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アマノ文筆クラブ 『デジタルタトゥーを消したい』

    若気の至りって言葉があるだろ?
    誰にだってさ、なんであの時、あんなことしたんだろ?って若かりし自分に疑問を持っちゃう時があるんだよ。
    同じ自分なのに、赤面しちゃうほど当時の自分の振る舞いに後悔しちゃうような。
    ああ、最近だとデジタルタトゥーとか言って、いつまでもネットの海に刻み込まれちゃうんだ。
    それもキツイな。
    でもさ、結局残って困るのは、人の記憶の中なんじゃないのかな。
    そこから消せさえすれば、たとえネットの深海に沈んでいても、そんなに気にならないんじゃ?
    違うかな?

    たとえばさ、世の中にデッカイ爆弾を落としてやるんだよ。
    すべてのSNS が、それについて書かれずにはいられないような、デッカイ爆弾。
    誰もが興味をそそられて、それまでの記憶が上書きされてしまうような。
    効果的なのは、皆に愛されている国民的アイドルや俳優の不祥事。
    まさかあの人が?っていう類のね。
    スキャンダラスでショッキングなほどネタになる。
    そーゆーのが記事になれば、誰かが寿司屋でちょっとイタズラしたくらいの動画、人々の記憶から薄れていくもんだって。
    週刊誌なんかが本気出せば、可能かもしんないよね。

    特定班?そんなのがいるの?
    へぇー、じゃあ、デジタルタトゥーを残した人達も身元明かされちゃうんだ。
    凄いね。国家権力並みだね。
    それならもういっそのこと、身バレした状態でやらかしちゃったらどうかな?
    コソコソ隠れるから詮索されて特定されるわけであって、最初から堂々とこれをやったのは私です、って名乗り出ればさ。
    えっ?身内や実家や職場まで攻撃される?
    なんでだ?
    そこは関係ないよね。
    特定する必要ないよね。

    YouTube見てたら、私人逮捕するYouTuberが頑張ってる。
    彼らは正義……なんだと思う。
    前科が付くような軽犯罪を犯した人達を追いかける。
    まさに、デジタルタトゥーを残してしまいそうな人達。
    警察に捕まっていたのなら、そんなことにはならなかった?
    だって、YouTuberは執拗にカメラを向ける。
    その映像は、換金される。
    ビジネスが成り立っちゃってるから、きっとこれからも無くならない。
    犯罪に手を染める輩も。
    それをトコトン追い詰めて、正義を掲げ明日の糧を得る人達も。

    攻防戦。
    デジタルタトゥーのなすりつけ合い。
    論破されてぐぅの音も出ずに、それでも意地で吐き出す捨て台詞。
    何の戦力にもなってないのに、そのセリフは残り続ける。
    ネットの深い海の底に。
    そして、誹謗中傷を生きがいとする集団の中には、きっと熟練の深海ダイバーがいるのだろう。
    どこまでも潜って、誰もが驚き興味をそそられるネタを見つけ出して、めっちゃ美味しい寿司を握って食べさせてくれる。
    ワサビがピリピリッときいてるけど。
    ちょっとだけ、洗剤の匂いが漂うような気がしないでもないけど。

    こんな徒然なるままの駄文でも、デジタルタトゥーとして残す術はあるのかな。
    拡散されて、たくさんの人達の目に触れて、忘れ去られずに。
    それはそれで悪い気がしない。
    でも願わくば、デジタルタトゥーとしてじゃなく、人の記憶に残る言葉となって欲しい。
    もはや、若気の至りなんて言い訳は通用しない歳になって、特定されても何のおもてなしも出来ない自分だが、私人逮捕系YouTuberに追いかけられることなく、メディアの策略なんかに騙されない人間でありたい。
    デジタルタトゥーのように記録されるのは、自分の墓石に刻まれたいと思うような言葉であって欲しいな。
    それが永遠に残り続けるのなら。

    こちらの企画に参加させていただきました。
    よろしくお願いいたします。


     
     

    Ryu

     
     
    書くことは好きだった。まずは教科書の片隅に。 2、3行ほどの妄想から始まったように思う。 きっと今じゃあんなのは書けない。 あの頃が懐かしい。 でも、頑張ります。

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