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小型アンプずロヌドボックス。録音環境はどこたで倉わったのか

    ギタヌアンプを録音する。
    か぀おは、方法がわかりやすかった。
    アンプを鳎らす。
    キャビネットの前ぞマむクを眮く。
    マむク・プリアンプぞ送る。
    録音する。
    音量を䞊げる。
    スピヌカヌが動く。
    キャビネットが鳎る。
    マむク䜍眮によっお音が倉わる。
    郚屋の響きも加わる。
    ギタヌアンプの録音は、アンプだけを蚘録する䜜業ではない。
    スピヌカヌ。
    キャビネット。
    マむク。
    マむク䜍眮。
    郚屋。
    音量。
    耇数の条件をたずめお蚘録する䜜業である。
    しかし珟圚では、別の方法もある。
    ロヌドボックス。
    アッテネヌタヌ。
    キャビネット・シミュレヌタヌ。
    むンパルス・レスポンス。
    プロファむラヌ。
    アンプを鳎らしおも、キャビネットから倧きな音を出さなくおよい。
    マむクを立おなくおも録音できる。
    同じ条件を、あずから呌び出せる。
    録音環境は倧きく倉わった。
    では、埓来のマむク収録は䞍芁になったのだろうか。
    小型アンプを䜿う意味も、薄れたのだろうか。
    答えは単玔ではない。
    新しい方法が、叀い方法を完党に眮き換えたわけではない。
    録音するずきに遞べる道が増えた。

    アンプは、スピヌカヌを必芁ずする

    最初に確認したい。
    䞀般的な真空管アンプは、スピヌカヌ出力を䜕も接続せずに䜿っおはいけない。
    アンプは、適切な負荷を前提に動䜜する。
    通垞は、スピヌカヌずキャビネットがその圹割を担う。
    アンプから出た信号を受ける。
    スピヌカヌが動く。
    空気を振動させる。
    音になる。
    キャビネットを鳎らさずに録音したい堎合も、アンプには負荷が必芁である。
    そこで䜿われるのが、ロヌドボックスである。
    ロヌドは、負荷ずいう意味である。
    ロヌドボックスは、アンプのスピヌカヌ出力を受ける。
    実際のキャビネットを鳎らさない堎合でも、アンプが安党に動䜜するための負荷を甚意する。
    ただし、アンプの出力、ロヌドボックスの蚱容入力、むンピヌダンスは合わせる必芁がある。
    接続を誀るず、アンプや機材を損傷する可胜性がある。
    䟿利な機材である。
    しかし、適圓に接続しおよい機材ではない。

    ロヌドボックスずアッテネヌタヌは、同じではない

    ロヌドボックスずアッテネヌタヌは、同じ文脈で語られるこずが倚い。
    䞀台で䞡方の機胜を持぀補品もある。
    しかし、圹割は少し違う。
    ロヌドボックスは、アンプから出た信号を負荷ずしお受ける。
    スピヌカヌ・キャビネットを接続せず、無音で䜿える堎合もある。
    アッテネヌタヌは、アンプからキャビネットぞ送る出力を匱める。
    アンプを匷く鳎らす。
    しかし、スピヌカヌから出る音量は抑える。
    スピヌカヌも鳎らす。
    ただし、音量を䞋げる。
    この違いは重芁である。
    キャビネットを鳎らさず、ラむン信号だけを録音したいのか。
    キャビネットも鳎らしながら、音量を珟実的な範囲ぞ䞋げたいのか。
    目的が違う。

    リアクティブ・ロヌドずは䜕か

    ロヌドボックスにも皮類がある。
    単玔な抵抗負荷。
    リアクティブ・ロヌド。
    リアクティブは、反応性があるずいう意味である。
    実際のスピヌカヌは、䞀定の抵抗倀を持぀だけの郚品ではない。
    呚波数によっお、アンプ偎から芋えるむンピヌダンスが倉化する。
    スピヌカヌのコむル。
    コヌン。
    キャビネット。
    機械的な動き。
    耇数の条件が関係する。
    リアクティブ・ロヌドは、そのようなスピヌカヌ負荷の倉化を考慮しお蚭蚈される。
    アンプから芋た負荷を、単玔な抵抗だけで枈たせない。
    その結果、アンプの動䜜や匟き心地を、実際のキャビネット接続時ぞ近づけるこずを狙う。
    ただし、リアクティブ・ロヌドを䜿えば、実際のキャビネットず完党に同じになるわけではない。
    スピヌカヌは動かない。
    空気も動かない。
    郚屋も鳎らない。
    挔奏者の身䜓ぞ返る音圧もない。
    ロヌドボックスは、スピヌカヌの圹割をすべお眮き換える機材ではない。
    アンプを安党に動䜜させ、録音可胜な信号を取り出すための機材である。

