目も、
“依存させる”ことではなく“自立を支える”ことなのかもしれません。
では、私が目指す「美容福祉師」は?
それは、私たちが日常で自然に行っていること――
たとえば、外出前に髪を整えたり、好きな服を選んだり、
お気に入りの入浴剤でお風呂に入ったり、
香りのいいオイルでボディケアしたり。
そんな“小さな美容の楽しみ”を、
年齢や病気、障がいに関係なく、
だれもが「自分の力で」できるように整えていくことだと思っています。
もちろん最初は、非日常のイベントとしての美容レクリエーションだったり、訪問美容だったりするかもしれません。
でも、そこから一緒に使いやすい道具を選んだり、
簡単にできる方法を提案したり、
「好きな服を着たい」という気持ちを叶えるリメイクをしたり。
お手伝いしてくださるご家族や介護士さんに、
技術をお伝えすることもあるかもしれません。
少しずつ、少しずつ。
“美容”が、特別なものじゃなく“その人の日常”になっていくように。
私は、美容福祉師としてそんな未来を目指しています!