
🧙♀️ふたりの魔法陣✨みんなで創った曲から創作📔参加します
persiさんの企画、ステップ2にお話で参加します。
先にナウナウの作品より……

こちらの魔法学校の画像の……

この部分に着目して♡
作りました♪
✨🧹✨
ふたりの魔法陣
(📻フルレットさんの朗読を聴きながらどうぞ ♪)
魔法学校の放課後は、わざと間延びさせた時間がのっぺりと流れていた。
今日もナセカは教室に居残り、魔法陣を描く練習を繰り返している。
彼女はレベル1の簡単な使い魔召喚すら失敗続きで、進級テストに、いつまでたっても合格しなかった。
他の生徒が誰もいなくなった校舎で、教室の床にせっせと魔法陣を描きながら、ナセカの頭の中には焦りを通り越して虚無が漂っていた。
「私には向いてないんだ……」
おざなりに魔法陣を描き上げ、呪文を唱える。
「ビビデバビデ ブブデバビデ……」
……
何も起こらない。また失敗だ。
ナセカが深いため息をつくと同時に声がした。
「完璧な呪文だね」
驚いて振り返ると、同級生のトトが入り口に寄りかかって腕組みをしていた。
前髪ハラリの美少年トトは、入学当初、魔女見習いの乙女たちから熱い視線を集めていた。
しかし、彼もまた一番初歩の魔法陣召喚テストに落ち続けているうちに、乙女たちから呆れられ、今では誰も振り向かなくなった。
「あんたは全然居残りしてないけど、それでいいわけ?」
ナセカは失敗を見られた動揺を隠してトトを睨んだ。
トトはゆっくりと教室の中を歩いて、魔法陣の前で足を止めた。
「俺は完璧に描けるから、これ以上練習しなくていいんだよ」
「はぁ?! なにそれ、嫌味? 完璧に描けるのになんで落第してるのよ」
「呪文が言えないんだよ」
ナセカはポカンとしてトトを見た。
「呪文なんて簡単なのに。ちょっと言ってみて」
「ええ〜、やだ」
「あんたも私の失敗見たんだから言いなさいよ」
トトは天井を見上げていたが、やがて口を開いた。
「ビビブ……」
「ブッ」
「笑ったな!」
「だって……ひどすぎ……」
ナセカは涙を流して笑った。
トトはムッとして魔法陣を指差した。
「おまえのこれもひどいぞ。雑すぎる」
「じゃあお手本見せてよ」
「ああ、見せてやるからひれ伏せ」
トトは寸分の狂いもない完璧な魔法陣を描きあげた。
ナセカは目を見開いて、美しい魔法陣を見つめると、呪文を唱えた。
「ビビデバビデ ブブデバビデ……」
魔法陣の中央に白煙が立ち昇り、小さな白蛇が現れた。
「やったー!」
ナセカとトトは同時に叫んだ。
「ブッブー!」
白蛇は、ないはずの両手でバツを作った。
「こんなインチキは認めないよ。ひとりでやりなさい」
そう言い残して、あっという間に消えた。
ナセカとトトは顔を見合わせた。
「しょうがないな。魔法陣の描き方、俺が特訓してやるよ」
「あんたの呪文、私が完璧にしてあげるわ」
ふたりの横顔を、教室の窓から差し込む夕陽が照らしていた。
〜fin〜
✨🧹✨
persiさん、よろしくお願いします🧙♀️
フルレットさんに朗読していただきました!
ありがとうございます✨
※トップ画像は青木美歌 《あなたと私の間に》
