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『バベル』―ハリーポッターを超えた、翻訳と言葉が奏でる交響曲【書評】


    第2のハリーポッター到来かと言われる本作『バベル オックスフォード翻訳家革命秘史』
    確かに物語もキャラクターも魔法も世界観も素晴らしい。
    だがこれを見てほしい

    student(学生)は、「骨の折れること、ひたむきな精進」を意味するラテン語の studere が由来だ。絶えず金槌で叩かれている釘のような気持ちになっていないなら、やり方をまちがえているのだよ」

    バベル オックスフォード翻訳家革命秘史(下)より

    「explode(爆発)というエクスプローデ単語の連鎖反復だ。ラテン語のexplodereは、劇場用語だ―――拍手をすることで役者を舞台から捌けさせることを意味している。そこから、古英語の「大きな音で拒む、あるいは遠ざける」という意味が生まれた。「爆発」の意味が出てくるのは現代英語を待たねばならない」グリフィンはとても得意げに見えた。
    「おれのラテン語は中国語よりましなんだぜ」

    バベル オックスフォード翻訳家革命秘史(下)より


    作者・R.F.クァンが実際に翻訳の研究をしている先生だから、そのうんちくがこれでもかと散りばめられている。それを訳者が日本語に見事に翻訳している。
    上のような解説だけでなく踊るような比喩表現が随所に出てくる。おもわず原文はどうなんてんだ?と知りたくなる

    SF好きでなくとも是非読んでもらいたい傑作である!

    こんな人に読んでほしい

    • 言語学や歴史に興味がある人:
       教科書では味わえない、生きた知識の面白さを体験できる

    • 知的好奇心が旺盛な人:
       ページをめくるたびに新たな発見があり、飽きることがない

    • 読み応えのあるファンタジーやSFを探している人:
       単なる冒険譚ではなく、深く考えさせられるテーマが魅力




     
     
    異文化ライター / AI対戦会主催 / 年間マンガ500冊レビュー / SF短編小説家 / プロいく一期生 スターバックス勤務20年。ゲーム実況15年。シェアハウス10年。 ヘッダ画像はタプローム遺跡(本人撮影)。木の根が寺院を包み込む様子が神秘的。 amazonアソシエイト参加