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小論文対策第2回✍️「設問を正しく読む」──ズレない答案は、書く前に決まる

    小論文の点数が伸びない理由は、文章力の不足ではありません。
    もっと多いのは、これです。

    「聞かれていないことを、一生懸命書いている」

    どれだけ丁寧に書いても、設問からズレていれば評価は上がりません。だからこそ第2回は、「書く前の読み方」を扱います。

    小論文は、読む力が9割。
    まずはここを整えましょう。

    なぜ「設問読み」が重要なのか

    生徒の答案を見ていると、よくこんなことが起こります。

    ・テーマには触れている
    ・文章量も足りている
    ・主張もある

    それでも、評価が伸びない。

    理由はシンプルです。「問いに正面から答えていない」から。

    小論文は、「何を書いたか」以前に、「聞かれたことに答えているか」が最優先です。

    設問は「3つの要素」でできている

    設問文は、この3点で構成されています。

    ① 何について書くのか(テーマ)
    ② 何をせよと言われているか(指示)
    ③ どんな条件があるか(制限)

    まずは、ここを分解することから始めます。

    具体例で見てみよう

    たとえば、次の設問。

    少子化対策として保育の無償化は有効か。あなたの考えを述べよ。

    このまま書き始めるのは、実は危険です。

    ここでやるべきは、設問の分解。

    ① 何について?
    → 少子化対策としての「保育の無償化」

    ② 何をせよ?
    → 有効かどうかを、自分の考えで述べる

    ③ 条件は?
    → 賛成・反対どちらでもよいが、理由が必要

    これを一文に言い換えると、

    「保育の無償化は、少子化対策として効果があるのかについて、私はどう考えるか」

    ここまで明確になって、はじめて「書く準備が整った」と言えます。

    「テーマ」と「問い」は別物

    多くの生徒がつまずくのが、ここです。

    ・テーマ:少子化
    ・問い:保育の無償化は、その対策として有効か

    テーマについて一般論を書くのではなく、「その中の、今まさに聞かれている一点」に答える必要があります。

    よくあるズレた答案は、たとえばこんな形です。

    少子化が進むと、労働人口が減少し、社会保障の負担が増える。だから少子化対策は重要である。

    書いていることは正しい。
    でも、「保育の無償化は有効か」という問いには答えていません。

    これでは、小論文として評価されにくいのです。

    設問読みの基本ステップ

    授業や指導で、ぜひ習慣化したいのがこの3ステップです。

    ① キーワードに線を引く

    名詞・動詞・評価語(有効か、問題点、理由、意義など)を可視化します。

    ② 「何を答える問題か」を一文にする

    自分の言葉で、問いを言い換えます。

    ③ 立場を先に決める

    賛成か反対か、肯定か否定か、まずは方向性を定めます。

    「問いを一文で言えないうちは、まだ書き始めない」
    これが鉄則です。

    ミニ練習:設問を言い換える

    次の設問を、1文に言い換えてみてください。

    SNSは若者の人間関係にどのような影響を与えているか。あなたの考えを述べよ。

    言い換え例:

    「SNSは、若者の人間関係にどんな良い点・問題点をもたらしているのかについて、私はどう考えるか」

    このように「問いを言葉にし直す」だけで、
    書くべき方向がはっきり見えるようになります。

    「書く前に、もう勝負は決まっている」

    小論文指導で何度も実感してきたのは、これです。

    良い答案は、書き出す前にほぼ完成している。

    ・設問を正しく読めているか
    ・何を答えるべきかが一文で言えるか
    ・立場がはっきりしているか

    この3点がそろっていれば、文章は自然と形になります。

    逆に、ここが曖昧なまま書き始めると、
    「それっぽい文章」にはなっても、評価にはつながりません。

    次回予告

    第3回では、「型で書く構成トレーニング」を扱います。

    ・何から書けばいいのか分からない
    ・途中で話が散らかる
    ・結論がぼやける

    そんな悩みを、4段構成の型で一気に解決します。

    「書けない」を、「入れるだけ」に。
    小論文が苦手な生徒ほど、劇的に変わる回です。

    もっと詳しく、学校✖️ライティングを知りたい方へ。

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    子どもの「書けない」を「書けた」へ|元国語教員の教育ライター|3児の母 🍳【文章は料理】ことばレシピで、自分の言葉で書けるようになる 🌱「書けない」をなくす教材をつくっています 📚メンバーシップ「書く育研究室」 寄稿:朝日新聞「先生コネクト」・『実践国語研究』・日経XWoman他

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