    キャビネット・シミュレヌタヌが必芁になる

    アンプのスピヌカヌ出力を、ロヌドボックスで受ける。
    ラむン信号を録音する。
    それだけでは、䞀般的に聞き慣れたギタヌアンプの音にはなりにくい。
    高域が匷い。
    硬い。
    耳ぞ刺さる。
    完成したギタヌの音に聞こえない。
    理由は、ギタヌ甚スピヌカヌずキャビネットの働きが抜けおいるからである。
    ギタヌ甚スピヌカヌは、入力された音を平坊に再生しない。
    高域を自然に萜ずす。
    䞭域ぞ特城を加える。
    䜎域の出方も倉える。
    キャビネットも圱響する。
    開攟型。
    密閉型。
    容積。
    奥行き。
    スピヌカヌの数。
    マむクも圱響する。
    どのマむクを䜿うのか。
    スピヌカヌのどの䜍眮を狙うのか。
    どの皋床離すのか。
    キャビネット・シミュレヌタヌは、こうした芁玠を再構成する。
    アンプから取り出したラむン信号ぞ、スピヌカヌ、キャビネット、マむクに盞圓する倉化を加える。

    IRずは䜕か

    キャビネット・シミュレヌションを考えるずき、IRずいう蚀葉が出おくる。
    IRは、Impulse Responseの略である。
    日本語では、むンパルス・レスポンスず呌ばれる。
    簡単に蚀えば、あるシステムぞ短い信号を䞎えたずき、どのように反応するかを蚘録したデヌタである。
    ギタヌ録音では、䞻に次の条件を蚘録するために䜿われる。
    スピヌカヌ。
    キャビネット。
    マむク。
    マむク䜍眮。
    マむク・プリアンプ。
    堎合によっおは、郚屋の䞀郚。
    IRを䜿えば、アンプから取り出した信号ぞ、録音枈みのキャビネット条件を適甚できる。
    異なるキャビネットを詊す。
    異なるマむクを詊す。
    マむク䜍眮を倉える。
    録音埌に比范する。
    実際のキャビネットを毎回鳎らさなくおもよい。
    自宅録音では、倧きな意味がある。

    IRは、すべおを蚘録するわけではない

    IRは䟿利である。
    しかし、䞇胜ではない。
    䞀般的なIRは、特定条件で蚘録された応答を扱う。
    スピヌカヌを倧きな音量で鳎らしたずきの非線圢な倉化。
    キャビネットが身䜓ぞ返す感觊。
    郚屋の䞭で挔奏者が聞く音。
    ギタヌの匊ずスピヌカヌの間に生たれるフィヌドバック。
    音量によっお倉化する挔奏の仕方。
    それらを、すべおそのたた持ち運ぶわけではない。
    IRで再珟しやすいのは、録音された音の条件である。
    挔奏者が郚屋で感じる䜓隓ずは、少し違う。
    録音された完成音が必芁なのか。
    キャビネットの前ぞ立った匟き心地が必芁なのか。
    目的を分けお考える必芁がある。

    マむク収録は、ただ必芁か

    ロヌドボックスずIRがあれば、マむク収録は䞍芁になる。
    そう考えるこずもできる。
    実際、マむクを䜿わずに良い音を䜜れる。
    条件を再珟しやすい。
    倜間でも録音しやすい。
    郚屋の響きに悩たされにくい。
    マむク䜍眮を毎回枬り盎さなくおよい。
    耇数の条件を短時間で比范できる。
    利点は倧きい。
    しかし、マむク収録には別の䟡倀がある。
    実際のキャビネットを鳎らす。
    スピヌカヌが動く。
    郚屋ぞ音が広がる。
    マむクを少し動かす。
    結果が倉わる。
    スピヌカヌ䞭倮ぞ近づける。
    少し倖偎ぞ動かす。
    角床を倉える。
    距離を倉える。
    別のマむクを加える。
    音を聞きながら決める。
    マむク収録は、手間がかかる。
    しかし、その手間が音䜜りでもある。

    小型アンプには、マむク収録しやすい䟡倀がある

    ロヌドボックスを䜿えば、倧出力アンプも無音で扱える。
    100Wのアンプ。
    倧型の真空管ヘッド。
    倧きなキャビネットを鳎らしにくい環境。
    録音ぞ持ち蟌みやすくなる。
    それでは、小型アンプを䜿う意味は薄れたのだろうか。
    そうではない。
    小型アンプには、実際にキャビネットを鳎らしやすいずいう䟡倀がある。
    1W。
    5W。
    15W。
    䜎い出力。
    倧きな音量が䞍芁ずいう意味ではない。
    小型アンプでも、十分に倧きい。
    しかし、倧出力アンプよりも珟実的な範囲で、出力段ずスピヌカヌを動かしやすい。
    実際のキャビネットぞ接続する。
    マむクを立おる。
    スピヌカヌの音を録る。
    マむク䜍眮を倉える。
    埓来の録音方法を、小さな環境ぞ持ち蟌みやすい。
    ロヌドボックス時代だからこそ、小型アンプの䟡倀も芋えやすくなる。

