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「リズと青い鳥」 -これほどパーフェクトなアニメ作品には滅多に出会えない-

    「響け!ユーフォニアム」というTVシリーズが先行してあるらしいが、そちらを知らなくても十分に堪能できると思う。

    私がすでに観た中では、「聲の形」の山田尚子監督作品。京都アニメーション制作。

    *******

    高校卒業を控えた最後のコンクールに臨む女子高校生たち(恋の噂もあるので、男子部と女子部が別なのだろうか?)。

    主人公、オーボエのみぞれは、フルートの希美に熱い視線を送っていた。内気なのぞみは、活動的な希美の絶えず一歩後ろを歩いている。

    自由曲は「リズの青い鳥」と題する曲。第3楽章にリズを象徴するオーボエと青い鳥を象徴するフルートのソロの重奏の部分がある。

    二人のソロはあうようであわない。それをふたりは自覚している。

    みぞれは、絵本(原作の文庫本もある)のリズが、どうして青い鳥を解放したのか、その心境がわからないでいる。

    そのことについてOGの音楽指導者と対話するうちに、のぞみは気づく。

    のぞみは覚醒。圧倒的なソロで、合わせる筈の希美を気後れさせるに至る。

    希美は、みぞれの才能に比べたら、自分は平凡に感じていたことを打ち明ける。

    ふたりは、並んで歩いて帰るようになる。

    それでも、二人は別の道を歩き始めていた。

    ・・・・要約すれば、こんなものだ(肝心なシーンは省略したが)。

    *****

    ともかく、始まって5分で魅惑される画面。

    みぞれの、少し乱れた、髪の毛一本一本が描きこまれた作画は繊細。

    水色を基調とした、淡い画面づくり。

    脚しか映さないシーンの多用。

    隅々まで描きこまれた細やかなしぐさ。

    並行して描かれる、絵本の中の世界との対比。

    ひとりひとり描き分けられた、女子吹奏楽部員のビジュアルと個性。

    完璧な映像世界と言ってよく、類似品は見当たらない。

    二人が○○するシーンがクライマックスのようでいて、実はその前の、みぞれのオーボエの演奏そのものがすべてを悟らせてしまうくらいの見事な音楽表現。

    正直、私が観てきたアニメの中でも、5本の指に入る作品だとすら思う。

    是非、ご鑑賞あれ。


     
     
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