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03 待っていても「いいクリエイティブ」は、降りてこない

    ものづくりは待っていれば天から降ってくるものではないんです。自分でやらなきゃいけないことなの。何でもいいから心に引っかかったことは自分から発信していかないと世の中楽しくならない。自分が面白くなれば他人も面白くなる、それがものづくりの原点。だって、ワクワクしなきゃ、つまらないでしょ。

    柚木沙弥郎のことば P70

    この文章を読んでいて、
    村上春樹さんが「チャンドラー方式」と呼んでいた
    原稿の書き方を思い出しました。

    チャンドラーとは、レイモンド・チャンドラー。
    『ザ・ロング・グッドバイ』(村上春樹訳)などの
    代表作を持つハードボイルドのレジェンド作家です。

    村上春樹さんはチャンドラー方式の書き方として、

    1決まった時間に書く
    2決まった量を書く
    3書けなくてもとにかく書く

    という習慣を身につけて文章を書いているそうです。

    村上春樹さんは速筆だという話がありますが、
    こうした習慣を体に取り入れているから、
    文が降りてくるのを待つことなく
    原稿を進めることができるのでしょう。

    さて、柚木沙弥郎さんの話に戻ると、
    柚木沙弥郎さんは「ものづくりをするための習慣」として、
    「何でもいいから心に引っかかったことを発信する」こと
    を挙げています。

    この場合の発信とは、おそらく創作でしょう。
    こころに引っかかった「ワクワクすること」が
    頭の中で化学変化を起こして「ワクワクするもの」に替わっていく。
    作り手が楽しみながら創ったものは、受け手にも必ず伝わる。

    つまり「ワクワク」は伝染するのです。

    ということは、1人の「ワクワク」から、
    5人、10人の「ワクワク」が生まれ、
    そして、日本はおろか世界に広がっていく。

    ひねた目をして「あれぐらい俺にだってできるさ」と思って、
    天から降りるのを待つだけの人は、どんどん置いていかれます。

    他人がどう言おうと、自分が楽しいと思えることにこだわる。
    クリエイティブが降りてくるのを待つのではなく、ひたすらあがく。
    すると、あなたにしか作れないクリエイティブが生まれます。

    村上春樹さんのチャンドラー式執筆法も、
    天から降りてくるのを待たないという意味では、
    柚木さんの考え方と同じではないでしょうか。

    結局はみっともないほどあがくことで、
    クリエイティブは自分の中から
    生まれてくるのだと私は考えています。

    書くことを楽しみましょう。
    描く喜びを感じながらペンを取りましょう。
    ギターをかき鳴らしましょう。

    いいクリエイティブの答えはきっとそこにある。
    私はそう思います。

    では、また次の記事でお会いしましょう!


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    柚木沙弥郎さんののことばについては、次のような記事も書いています。

    「つくだって、こんな人」というのをまとめています。

    いちばん人気のある記事です。

    その週に気になった未読本をご紹介しています。

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    第69回「短歌研究新人賞」予選通過。 こころの深海にもぐっては、あかりになる「言葉の毛布」を届けています。 編集者・歌人。猫と生きながら、短歌・古典・読書の力で、こころに安全基地を。 ※Amazonのアソシエイトとして、つくだとしおは適格販売により収入を得ています。

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