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札幌におりました。その参


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    エモいぞ!

    どう考えても私よりも写真の上手な息子から何枚か拝借して先日の札幌行の先をつづる。ちなみに息子と私はすでに、学校な会社な、励んでおります。

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    かわいいテレビ塔。強風に煽られてるのだ。

    同じものとってもこの構図。脳みその柔らかい10代には負けるよ。そしてこの強風のために展望台に上れなかったテレビ塔から地下鉄へ乗って新札幌のホテルへ移動。地下から地上にハロウすると、

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    これでもまだ足りないのだ。

    オミャー、北海道舐めてんじゃねえぞ、オラオラオラ、と雪が降ってきた。私ね、どこぞの有象無象の雪が見たくて冬の北海道きましたみたいな、アロハな観光客ではないのですよ!おりゃー、子供の頃から雪国で育ってるから、冬の北海道なんて来たくなかったんだああああ!

    (国慶節に北海道に来たかったんですが、息子の英検があって中国を離れられなかったのです)

    そんな横で息子は、

    「わ❤︎すげー!」

    お前も有象無象の一味かっ!信号を渡ってほんのわずかな距離なのに、写真には映らないもっとすげー風な雪なの中をホテルにたどり着く。ほうほうのていである。からの、

    夕飯、どうすんだよ、である。

    しかし、食いしん坊の私は札幌まで来てホテルで適当に済ますのは嫌だった。そこで、しばしホテルで休んだ後で、徒歩10分圏内のラーメン屋に行くことにした。場所は地図を見て吟味した。この場合、セレクトのポイントは、味ではなくもちろん映えでもない。そりゃもちろん、ルートです!ルート!

    今回、ホワイトアウトなっちまってつくづくわかった。札幌人は地底人である。(札幌の人、すみませんね。悪口ではねえよ)札幌人は地上で出会うことはできない。だから、この街には人がいないと思ってはならない。みなわさわさと地下道を歩いているんです。あったりまえだ!地上は雪降ってるからよう。

    てなわけで、我々もえせ札幌人としてわさわさと地下をいく。わさわさ。

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    地下伝いで辿り着いたラーメン

    札幌ラーメンは味噌ではないですか、だから、私は札幌ラーメンを食べ損ねたわけだ。生まれて初めてものほんの札幌に行き、札幌ラーメンをうっかり食べ損ねた。人生の中で再び札幌に来て札幌ラーメンリベンジすることがあるだろうか?息子が北海道の高校に進むようなことがあればあるかもだよ。ちなみにこの醤油ラーメンは美味しかったといえば美味しかった。ただ、個人的にはちょっと甘かったかなぁ。歳をとって、スープに求めるものが天文学的になってきちゃって、死ぬまでラーメンに文句言いながら棺桶に片足突っ込んでる気がするよ。

    そして、わさわさとホテルに戻り、ぐっすり寝て起きて、外を見て、これ、やべえなと思った。何って、雪がよ。

    「あ、それでも車動いてんじゃん」

    ホワイトアウトな中を通勤しようとする人間たちの群れを神になったつもりでホテルの窓からしばし眺めていたのだが、ちゃうちゃうちゃう、見学どうするのだよ。

    高校見学を依頼していた先生とは、メールでしか繋がっていなかった。朝6時に実は先生からメールが入っていた。

    お便りは、なんと?

    「学校が雪のため臨時休校となりました」

    なぬー!

    え、でも、札幌人は逞しく通勤してるじゃないですかぁ?この時まで自分は東北人(太平洋側は東北でも雪が少ない)として、ガバやべドカ雪ださ(適当な方言の作成)とドン引きしていたが、それでも、札幌人は粛々と通勤してるし、つまりは、こ、れ、は、ただの東北人である私にはガバヤベドカ雪だけど、札幌人にとってはどこ吹く風程度の雪なんだろうと勝手に思ってました!