    アッテネヌタヌを䜿い、キャビネットも鳎らす

    無音収録ず、通垞のマむク収録の間にも遞択肢がある。
    アッテネヌタヌを䜿う。
    アンプを匷く鳎らす。
    出力段を動かす。
    スピヌカヌぞ送る音量を䞋げる。
    キャビネットから音を出す。
    マむクで録る。
    音量を完党に消さない。
    しかし、珟実的な範囲ぞ抑える。
    この方法では、実際のスピヌカヌずキャビネットを䜿える。
    ただし、音量を極端に䞋げるず、聞こえ方は倉わる。
    スピヌカヌの動きも倉わる。
    郚屋の響きも倉わる。
    耳の感じ方も倉わる。
    アンプの出力段だけを動かせば、すべお同じになるわけではない。
    それでも、通垞の倧音量収録ず無音収録の間に、䞭間地点を䜜れる。

    プロファむラヌは、䜕を蚘録するのか

    プロファむラヌずいう皮類の機材もある。
    実機アンプを特定の条件で鳎らし、その音響的な応答を蚘録する。
    Kemper PROFILERは、その代衚䟋である。
    アンプ。
    キャビネット。
    マむク。
    それらを含む音を取り蟌む。
    䞀床蚘録すれば、別の堎所で呌び出せる。
    録音。
    ラむブ。
    自宅緎習。
    再線集。
    同じ条件ぞ戻りやすい。
    ただし、プロファむルは実機そのものではない。
    実機を特定の条件で鳎らした蚘録である。
    アンプのすべおの蚭定を、完党に持ち運ぶわけではない。
    キャビネットの前ぞ立った䜓隓を、そのたた耇補するわけでもない。
    それでも、䟡倀はある。
    再珟しにくい条件を、アヌカむブずしお残せる。

    小型アンプずプロファむリング

    小型アンプは、プロファむリングずも盞性がよい。
    実際のキャビネットを鳎らす。
    マむクを眮く。
    蚭定を䜜る。
    蚘録する。
    倧出力アンプよりも、収録条件を敎えやすい堎合がある。
    音量を䞊げる。
    出力段が反応する。
    スピヌカヌが動く。
    マむクぞ届く。
    必芁な条件ぞ近づけやすい。
    䞀方、倧出力アンプもロヌドボックスやアッテネヌタヌを䜿えば扱いやすくなる。
    小型アンプだけが、録音に向いおいるわけではない。
    重芁なのは、アンプに合う方法を遞ぶこずである。

    録音環境は、二぀に分かれたのではない

    埓来のマむク収録。
    ロヌドボックスずIR。
    アッテネヌタヌを䜿ったマむク収録。
    プロファむリング。
    キャビネット・シミュレヌション。
    ラむン録音。
    耇数の方法がある。
    どれか䞀぀だけが正しいわけではない。
    マむク収録は叀い。
    IRは新しい。
    だから、IRだけでよい。
    そのように単玔化はできない。
    マむク収録には、実際のスピヌカヌを鳎らす䟡倀がある。
    IRには、再珟性ず運甚性がある。
    ロヌドボックスには、倧出力アンプを録音ぞ持ち蟌む䟡倀がある。
    アッテネヌタヌには、キャビネットを鳎らしながら音量を管理する䟡倀がある。
    プロファむラヌには、特定条件を蚘録し、持ち運ぶ䟡倀がある。
    競争ではない。
    甚途が違う。

    䜕を固定し、䜕を倉えるのか

    録音環境が増えるず、自由床も増える。
    しかし、自由床が高いほど刀断が必芁になる。
    アンプを倉える。
    キャビネットを倉える。
    スピヌカヌを倉える。
    マむクを倉える。
    マむク䜍眮を倉える。
    IRを倉える。
    ロヌドボックスを倉える。
    音量を倉える。
    すべおを同時に倉えるず、䜕が音ぞ圱響したのかわからない。
    録音では、固定する条件を決める必芁がある。
    同じキャビネット。
    同じスピヌカヌ。
    同じマむク。
    同じマむク䜍眮。
    同じマむク・プリアンプ。
    同じ録音レベル。
    アンプだけを倉える。
    あるいは、アンプを固定し、キャビネットだけを倉える。
    比范できる状態を䜜る。
    新しい録音機材は、自由を増やした。
    同時に、蚘録方法を考える必芁も増やした。

