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#毎週ショートショートnote [おとぎ話診療所]


    この町はかつて石炭の採掘で大変な賑わいだった。黒いダイヤと呼ばれた石炭のぼた山がうずたかく盛り上げられ雨が降れば黒い水溜まりがそこかしこに出来た。炭坑住宅が長屋のように軒を連ね小さな子ども達が元気に走り回っていた。
    「こら、けんじ、まぁた喧嘩ばしたちゃろ、吉ちゃん石投げられたちゅうて泣いて帰ってきたらしかっ」
    吉ちゃんは炭坑内の診療所へ連れて行かれた。
    けんじの母ちゃんは
    「先生、まぁたけんじが悪さして吉ちゃんば怪我さしてしもた」
    先生はニコニコして
    「こら、けんじ、たまには喧嘩に負けてこい」(にわか煎餅のCM)
    こうして炭坑内の診療所は大賑わいであった。その時看護婦をしていたきみちゃんは忙しい炭坑夫婦の親代わりとして子ども達におとぎ話を聴かせ子守も兼ねていた。
    時は流れ炭坑から人が消え石炭産業は過去のものとなった。かつてガキ大将だったけんじは大人になり診療所の前に立っていた。
    「なぁ吉ちゃん、炭住はなくなったけど診療所はあの頃のまんまやね、なんか、なつかしかぁ~」
    「懐かしかねぇー」
    「ここ、みんなの拠り所にせん?
    おとぎ話診療所たいね、いいやろ!」
    吉ちゃんは頷いた
    「おとぎ話診療所かぁ、ほんとよかねぇ」

    終わり
    九州の筑豊は石炭産業で栄えました。
    『月が出た出たぁ月が出た♪三池炭鉱の上に出たぁ♪』こんな唄知ってますぅ?それに、にわかせんぺいのCM
    知ってる人いますか?美味しいんですよ、一度食べてみそ♪(´ε` )

     
     
    こんにちは クリ純です。 真面目に取り組んでいるのは 俳句です。俳号増本空ふね または、空ふね(俳句てふてふ)にて 短歌 勉強中、 小説修行中 脳内は変幻自在の妄想癖 絵でも歌でも物書きも表現することが大好きな60代です。 どうぞよろしくお願いします。

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