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⭐︎文句があるなら食べんでよろしい 1045


    小学何年生だったか、夏休み中の昼食作りを母から任された。
    制約がなかったから、毎日がリアルままごと状態。
    二度と再現できないような、でも意外と美味しい料理がポコポコと生まれた。
    母とワタル(友人間のニックネーム、妹)はどうだったのか覚えていないけれど、弟は付き合って食べてくれた。

    学年が上がるとお菓子作りにも手を広げ、ベターホーム(母は、料理•パン•製菓を習っていた)のレシピや母が独身時代に買った料理本を見ながら作った。
    そのままでは食べられない小麦粉が形になっていく工程や、温度設定ができないオーブンをてなづけるのが面白かった。


    自分の家族ができ、朝•昼(or弁当)•夜、毎日当たり前のように作っていた食事が、子どもたちの成長により変化していった。
    徐々に「休日の朝は○○にしよう」「昼は各自で自由にしよう」「家族揃っての夕食は無理だから、先に食べておいて」みたいな感じ。

    私以外の4人は「食べるより1分でも長く寝ていたい」派。
    「たとえ朝食を作ってくれても食べない宣言」が発令され、いつしか私が作るのは夕食だけになった。
    普段作るのは一汁二、三菜+デザート。


    私の仕事が忙しくなり、デザートを作る時間がなくなった。
    帰宅時間が更に遅くなり、何品も作っていられなくなった。
    土井善晴先生が提唱されるまでもなく、なし崩し的一汁一菜。
    その代わり、一汁にも一菜にもボリュームたっぷり多種多様な食材を使う。


    なぜ他の家族が作らないのか。
    どうして私だけが食事作りを担っているのか。
    それはまた別の話。
    いずれ書くかもしれないし、書かないかもしれない。


    もう何年も前のこと、H(元夫)が帰宅する直前に、ワタルから私に電話がかかってきた。
    でも大丈夫。
    夕食は作り終えて、カウンターに「いつものように」「年齢順に」並べてあるから。


    ワタルとの電話が終わっても食べ始めないHは、頗る機嫌が悪そう。
    食べない理由は「箸が出ていない」。
    はぁ、何ですって?
    箸立ての場所はご存知よね?
    その日からHは私が用意したものを一切食べなくなった。


    由美(仮名、長女)の場合は、なかなか食べ始めないし、食べ始めてからもノンビリさん。
    明朝も早い私はサッサ洗い物を済ませたいからサッサと食べてほしい。
    「先に食事を済ませて」と言ったら、翌日から食べなくなった。
    今なら由美が洗えばいいと思うし、たとえ翌朝まで食器が放置されていても平気なのに。


    進(仮名、一人暮らし次男)との間にはどんなやり取りがあったのか、全く思い出せない。
    「今まで作ってくれて有難うございました。もう作っていただかなくて結構です」と慇懃に私に告げて以来、やっぱり食べなくなった。
    進よ、おまえもか。


    H•由美•進が順に食べなくなり、当時の私は「あのとき……していれば」「あんなことを言わなければ」と随分と自分を責め続けた。
    「え、作らなくていいの?ラッキー‼︎」と思えればよかったのに。


    結局作るのは自分の昼食と、修(仮名、長男)•私の夕食のみ。
    しかも盛り沢山の一汁一菜。
    圧力鍋でご飯を炊き、次におかずを作り汁物を作る。
    使うお鍋はひとつだけ。
    こびりつきや油脂分は、最後の汁物が旨みとして吸収してくれるから、洗い物も楽ちん。
    修には、1合分のご飯とおかずを盛り付けてカウンターにセット。
    汁物は、鍋ごと置いておく。


    その日、帰宅した修は圧力鍋に向かって悪態をついた。
    本当は私に言いたかったのだろうけど、彼は何年も前から私と喋らないと決めている。
    変なの。


    腱鞘炎だか、テニス肘だか、肩関節周囲炎だか何だか知らんけど痛みが強くて、片手で圧力鍋を持ち上げて汁物を器によそう(注ぐ)ことができないらしい。
    両手でよそっても、レードルを使っても、私に頼んでもいいのに、鍋に悪態。


    お鍋は持ち上げられないのに、大荷物でコミケに行ったり釣りに行ったりはできるわけね?
    ZINE満載のスーツケースや釣果と氷が入ったクーラーボックスは持ち上げられるってわけね?
    これは私の心の声。


    閑話休題
    もうね、あほらし屋の鐘が鳴る‼︎(←関西弁らしいですね)
    悪態なんて聞きたくない。
    一汁一菜すらやめてやる。
    具材と味付けは日替わり、汁気の多い煮物というか、具材が爆多い汁物というか、私が修に作るのはそれ1品のみに決めた。


    とはいえ、焼いたり、炒めたり、グリルする料理や刺身だって出す(揚げ物は外で食べる主義)。
    礼は言わなくて構わないけど、有難く思いたまえ。
    文句があるなら食べんでよろしい。

    別の日、修の舌打ちを聞いた。
    鯵の骨に向かって。
    釣りが趣味で自分で魚を捌くくせに、骨付きの魚を食べるのが嫌ってどういうこと?
    骨まで食べろとは言ってない。
    骨も鰭もゼイゴもあっての鯵でしょ?
    骨なしフィレで泳いでる鯵なんかいないでしょ?


    もう1回魚に舌打ちしたら、魚は出さない。
    骨なしだろうと刺身だろうと出さないったら出さない。
    私が食べたきゃ昼間に食べる。
    美味いものは昼間にひとりで食べるに限る。
    文句があるなら食べんでよろしい。
                 (2/10)

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    凄くお安く購入した年代物の圧力鍋
    パッキンや錘などの部品交換に
    一体いくら投資したことか……






    あらま、 #15日ライラン 最終日でしたね。
    皆様とご一緒にゴール。
    どうもお疲れ様でした。

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