    先生のお便りは続く

    「明日にしませんか?」

    いや、正直明日にしたかったっす。でもね、午後の飛行機で帰る予定にしてたし、というか、もっとも正直な気持ちは、

    学校見学なんてどうでもいいからまっすぐ空港行って帰りたかった。

    しばし、埴輪になって、ほえーっと考えました。その後、母、宇宙からもどってきた。カタカタと返信を打つ。カタカタ。

    「すみません。今日しかありませんので本日伺います」

    めっちゃ迷惑かけてると思いつつそれでもタクシーで高校までゆく。ちなみに本当はバスがあって、この雪でも動いてた。先生はそれを教えてくれていたが、私のスマホは海外仕様なので、メールを遅く届けてくれるのだ。……気づかなかったよん。

    そして、辿り着いた高校は雪に埋もれていた。それでも、職員の人たちは出勤していた。メールでのみやり取りしていた先生が廊下の向こうから現れると、私は勝手に若者だと思っていたらベテランの先生だったので、

    ガビーン……

    恐縮した。学校は大きくて、人数も多くて、希望者もこの少子化の時代においても増加傾向で、立派な学校でした。

    その後学校を後にして寮へと移動する。この時、バスで新札幌まで行ってJRに乗ろうとしたけど、JRは止まってた。

    JRは止まってた。止まってた。止まってたって、え、止まるんかーい!!

    それで仕方なく、我々は札幌人の本領である地底人となりわさわさと地底を進む。つまりは、ガバやべどか雪が降っても、地下鉄は止まらねえんだよ。で、地下鉄に乗り、さらにバスに乗り、さらに歩いた。

    ぶっちゃけ、JR止まっちゃったら空港までバスで行くしかない。寮なんか見ないでさっさと空港移動したほうがいいんだけどさ、でも、

    この、自然のために行きたいところへ行けないという状況にショックを受けていて、頭が働いていませんでした。それで黙々とこんな雪の中を歩いて学生寮まで行ったわけです。

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    こんな中を進む。

    この時案内していただいた先生は、雪の中をわざわざ延々と付き添ってくださったんですね。本当に感謝です。

    学生寮で寮担任の先生や雪のために寮にいた学生の皆さんの説明を聞く。それが終わってまた駅まで戻って、止まったり進んだりしてるJRに乗り込んでとりあえず一旦札幌まで出ようとなった。

    「飛行機が飛んでるか見たほうがいいですよ」

    先生に言われたのですが、私のスマホは海外仕様なので5Gへの接続が非常に遅く、飛行機の運行状況を検索できない。悴む手で、早く家に帰りたいと思いながら、この時自分の飛行機の時間まで3〜4時間ほどで、まだ余裕はあったけど、本来ならJRで30分で着く距離が雪のために止まってしまって、札幌まで出てもJRが動いているかわからない。そうすればバスを目指すしかない。

    そこまでして空港まで行っても飛行機が飛ばないかもしれない。

    ゆーきーーーーーーー!

    何が文明じゃ。雪の前で全く歯が立ってねえぞ。
    この時、軽いパニックになっていて、飛行機が飛ぶか飛ばないかわからなくてもとにかく空港に行きたかった。行くのにこんだけ苦労してるから、行って飛行機が飛ばなかったら市内に戻って来られる保証はなく、また、空港の周りにホテルはなく、いつぞやのニュースで見たみたいに我らも空港内でごろ寝するしかない。それでも、空港に行きたかった。というか、雪の少ない東北の我が家に帰りたかったんです!!

