メむンコンテンツぞスキップ

名機の前座ではない。Mesa/Boogie Mark IIbが䜜った、歪みを蚭蚈するずいう発想

    Mesa/Boogie Mark IIbは、説明の難しいアンプである。

    埌にMark IIC+が登堎する。

    Mark IIC+は、Mesa/Boogieの歎史だけでなく、ロックやメタルの歎史でも特別な䜍眮に眮かれおいる。

    そのため、Mark IIbは途䞭経過ずしお扱われやすい。

    完成前のモデル。
    名機の前座。
    埌の進化を理解するための資料。

    しかし、実際に鳎らすず、その敎理だけでは足りない。

    倪いクリヌン。
    匷い䞭域。
    生々しいレスポンス。
    よくできたリヌド。
    挔奏者の入力を、敎理しすぎずに返す感觊。

    Mesa/Boogie Mark IIb。

    これは、Mark IIC+ぞ至る途䞭のアンプである。

    しかし、それだけではない。

    歪みを偶然の副産物ではなく、挔奏者が蚭蚈できる察象ぞ倉えおいく。

    その発想が、すでに明確に圢になっおいる。

    Mesa/Boogieは、アンプを小さくしお終わらなかった

    Mesa/Boogieの始たりには、小型アンプを改造し、倧きな音ず匷い歪みを匕き出すずいう発想があった。

    倧きなアンプだけが、倧きな音を出せるわけではない。

    小さな筐䜓。
    高い出力。
    耇数のゲむン段。
    長いサステむン。
    挔奏者の手元ぞ返っおくる反応。

    Mesa/Boogieは、アンプを単なる増幅噚ずしお扱わなかった。

    音を䜜る。

    歪みを䜜る。
    䞭域を䜜る。
    䜎域を敎理する。
    クリヌンずリヌドを切り替える。
    挔奏䞭に䜿える圢ぞたずめる。

    アンプそのものを、サりンドデザむンの機材ぞ倉えおいく。

    1980幎のMark IIb

    Mesa/Boogie公匏の幎衚では、Mark IIAが1978幎、Mark IIbが1980幎、Mark IICが1983幎、Mark IIC+が1984幎ず敎理されおいる。

    Mark II系は、単にMark Iの歪み量を増やしたシリヌズではない。

    クリヌンずリヌドを切り替える。

    異なる音色を、䞀台のアンプで扱う。

    挔奏䞭に䜿う。

    珟圚では圓たり前に芋える。

    しかし、1980幎前埌には重芁な転換だった。

    ギタヌアンプは、䞀぀の音を鳎らす箱ではなくなる。

    耇数の状態を管理する機材になる。

    歪みを蚭蚈する

    叀いアンプでは、歪みは音量を䞊げた結果ずしお生たれる。

    ボリュヌムを䞊げる。
    真空管が飜和する。
    スピヌカヌが動く。
    音が厩れ始める。

    それは魅力的である。

    しかし、制埡しにくい。

    歪み量ず音量が結び付いおいる。
    小さな䌚堎では䜿いにくい。
    クリヌンずリヌドを切り替えにくい。
    挔奏䞭に再珟しにくい。

    Mark IIbでは、歪みを䜜るための操䜜ず、最終的な音量を調敎する操䜜が分けられおいる。

    入力段。
    リヌド偎のゲむン。
    マスタヌ。
    リヌド偎のマスタヌ。
    トヌン。
    プレれンス。
    搭茉個䜓では、グラフィック・むコラむザヌ。

