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半兵衛は官兵衛に何を託したのか。二人の軍師の関係性を考察

    竹中半兵衛(菅田将暉)が、享年36で亡くなりました。
    最期のその時まで戦術を練り続けた生涯でした。

    喀血、咳、痰、胸痛が持続的に続き、体力が消耗し全身の衰弱や発熱を招く症状から、死因は労咳(結核)だったとみられています。

    もっと生きたかった…

    最期に呟いた言葉に彼の無念の深さを感じずにはいられません。

    実際に不治の病とされていた「結核」が治せる病となるまで、この時から約360年もの歳月を要することになります。

    一方の黒田官兵衛。
    演じる倉悠貴くら ゆうきさんが爽やかなイケメン過ぎて、どこか頼りなく子供じみて見えてしまい、正直なところ今後の役作りに不安を感じていました。

    今回、織田に離反した荒木村重の一件で、頼もしい黒田官兵衛に生まれ変わることができるのか?
    そのあたりは大注目の見どころです。

    二人の軍師の関係性に着目!

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    今回の「豊臣兄弟!」ではどう描かれるかは私も知りませんが、史実に沿った展開ではあるはずです。

    勝手に憶測させていただくと、この裏切った荒木村重の有岡城に交渉に出向いたことで、官兵衛の運命は大きく変わります。

    官兵衛の転機はここから

    黒田官兵衛のキャストを爽やかなイケメンとしたのは、のちの展開を際立たせるためのネタフリだと思うと、ますます楽しみになってきました。

    思い起こせば2014年の「黒田官兵衛」を演じた岡田准一さんも、キャスト発表の当初は、果たして演じ切れるのか?と不安を感じたものです。
    しかし、胆力と野心を兼ね備えた武将に生まれ変わり、見事に官兵衛を演じました。

    有岡城の地下牢で1年半も幽閉されたことで、身体的に障害を負ったものの、大きな悟りを得て精神的には大きく成長することとなります。

    きっと今回も爽やかキャラから泥臭いキャラへと変貌するはずで、その変貌ぶりが今から楽しみで仕方がありません。

    幽閉中の官兵衛は、荒木村重との交渉に行く際、「行くなー!!」という半兵衛の怒鳴り声を思い出し、きっと何度も後悔したはずです。

    二人の軍師の相性は?

    それにしても今回の半兵衛(菅田将暉)と官兵衛(倉悠貴)の関係性は、一見すると敵対して策略上で争うシーンが多いです。

    官兵衛は半兵衛に対して先輩として敬意を示すよりも、武功のために自分を売り込もうとしている感が大きいような…
    そのあたりの負けん気の強さも含めて、少なくとも半兵衛は官兵衛の軍師としての資質を見定めていたのではないでしょうか?

    有岡城への交渉に行かせたくなかったり、
    わざとボケて官兵衛の出方を見たり、
    気付かれないようにテストしていたようです。

    それは何より、自分の命が残りわずかだと分かっていたからにほかなりません。

    もっと言えば、秀吉軍に竹中半兵衛がいたからこそ黒田官兵衛がのちに最重要の側近となれたのかもしれません。

    表向きは言い争いが絶えず対抗しているように見える二人の軍師、実はお互いを誰よりもよく理解する間柄だったと思います。

    竹中家と黒田家は今も続く

    そして、のちに嫡男・松寿丸が大切に匿われていることを知り、心から半兵衛に感謝するくだりは涙を誘いそうですね。

    この出来事は単なる美談のまま終わりませんでした。

    信長(小栗旬)の命に背いてまで匿った松寿丸はのちに黒田長政となり、天下分け目の「関ヶ原の戦い」において、東軍を勝利に導く重要人物の一人となり、黒田の家は現在まで続くことになります。
    ですからこの時の半兵衛の選択は、黒田家にとって重大な判断でした。

    ちなみに竹中家も子・重門しげかどが東軍に付いたことで、現代まで途絶えることなく家系は続いているのです。

    これはきっと官兵衛の子・長政が誘ったからではないかと、私は想像しています。

    今回、半兵衛は秀長の生まれたばかりの娘を抱き、涙を流していました。
    まるで初めてその温もりに触れたかのような表情でしたが、実はすでに実の子の重門が誕生していたので初めてではなかったはず。

    とはいえ無理やりのシーンだったにせよ、新生児だからというより、”命の重さ”を再認識できたことがその後の行動に繋がったという流れでした。

    そのあたりは上手い筋書きです。

    主家の豊臣が滅亡したのに対して、これら両家が今も存続しているのを思うと、歴史の皮肉さを思わずにはいられません。


    本能寺の変まであとわずか

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    ドラマは只今天正6年₍1578₎。
    天正8年の石山本願寺との11年に及ぶ戦いの終結を経て、天正10年の「本能寺の変」まであとたったの4年です。

    その間には明智光秀の心情も描かれて、真の黒幕にも触れてくれることを切に望みます。

    小栗旬演じる”真面目すぎる信長”も間もなく見納めとなるのは寂しい限りですが、新キャストも続々と決まり準備は着々と整えられて、怒涛の展開に向けて一気に進みつつあります。

    ただし、今回の主役は豊臣秀長なので、あくまでも彼が生きた豊臣家が中心です。

    今までも、それ以外はたとえ歴史上の重要人物でさえもあっさり流されてきましたので、今回もあっという間に進みそうですね。

    そして信長没後は、いよいよ令和流タヌキの徳川家康(松下洸平)と秀吉(池松壮亮)、イヤ秀長(仲野太賀)とのやり取りも面白そう。

    今後も日本史のもっとも劇的な展開へと突入する過程を、いっしょに楽しみましょう。


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    エッセイスト (主に読書、歴史に関して書いています。 1961年生まれ大阪府出身。読書好き。歴史好き。ハンドメイド好き。妄想好き。 著書「レキジョークル奥の枝道」シリーズ7冊目をただいま執筆中。<https://amzn.to/3vgIGz9>

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