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河森正治さんのマーケティング戦略、だろうと私が想像しているのは?

    実は「迷宮のしおり」についての解説と考察は、あまりに緻密な脚本だから、メモをとりながらもう1回観てからの方がいいだろうというのと、脚本を書いている橋本太知さんのかなり分厚い小説版も読んでからにする方が無駄のない引き締まった論考にできると思っています。

    ……といいつつ、「映画.com」バージョンレビュー、とりあえず、やはり書いてしまいました(笑)

    そこで、某SNSメディアで、私がこの作品の不評という今の日本の現実(明らかに「果てしなきスカーレット」と同じパターン)をボヤいたのに対していただいた、

    「売り方って、難しいですよね」

    という感想への、私の更なるレスを全文転載してみます。

    それは、河森さんの「マーケティング戦略」として私なりに想定できるもの、という、私が普段やらないタイプのアングルからのものになります。

    でも、これも「作品論」です。なぜならば、対象視聴者層を想定しないで作品を作るプロ作家はいないからです。それは必ず作品それ自体に反映しています。

    *****

    確かに、「迷宮のしおり」は前宣伝が地味過ぎたというか、マクロスシリーズのファンすらその公開に気づいていない人が少なくない気もします。

    このへん、「マクロスデルタ」で、ワルキューレという声優歌手ユニットが、アリーナ満員を繰り返すくらいにメディアミックス大成功だったような決定打がなかった。

    新しい学校のリーダーズに歌わせ、メンバーにヒロイン声優やらせるだけでは弱かったとは言えるかも。

    (それにしても、プロの声優にやらせないとすぐ違和感示すのはいただけない。「迷宮のしおり」でのヒロイン、全然下手ではない。言われなければ声優ではないと気づかない。そもそもマクロスFのシェリルが「歌手」May'nであることに違和を指摘する人はいる?)

    あと、河森さんが実はメインターゲットとして設定している試聴者年齢層は意外と低いことが実は理解されていない気が。

    つまり本作でいえば主人公の栞、マクロスFでいえばランカの年齢の、しかも女性こそがメインターゲットということに気づいている人、少ないかと。

    そういう若い視聴者にも、最高級のディナーの店で出す商品(例えばマクロスFにおける菅野ようこさんの音楽)を、ファミレスメニューとして提供する、みたいなスタンスで河森さんがいること、大抵のアニメファン、気づいていないですね。

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    「ストーリーは面白そうだが、キャラデザが好みではない」という意見についての私のレス

    まさにそうでしょうね。

    それ、理解しますよ。

    それどころか、実は(男性)アニメファンが好むキャラデザ、「意識的に」してないフシがあります。

    狙っている視聴者層は、ズバリ、ヒロインのしおりと同じ年齢の「女性層」。

    だ・か ・ら、あのキャラデザにしている。

    そのような「補助線」一本引けば、作品全体の見え方がかなり変わりかねない点に注意すべきかと。

    同じ河森さんの 「天空のエスカフローネ」が、完全に女性ターゲットの少女マンガロボットものだったからこその圧倒的ユニークさだったことを思い出して欲しいですね。

    同様にして、「マクロスF」や「マクロスデルタ」も実は女性視聴者ターゲット、という目で見たら、作品がまるで違って見えてくるはず。

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    更に言えば、河森さんの作品ではないけど、私の目からみたら、「ガンダムSEED」の大成功は、女性視聴者ターゲットに徹していたから!と仮定すると、あの素晴らしい音楽を含めて、まるで見え方が変わるかと。

    女性ターゲットに作ったから、男性視聴者にも楽しくなった、という実例では?

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    多くのアニメ監督は気づいているはずです。

    「男オタ」のみを視聴者層として想定したら、作品は売れない


    ということに。

    例えば、「リコリス・リコイル」なんて、見事に女性おたく層を意識し抜いた作品であり、だからこそ、もの凄い評価を受けているのではないでしょうか?


     
     
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