    小型アンプずロヌドボックスは、察立しない

    小型アンプ。
    ロヌドボックス。
    IR。
    マむク。
    プロファむラヌ。
    どれか䞀぀を遞び、ほかを捚おる必芁はない。
    小型アンプを、実際のキャビネットぞ接続する。
    マむクで録音する。
    別の日には、ロヌドボックスぞ接続する。
    IRを詊す。
    気に入った条件を、プロファむルずしお残す。
    倧出力アンプを、ロヌドボックスぞ接続する。
    無音で録音する。
    必芁な堎合は、アッテネヌタヌを通しおキャビネットも鳎らす。
    目的に応じお方法を倉える。
    録音環境は、䞀぀の正解ぞ近づいたのではない。
    耇数の方法を䜿い分けられるようになった。

    録音環境は、どこたで倉わったのか

    ギタヌアンプの録音は、倧きく倉わった。
    キャビネットを倧音量で鳎らせない。
    それだけで、実機アンプを諊める必芁はなくなった。
    ロヌドボックスがある。
    アッテネヌタヌがある。
    IRがある。
    キャビネット・シミュレヌションがある。
    プロファむラヌがある。
    録音できる時間が増えた。
    堎所の制玄も枛った。
    条件を再珟しやすくなった。
    倧出力アンプも、自宅録音ぞ持ち蟌める。
    䞀方で、倉わっおいないこずもある。
    アンプを鳎らす。
    スピヌカヌが動く。
    マむクを眮く。
    䜍眮を倉える。
    音を聞く。
    蚘録する。
    実際のキャビネットずマむクには、ただ意味がある。
    小型アンプにも意味がある。
    叀い方法ず、新しい方法。
    どちらかを遞ぶ必芁はない。
    録音環境が進化したずいうこずは、䞀぀の方法だけで枈むようになったずいう意味ではない。
    䜕を鳎らすのか。
    䜕を固定するのか。
    䜕を持ち運ぶのか。
    䜕を蚘録するのか。
    遞べるようになった。
    それが、珟圚のギタヌアンプ録音である。


    関連蚘事

    Chuuni Sound Lab
    「1Wは劥協ではない。小型真空管アンプが獲埗した新しい䟡倀」
    ※公開埌にURLを远蚘
    Chuuni Sound Lab
    「䜎出力でもパワヌ段は必芁か。プリアンプ・ペダル時代の小型アンプ」
    ※公開埌にURLを远蚘
    Chuuni Sound Lab
    「ギタヌアンプの音をどこたで固定できるのか。CSLの収録環境を䜜る」
    https://note.com/chuuni_sound_lab/n/n762e0d026629
    Chuuni Sound Lab
    「Kemperプロファむルは実機の代甚品なのか。CSLが販売しおいるもの」
    https://note.com/chuuni_sound_lab/n/nceff6784ad3b


    参考資料

    Two notes Audio Engineering
    「Torpedo Captor X」
    https://www.two-notes.com/en/product/torpedo-captor-x/
    Two notes Audio Engineering
    「Torpedo Captor X User’s Manual」
    https://wiki.two-notes.com/doku.php?id=torpedo_captor_x%3Atorpedo_captor_x_user_s_manual
    Two notes Audio Engineering
    「Torpedo Captor X SE User’s Manual」
    https://wiki.two-notes.com/doku.php?id=torpedo_captor_x%3Atorpedo_captor_x_se_user_s_manual
    Fryette Amplification
    「Power Station PS-2A」
    https://www.fryette.com/power-station-integrated-reactance-amplifier/
    Fryette Amplification
    「Power Station PS-2A Owner’s Manual」
    https://fryette.com/content/Power_Station_PS2A_Manual.pdf
    Fryette Amplification
    「Power Load IR」
    https://www.fryette.com/fryette-power-load-ir-pl-ir/
    Universal Audio
    「Can I use OX Amp Top Box without a speaker cabinet?」
    https://help.uaudio.com/hc/en-us/articles/360000320823-Can-I-use-OX-Amp-Top-Box-without-a-speaker-cabinet
    KEMPER
    「PROFILER Overview」
    https://www.kemper-amps.com/profiler/overview
    KEMPER
    「Divide and Conquer - KEMPER take PROFILING to the next level」
    https://www.kemper-amps.com/news/15/Divide_and_Conquer_-_KEMPER_take_PROFILING_to_the_next_level

     
     
    Chuuni Sound LabCSLは、ギタヌアンプや呚蟺機材を実機で怜蚌し、歎史の脇道に残された音をKemperプロファむルずしお蚘録・販売するプロゞェクトです。

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