
おはようございます。
妻が寝坊したようだ。
起き抜けからてんてこ舞いで準備をしている。
焦りすぎたのか、香水を前後反対に持ち、鏡に向けて噴射していた。
「なにしてんねん、いい香りの鏡にしたいんか」
「うるさいな。あんたは小姑か。ほっといて」
急いでいるだろうし言い返すのも大人げないと思い、妻の近くで自分の用事をしていたら、急に頭をはたかれた。
距離感を誤り、長袖の服から勢いよく出した手が僕の頭に当たったらしい。
「そんなとこにおったら危ないで」
「殴る前に言うてくれへんか」
書類の印刷も必要だったようで、あちこち動き回りながら隙を見てパソコンを叩いている。
「ちょっとアレをアレしといて」
「わかった、プリンターのスイッチ入れとくわ」
嵐のように支度を済ませ、妻は仕事へ出かけていった。
洗面所に行くと、香水のいい匂いが漂っている。
僕は、鏡を掃除しておいたほうがいいのか。
今日も一日ケセラセラ。
文章と写真:知院ゆじ
#エッセイ #ショートエッセイ #何気ない日常 #夫婦の会話 #朝の支度 #寝坊