    「ああ、一応、天候調査中になってるね」

    私が傍で小パニックになっている間、先生はわざわざご自身のスマホで飛行機の運行状況を調べてくださってました。

    「天気予報も午後は晴れになってますし」
    「うん」
    「遅延になっても飛ぶんじゃないかと」
    「そうだね、じゃあ移動しましょうか」

    高校見学までが先生のお仕事なので、いくら私たちが札幌に不慣れな人間で、しかも雪がすごかったとしても、じゃあここまでと見送ってしまっても構わなかったと思うんです。だけど、最後まで、最後の最後まで私たちに空港行きのバスへの乗り方を教えて、ギリギリまで付き添ってくださいました。

    ところで、その間、我が子が何をしてたか?真っ青な顔をしてオロオロしてたか?いや、全然心配してなかった。親がどうにかすると思って、フツーに呑気にしてたよ。

    地下鉄に乗るところで先生と別れ乗り換えしてバスの発着駅にたどり着く。階段をバス乗り場に向かって登る。その時自分は最後の最後まで付き添ってくれた先生にきちんとお礼のメールをしなければと思いながら、思いながら、思いながら?

    私、日本人なんでね。日本語は読めるんですよ。
    階段を登り切って、バス乗り場はどこか聞こうと駅員のいる窓口を見た。ガラス窓にべたっと

    空港行きバスはただいま運休中

    「はぁ?」

    いや、JRだめ、バスダメって、じゃ、何で空港行けっていうんだよ。飛行機が俺を待ってるんだよう!おめえら、それでも物や人を運ぶプロかーーーーー!

    「え、バスって止まっているんですか?」
    「ハァ」
    「いつ、復旧するんですか?」
    「高速の除雪が終わったら」
    「それってどのぐらい?」
    「ハァ」

    気候変動により、風向きが変わり、想定外の雪に襲われている100万人都市の鉄道マンは、別に電車やバスが止まって空港に行けない人が現れても、雪と戦おうとはせず、札幌人は地底人になるしかないのである!アババ!(地底人としての雄叫び)地下鉄しか動かねえぞ、ウオラー!

    それで、私たちはどうしたか?

    しばし、母、埴輪になる。ほえ。
    今回は短かった。すぐ人間に戻る。ちゃき。

    「どうすんの?」

    流石に息子が少しだけ青ざめる。本当に少しだけだった。

    「そりゃもう、タクシーしかねえだろう」

    札幌は Go  が主流だ。今朝も Go でタクシーが来ただ。それで、空港まででタクシーを呼んだのだが、これが非常に不味かった。何って、雪のせいもあるのかもしれないが、自分の海外スマホでは電波が弱くて位置情報が正確に入らず、また地図が表示できなくなりタクシーはついたのだが、どこについたのか全くわからない。まあったくわからなかったんですうぅ。

    路上も雪だらけの道で歩行が困難で、降る雪のために視界も困難で、また慣れない土地で、方向感覚もない。

    まさに絶体絶命

    「タクシー探してくる」

    それで、呆然とする母の横で、息子が着いているはずのタクシーを探しに雪の中を駆け回る。よろよろ着いていく。あった。タクシーあった。あれだ。やった!

    「すみません。Goのタクシーですよね?」
    「いいえ」

    ……流しのタクシーだった。そんなこたどうでもいい。

    「すみません。空港まで行けますか?」
    「いや、そりゃいけるけど」
    「いけるんですかぁああ」

    人の良さそうな、浮気なんて絶対しなさそうな素朴なおじさんにしがみつく。さぞかし迷惑だったろう。しかし、察してくれ。

    「でも、高いよ」
    「いいです。もう、乗ります」
    「あの、その、Goのタクシーはどうするの?」
    「どうやってキャンセルするんですかねぇ」
    「いや、わからない」

    タクシーのおじさんと脇に息子もいて、ドカ雪万歳の路上ですったもんだしてると、

    「あ……」

    ドカ雪の中で果敢に働いていただろうGoの運転手は、呼んでも電話にすらでない(私のスマホは接続に問題があった)客を自らキャンセルして去っていった。すんませんでした。<(_ _)>

