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Photo bynoranekopochi

腸(はらわた)のよじれる夜 エッセイ #嫉妬祭り

     うちの家はあまりお金がなかったので、小さい頃から何か欲しい物があっても諦めさせられていた。成長していくうちに、言っても無駄だと思い言わなくなった。
     でも、今は何かにはまる度にそのグッズやブルーレイなどが欲しくて欲しくて、気づくとどっさり買ってしまったりする。多分欲張りなんだろう(なるべく厳選しようとしているが)。

     人に対しても、ギャップに弱いのでクールそうに見えて優しくされたりすると、コロっと参ってしまう(男性でも女性でも)

     他人との境界線が曖昧あいまいで「この人好きだな」と思うと、話しかけたり何かと接点を作ろうとする。ほどほどならいいけれど、だんだん自分との境目が分からなくなり、その人が何か気に入らない事を言ったりしたりすると、
    「なんでそんな事をするんだろう…」
    と思ってしまう。
     頭では、相手が自分とは違う人だと分かっているのに、心が拒否するのだ。そうなってしまうと人間関係なんてたやすく壊れてしまうので、あまり自分からぐいぐい行かないようにしている(つもりだ)。

     この間もある事があって、まだ多少引きずっている。
     それは以前はまったジャンルでの事で、私はその作品がきっかけで小説やらいろいろ活動するようになった。その頃同じジャンルで活動しているある方がいた(仮にAさんとする)。
     私はその人の作品に惹かれて少しずつ話すようになり、頻繁ひんぱんにSNSやその他の方法で話したりするようになる。
     その少し後に、Bさんという同じジャンルの方ともまあまあ仲良くなって、たまに3人でSNSで話したり活動も一緒にすることもあった。

     ある日、AさんがBさんにとある遠方のイベントに誘われているという話を打ち明けてくれる。行きたかったけれど、諦めたイベントだった。私は
    「距離もあるし、よく考えたら」
    と言い、Aさんはそうだねと言って話は終わった。
     ある程度の時間がたった後、AさんがSNSに電車に乗っているような投稿をしていたので
    「お出かけかな」と思った。その後イベントの会場の写真が投稿され、ああ、2人で行ったのかと分かった。その時、強烈な嫉妬を感じたのだ。

     私はAさんとリアルで会った事がまだなかった。物理的にわりと離れた所に住んでいたからだ。私には子供が2人いて、そう簡単に旅行などできる環境ではない。
    「いつか会いたいね」と言い合ってはいたが、まだ実現していなかった。けれど、BさんはAさんと会って、一緒に旅行までしている。
     あれから
    「行く事になった」
    とか、こちらから
    「どうなったの」
    などと聞いたりはしていなかった。もしかしたら聞きたくなかったのかもしれない。
     もちろん、Aさんは私にどうなったか言う義務なんて全くない。でも、なんだか私との温度の差を感じた気がして寂しかった。そう、私は自分がAさんの事を思っているのと同じ位、Aさんにも私を思って欲しいと心のどこかで願っている事に気づいた。Bさんへの嫉妬で腑はらわたがよじれそうなほど苦しい。

     結局その後も、「行ったんだ?」とかそういう事は聞かなかった。ずっと辛くて、何日も何日も吐血しそうだった。
     こういう時、他の人はどうしているのだろう。振り返ってみれば、失恋して悲しかったり、誰かに失礼な事をされて傷ついたり怒ったりはあったけれど、こういった嫉妬をする事はほとんどなかった気がする。
     どうしたらいいのか分からないけれど、相談できる友人がいないので、話ができるチャットのようなサイトで集まっている人達に聞いたりしていた。
     そこである人が「あなたはAさんに依存している」と指摘してくれ、ああ、そうなのかと何となく理解した。
     それからは、前は頻繁にAさんと話していたが、少し距離が空いた。

     その頃に、ふと思いついてそのジャンルの推しCPの話を書いてSNSに投稿した。すると、自分にしてはまあまあいい反応をいただけた。
     その時は全く気がついていなかったが、後になって見返したら、攻めがめちゃくちゃ受けに嫉妬して当たったりしていたので
    「ああ…」
    と、穴があったら入りたくなるほど恥ずかしくなった。

     小説は、書いた人の性格や心境、環境などがあからさまに出る事を、その時嫌と言うほど思い知らされた(なので、皆さん本当にお気をつけて…)。

     その後Aさんとは何回か話し合いをして、和解は一応している。今でも話してはもらえるけど、前みたいにずっと話し込んだり、バカ話ばなしはほとんどできていない。

     今回の件でもう一つ気づいたのは、人が嫉妬している姿は端はたから見るととても楽しいという事だ。自分と関係ない誰かが、悔しがったり嫉妬に狂ったりする姿を見るのは、一種のエンタメなのだと身をもって感じた。
     でも、そういう事に気づいたり自分が経験できたのは、少しは自分の財産になったのかもしれない。
     そして、お金がなくて欠乏を意識しすぎてしまうのも、自分には愛情が与えられていないと思って妬んでしまうのも、もしかしたら私の魅力なのかもしれない。
     人間の性格というのは、長所と短所ではなく単なる特徴とか傾向で、見方によって長所にも短所にも変わるものなのだから。

                    了 (1896字)


     斉藤ナミさんの #嫉妬祭り に参加させていただきました。斉藤さんの嫉妬の話も、とてもおもしろかったです()

     どうぞよろしくお願いしますm(__)m

    この話は赤裸々に実体験を綴っているのでもうすぐ有料にさせていただこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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