    耇数の芁玠を組み合わせる。

    偶然に生たれた歪みを䜿うのではない。

    挔奏者が歪みを組み立おる。

    Mesa/Boogieらしい思想が、すでに芋える。

    倪いクリヌン

    Mark IIbを実際に鳎らしお印象に残るのは、クリヌンの倪さである。

    现くない。

    背景ぞ匕っ蟌たない。
    音量を䞊げおも存圚感を倱わない。
    コヌドを鳎らすず、䞭域が前ぞ出る。
    単音でも、音の芯が残る。

    いわゆる透明で無色なクリヌンではない。

    Fender系の広がりずも違う。

    Mesa/Boogieらしい密床がある。

    クリヌンでありながら、すでに音楜的な重心を持っおいる。

    アンプ偎に個性がある。

    その個性を、挔奏者が䜿う。

    䞭域が匷い

    Mark IIbの音は、䞭域が匷い。

    これは、単にEQでMiddleを䞊げたずいう意味ではない。

    音の䞭心に、䞭域がある。

    コヌドを匟く。
    単音を䌞ばす。
    匷くピッキングする。
    匱く匟く。

    どの堎面でも、ギタヌが前ぞ出る。

    埌幎の極端なスクヌプ・サりンドずは違う。

    䜎域ず高域だけを倧きく芋せるのではない。

    ギタヌの䞭心にある䞭域を残す。

    そのため、音が生々しい。

    挔奏者の手元ず、スピヌカヌの間にある距離が短く感じられる。

    生々しいレスポンス

    Mark IIbを珟代的なアンプず比べるず、敎理されすぎおいない。

    䜎域を完党に締め切るわけではない。
    歪みの衚面を均䞀に敎えるわけでもない。
    ピッキングを垞に同じ音量ぞ揃えるわけでもない。

    匷く匟けば、匷く返る。

    匱く匟けば、少し匕く。

    ギタヌ偎のボリュヌムを動かす。
    ピッキング䜍眮を倉える。
    コヌドの抌さえ方を倉える。

    結果が、そのたた音ぞ出る。

    生々しい。

    この蚀葉が合う。

    珟圚の高機胜アンプには、粟密さがある。

    Mark IIbには、別の魅力がある。

    挔奏者の入力を、完党には均さない。

    リヌドもよい

    Mark IIbは、クリヌンだけのアンプではない。

    リヌドもよい。

    䞭域が前ぞ出る。
    単音に密床がある。
    ピッキングの茪郭が残る。
    音が䌞びる。
    それでも、完党に朰れない。

    埌幎のMark IIC+やMark IVず同じではない。

    珟代的なメタルアンプのように、䜎域を極端に締めた音でもない。

    Dual Rectifierのように、パヌムミュヌトが身䜓ぞ返っおくる巚倧な䜎域を䞭心にした音でもない。

    Mark IIbには、もっず盎接的な感觊がある。

    ギタヌを匟く。

    アンプが反応する。

    䞭域が前ぞ出る。

    音が生きおいる。

    グラフィック・むコラむザヌずいう分岐点

    今回確認した個䜓には、グラフィック・むコラむザヌが搭茉されおいる。

    グラフィック・むコラむザヌずは、耇数の呚波数垯域を個別に持ち䞊げたり、䞋げたりできる機胜である。

    Mesa/Boogieでは、この機胜が単なる補正に留たらない。

    アンプの圹割を倉える。

    䞭域を残す。
    倧胆に削る。
    䜎域を加える。
    高域の茪郭を出す。
    リヌドを前ぞ出す。
    リフを匕き締める。

    トヌン・コントロヌルだけでは届きにくい堎所ぞ進む。

    埌のMesa/Boogieにおいお、グラフィックEQは象城的な機胜になっおいく。

    Mark IIbの段階でも、その意味は倧きい。

    アンプの基本音を䜜る。

    そのうえで、さらに音の圢を倉える。

    歪みを蚭蚈するずいうMesa/Boogieの思想が、芖芚的にもわかりやすく珟れおいる。

    りッド・キャビネットずAltec Lansing 417-8H

    今回確認した個䜓は、りッド・キャビネット仕様である。

    さらに、Altec Lansing 417-8Hが搭茉されおいる。

    このスピヌカヌが工堎出荷時から搭茉されおいたかどうかは、珟時点では断定しない。

    しかし、珟物ずしお重芁である。

    アンプの音は、回路だけでは決たらない。

    スピヌカヌ。
    キャビネット。
    出力段。
    音量。
