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🤱あなたの為を思って【選択科目】 1297


    前話

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    当時と今とでは、母の状況も母と私との関係も大きく変わっている。
    思い出すことは辛くないけれど、今さら思い出して自分を癒す作業が必要だとも感じていない。
    だからなのか、前話を投稿してから約7ヶ月も経ってしまった。
    読み直してみると、高校卒業後の進路を仄めかして終わっている。


    高校を選択するとき、私の希望(父の希望でもあった)を通した私に、「会場の『お答え』に背いた」と母は不満?憎しみ?を隠さなかった。
    高校卒業後の進路選択に母が黙っているわけがない。

    通っていたのは、教育者•研究者を志望する生徒が多い進学校。
    今では珍しくないのだろうけれど、3年次授業の2/3が選択、必修は1/3のみ。
    私服OKの自由な校風。
    ほぼ全員が4年制大学を受験するし、ほぼ全員が今で言う大学入学共通テストを受ける。
    前年、国公立大合格者数が大爆増。
    私も漠然と「教育関係に」と思っていた。

    案の定、母が待ったをかけた。
    今度こそ会場でいただく「お答え」通りにしなさい、と。
    背くことは承知しない、と。
    背けば将来絶対に● ● ● 幸せにはなれない、と。       

    あなたの為を思って【バランスボール】


    文中の「会場」は、母が長年熱心に信仰していた新興宗教と集会施設の通称。
    カルトではない。
    母は驚くほど傾倒し、母の思い通りに育たない私を、会場の教えで熱心に支配(拘束?束縛?過干渉?)した。

    ……と書いたのが9月7日(日)のことらしい。
    更に1ヶ月半以上が経ってしまった。
    なんてこった‼︎

    *****


    私には、会場の「教え」や「お答え」は教祖の個人的な思想や嗜好としか思えなかった。
    実際後年、教祖が年齢を重ね体力や意欲が減退するに従い、「以前と言ってることが違うやん」と思うことが増えていく。

    母は私とは違って信仰心が強固だし、(会場で言われることは)絶対に間違いないと思っているし、実行すれば必ず幸せになれると確信している。
    だから、一般常識や世間の目よりも会場の教えを優先させることに少しの迷いもない。

    母は、高校進学時に会場のお答えに背いた私を責め続け、高校卒業後の進路は会場でお答えをいただく通りにせざるを得ないように私を仕向けた。
    幸せになるためには、自我のまま生きていてはいけない。
    生まれ持った体質を会場で変えていただき、悪い遺伝を断ち切り、お答え通りに実践して、運命を変えなくては(書いていて気持ち悪い)。



    高3時の選択科目を決めるため、卒業後の進路を会場でご質問。
    いただいたお答えは、国公立大でも私立大でも短大ですらなく、就職。
    意外すぎて、頭の中がボワンとして、何を言われたのか解らなかった。
    進学校に通っているのに就職?
    私は大学生になれないの?

    シラバスを見ながら、単位数を考えながら、履修科目を決めていく。
    大学を受験しないなら、楽そうな授業しか受けなくていいんじゃないか?
    大して努力しなくても点数が取れそうな授業だけ受ければいいんじゃないか?
    単位数さえ間違えていなければ、別に何の授業でも構わないんじゃないか?
    もう、どうでもいいんじゃないか?

    でも、もしかして、何かの拍子に大学受験できるチャンスが訪れたら?
    そんな夢みたいなこと、あの母が生きている限り訪れるわけがない。
    母からは離れられない。
    家を出るなんて考えられない。
    今更だけど、あのとき父に助けを求めていたらどうなっていただろう?

    諦めの気持ちと一緒に履修届けを提出。
    大学受験に向けて熱量が高まるクラスメイトとの間に感じる温度差。
    先生にもクラスメイトの誰にも、「進学しないで就職する」と言ってないし、言えないし、言いたくない。

    私は就職するのが恥ずかしかった。
    進学校だから。
    就職したくてするのではないから。
    自分の希望ではないから。
    一方で「進学しないから高3は楽できる」とも思ってしまった。
    そんな自分のことがつくづく恥ずかしかった。









    全記事をマガジンに収録しています 2025.10.24

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