    それで、今回の旅最大の危機はさり、どっさりとタクシーに乗り込む。

    「お客さん、飛行機何時?」

    走り出した車の中でスライム(安心した状態)になっていると、運転手さんに聞かれた。

    「16時半です」
    「え、下で行ったらかなりギリギリだ」

    つまり、一難さってまた一難だ。ところが自分、本当にほうほうのていで疲れてしまっていて、思考力ゼロ。転生したらスライムだったんだよん。スライムでい続ける。

    「ま、飛行機も遅れるだろうし、なんとかなるんじゃないですかね?」
    「いやいやちょっと待ってね」

    脳みそが度重なる緊張でマシュマロになってしまった私に代わり、運転手さんの脳がチャキチャキと動く。そして、通り過ぎた時に高速の表示を見逃さなかった。

    「あれ、高速が乗れるかも」
    「ハァ」
    「ちょっと待ってね。高速が乗れたら高速の方が絶対いいから」

    それで、無線で高速の除雪が済んだのか確認する。除雪は済んでいた。一度通り過ぎた道をぐるりと戻り高速に乗った。除雪したての道路は尚且つ、皆が高速が通れることを知らないために誰も走ってなかった。ビュン。まさかのビュン。雪がなかったら車走るぜ、ビュン。

    「一番乗りだねぇ」

    ここでやっと本当にスライムになった。快適に前へ進むタクシー。その左右を何もない雪原か囲む。

    いつの間にか雪が止んでいて、そこに太陽の光が差し掛かって、雪がキラキラと輝いたんです。

    なんって美しい。

    その時、私の世界で一番大切な人、つまり息子ですが、は、眠りこけていた。

    知らない土地で、雪に閉じ込められて帰れない。本当は帰れなくたってここ日本だしどうにかなるのだけど、困ってショックでパニックなって、散々不安な思いをしただけに、その後に晴れるとこんなに美しいのか。

    飛行機は飛ぶな。

    それがまるで、先の見えない人生の中でもみくちゃになった後に得る、未来への希望を象徴しているような気がした。輝く雪原を見て、飛行機は飛ぶと思う。ほんのわずか前にパニックになって、未来が見えないと狼狽えていても、突然光が差して未来が見えることはきっとある。

    空港に着いたら、飛行機はまだ天候調査中だった。

    「こんな時は海鮮丼だ!」

    札幌空港はものすごく大きくて、めっちゃ食べ物屋さんもお土産物屋さんも豊富。飛行機が飛ぶか飛ばないかわからない時こそ、海鮮丼だ!

    午前の飛行機が飛ばずにいるがために行き場のない旅客で空港はごった返していて、それでもネタの切れない寿司屋のカウンターでわたしはイカとウニ丼を、息子はいくら丼をかっこむ。

    すると、海鮮丼を食べている間に、とうとう午前から止まっていた飛行機が飛び始めた。海鮮丼のおかげだろうか?

    横なぐりのひどい風と目の前も見えないような雪。人間より自然の強い日。散々弄ばれたが、それでもその自然が少しなりを潜めれば、今度はまた人間様の出番だ。

    我々の飛行機は結局1時間ほど遅延して飛んだ。迎えもまた父が老体に鞭打って待っていて、それに姪っ子と甥っ子までついてきた。車で家まで帰れるこの家路がこんなに嬉しかったことはない。

    ちなみに空港へのタクシー代は1万七千円だった。1000円以下の味噌すら買えずに逡巡する私には、非常に痛い出費だった。しかしだな、時には金で解決するしかないというか、或いは、いざとなった時には金で解決できることもあるということだ。

    まとまりのないままに
    札幌編を終える。
    汪海妹

    追記、ちなみに最後の最後まで送ってくださった先生には、バスが走っていなかったことは書かずにちゃんと空港につき飛行機が飛ぶことをお知らせした。

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    2020年より魔法のIランドと小説家になろうに小説とエッセイを投稿しています。子供の頃から体質的に人間心理に非常に敏感で人生の前半を苦労して生き、その体験をもとに作品を綴っています。私より若い私と似た誰かへ届くことを願ってます!^^

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