    マむクの䜍眮。

    すべおが関係する。

    417-8Hを搭茉した今回の個䜓では、Mark IIbの倪いクリヌン、匷い䞭域、生々しいレスポンスが、具䜓的な音ずしお鳎る。

    䞀般化された「Mark IIbの音」だけではない。

    この個䜓ずしおの音がある。

    オリゞナル仕様かどうかだけでは足りない

    ノィンテヌゞ機材では、オリゞナル状態が重芖される。

    それは重芁である。

    工堎出荷時の仕様。
    亀換された郚品。
    修理歎。
    改造。
    スピヌカヌ。
    真空管。

    蚘録する䟡倀がある。

    しかし、プロファむルずしお残すずきには、別の芖点も必芁になる。

    珟圚、どの音が鳎っおいるのか。

    実際に匟いたずき、䜕が魅力なのか。

    今回のMark IIbは、りッド・キャビネット、グラフィックEQ、Altec Lansing 417-8Hずいう組み合わせで鳎る。

    その音を、そのたた蚘録する。

    完党な暙準機を代衚する音ずしおではない。

    䞀぀の実機が持぀、具䜓的な音ずしお残す。

    Mark IIC+の前座ではない

    Mark IIC+は重芁である。

    吊定する理由はない。

    埌のロックやメタルに䞎えた圱響も倧きい。

    しかし、Mark IIbをMark IIC+の前座ずしおだけ扱うず、芋萜ずすものがある。

    Mark IIbには、Mark IIbの音がある。

    倪いクリヌン。
    匷い䞭域。
    よくできたリヌド。
    生々しいレスポンス。
    グラフィックEQによる音色蚭蚈。
    今回の個䜓では、りッド・キャビネットずAltec Lansing 417-8H。

    完成前の音ではない。

    別の地点にある音である。

    埌幎のアンプが、より粟密になった。

    だからずいっお、初期の音が䞍芁になるわけではない。

    Dual Rectifierずは違うMesa

    Mesa/Boogieには、耇数の回答がある。

    Dual Rectifierは、1990幎代に歪み䜓隓を曎新した。

    非垞にキメの现かい歪み。
    パヌムミュヌトで身䜓ぞ返っおくる䜎域。
    巚倧な音像。
    ディストヌションのレベル感そのものを倉える感芚。

    Mark IIbは別の方向にある。

    倪いクリヌン。
    匷い䞭域。
    生々しい反応。
    挔奏者の入力を残すリヌド。
    音を䜜り蟌めるグラフィックEQ。

    どちらかが正しいのではない。

    同じMesa/Boogieでも、歪みの考え方は䞀皮類ではない。

    蚘録する意味

    Mark IIbを蚘録する理由は、Mark IIC+に近い音を探すためではない。

    埌幎型の代甚品ずしおでもない。

    Mark IIbずしお残す。

    倪いクリヌン。
    匷い䞭域。
    生々しいレスポンス。
    よくできたリヌド。
    グラフィックEQを䜿った音色の倉化。
    Altec Lansing 417-8Hを搭茉した個䜓ずしおの具䜓的な音。

    Mesa/Boogieは、歪みを偶然の副産物から、蚭蚈できる察象ぞ倉えおいった。

    Mark IIbには、その転換がすでにある。

    名機の前座ではない。

    Mesa/Boogie Mark IIb。

    歪みを蚭蚈するずいう発想が、生々しい音ずしお残っおいる。

    参考資料

    Mesa/Boogie公匏
    「Excellence; A Way of Life」
    https://legacy.mesaboogie.com/about/index.html

    Mesa/Boogie公匏
    「Mark V」
    https://legacy.mesaboogie.com/amplifiers/electric/mark-series/mark-five/index.html

    Mesa/Boogie公匏
    「User Manuals」
    https://legacy.mesaboogie.com/support/user-manuals.html

     
     
    Chuuni Sound LabCSLは、ギタヌアンプや呚蟺機材を実機で怜蚌し、歎史の脇道に残された音をKemperプロファむルずしお蚘録・販売するプロゞェクトです。

    あなたぞのおすすめ