メインコンテンツへスキップ
見出し画像

精米歩合70%に込めた「ちえびじん」の挑戦

    日本酒の世界では、「米を磨けば磨くほど旨い酒になる」と思われてる方も沢山いらっしゃいます。

    私もそう考えていた時期もありました。

    実際、日本酒業界ではこの20年、精米歩合(米を磨く事)を競い合う時代が続いてきました。

    一般的に大吟醸造りで普及した精米歩合35%(玄米から65%米を削った事)から更に米を削り続け25%、23%、10%、7%最近ではついに1%まで精米した日本酒も誕生しました。

    どれだけ米を削ったかが、「高級酒」としての価値を表す一つの指標にもなったと思います。

    もちろん米を磨くことには意味があります。

    雑味の原因となる外側を削り、綺麗で繊細な味わいを表現する。

    日本酒文化が世界に評価されるようになった背景には、そうした先人たちの努力があります。

    しかし私は一つの疑問を持つようになりました。

    米を磨かなければ旨い酒は造れないのか?

    米を磨くという事はそれだけコストが掛かります。コストが掛かれば必然的に日本酒の単価も上がります。日本酒業界に携わる物の一人として悔しい数字があります。

    画像

    それは日本酒の国内出荷数量が減り続けている事です。

    私も日本酒ファンの一人として沢山の日本酒を飲んで来ました。年々日本酒は美味しくなる一方です。しかし現実に日本酒は飲まれなくなっています。

    どうすれば日本酒ファンは増えるのか?

    この疑問を持ち続けていると次のような想いに至るようになりました。

    日常に飲める価格帯の純米酒で大吟醸に負けない酒を醸す事が出来れば、日本酒ファンを増やす事に繋がるのではないか?!

    そんな想いから「ちえびじん 純米酒」は生まれました。

    コンセプトは「日常の乾杯に感動を」

    精米歩合70%でありながら精米歩合70%と思わせない香りや旨味を楽しめる酒を醸す決断をしたのです。

    そして「ちえびじん 純米酒」は大吟醸造りの「精米歩合」に目を向けるのではなく、大吟醸造りの「造りの工程」に目を向ける事にしました。

    大吟醸造りで学んだ麹造り、大吟醸造りで学んだ温度経過、大吟醸造りで学んだ造りを純米酒造りにフル活用しました。

    業界の方からすると邪道かもしれませんが、日本酒の国内出荷量が下がり続けている昨今、日本酒を飲んだことのない方達に最初にお飲み頂く酒を造る為には、価格を抑えて高品質な酒を醸す事が大切だと思ったのです。

    また「ちえびじん」では地元の契約農家さんにお願いして「山田錦」と「ヒノヒカリ」を植えています。地元杵築(きつき)市山香(やまが)町の米は最高の環境で米を植えて頂いております。今年は蔵人も米作りのお手伝いをする事になりました。


    画像

    稲の成長を楽しみに田んぼに来るうちに、不思議と米を磨きたいと思わなくなりました。
    米を磨き過ぎずに旨い酒を醸す事は、米を大切に使用するSDGsの観点にも繋がって行ったのです。

    そして6BY(Brewery Year)から「ちえびじん」は全ての季節限定酒を精米歩合70%に統一し、ついに7BY(Brewery Year)から3種類のレギュラー商品のうちの「ちえびじん 純米吟醸 山田錦」「ちえびじん 純米大吟醸 山田錦」を終売し「ちえびじん 純米酒」1本で勝負させて頂く事になりました。

    17年目の「ちえびじん」は全ての商品を精米歩合70%「米を磨かなくても洗練された味わい」を求めて新たなスタートを切ったのです!

    決断初年度に嬉しい報告がありました。

    全国紙ダンチューにて2026「いま飲みたい酒」TOP3に「ちえびじん 純米酒」が選ばれたのです。


    画像

    嬉しくてダンチュー買いました(笑)

    幸先良いスタートを切りましたが、蔵では「ちえびじん 純米吟醸 山田錦」はありますか?なぜ「ちえびじん 純米吟醸 山田錦」は終売したのですか?など今でもお問い合わせを頂いております。経営者の私よりお客様に対応する社員が何より大変だと思います。

    精米歩合70%に統一して「純米にして頂点」の日本酒を目指してスタートした元年!普段お飲み頂くお客様や飲食店様にまだまだ説明しきれていない事が多く反省の日々ですが、焼酎市場の大分県から日本酒ファンを増やす為に「ちえびじん」は何が出来るのか?を常に考え社員と共に改革を進めて行きたいと思います。

    六代目 中野淳之











     
     
    2009年に「ちえびじん」と言う新ブランドを立ち上げました。 最初は何も分からず中取り純米吟醸1.8L300本からのスタート。 大分県で日本酒ってイメージないよな。 と思いながら

    あなたへのおすすめ