メインコンテンツへスキップ
見出し画像

Instagramのリーチやいいねが減った?投稿を改善する前に確認したい「アカウントステータス」

    はじめに

    「最近、Instagramのリーチが急に落ちた」

    企業SNSを運用していると、こうした変化に出会うことがあります。

    先月まである程度安定していた投稿が突然届かなくなる。いいねが減る。リールの再生数も伸びない。

    こうなると、つい「アルゴリズムが変わったのでは?」と考えたくなります。

    あるいは、「投稿の内容が悪かった」「デザインを変えよう」「リールの冒頭をもっと強くしよう」と、すぐにクリエイティブの改善へ向かうこともあります。

    もちろん、投稿内容が原因の場合もあります。

    ただ、私たちは数字に大きな変化が出たとき、投稿そのものだけを見るのは少し危険だと考えています。

    Instagramにはコミュニティガイドラインがあり、それとは別に、フォローしていないユーザーへコンテンツをおすすめできるかどうかを判断する仕組みがあります。さらに、自分たちのアカウントやコンテンツに何らかの問題が起きていないかを確認できる「アカウントステータス」も用意されています。

    つまり、投稿の数字が落ちたときに確認すべきなのは「何を投稿したか」だけではありません。

    そもそも今、自分たちのアカウントはどのような状態なのか。

    企業SNSを長く運用していくなら、ここまで含めて管理する必要があります。

    「リーチが落ちた=アルゴリズムが変わった」とは限らない

    SNSの数字が突然落ちると、アルゴリズムを疑いたくなる気持ちはよく分かります。

    Instagramは頻繁に機能を追加し、推薦システムも変化しています。

    ただ、実際の運用現場では、リーチが下がる理由を一つに絞ることはほとんどできません。

    投稿テーマがユーザーの関心と合わなかった可能性もあります。

    クリエイティブの見せ方が弱かったかもしれません。

    季節や投稿タイミングの影響も考えられます。

    それまでフォロワーから反応されていた企画に慣れが生まれている可能性もあります。

    そして、もう一つ確認したいのが、Instagram上でコンテンツやアカウントに何らかの制限がかかっていないかです。

    MetaはInstagramを含む推薦システムで、ユーザーがフォローしていないアカウントのコンテンツもAIによって選び、表示しています。一方で、問題のあるコンテンツや「おすすめ」に適さないコンテンツについては、その拡散を抑える仕組みも設けています。

    ここで企業側が注意したいのは、

    「投稿できている=問題なく配信されている」

    とは限らないことです。

    投稿自体はInstagram上に存在していても、非フォロワーへのおすすめという観点では扱いが異なる可能性があります。

    数字が落ちたときに投稿内容だけを修正しても、原因が別の場所にあれば改善につながりません。

    私たちは、数字を見る前にアカウントの状態を見るという視点も、運用設計の一部だと考えています。

    「投稿できない」と「おすすめされない」は別の話

    Instagramのルールを考えるとき、混同しやすいものがあります。

    それが「コミュニティガイドライン」と「おすすめ対象となる基準」です。

    コミュニティガイドラインは、Instagram上で許可されるコンテンツや行為について定めた基本的なルールです。

    Instagramは、ユーザー自身が撮影した、あるいは共有する権利を持つ写真や動画を投稿すること、法律を守ること、スパム行為をしないことなどを求めています。ガイドラインに反した場合、コンテンツの削除やアカウントの停止、その他の制限につながる可能性があります。

    一方で、Instagramには「Recommendations Guidelines(おすすめに関するガイドライン)」という別の考え方があります。

    ここでポイントになるのが、

    Instagramに投稿できることと、Instagramから積極的におすすめされることは同じではない

    ということです。

    Instagramは、フォローしていないアカウントのコンテンツをリール、フィード、発見タブなどで推薦する仕組みを持っています。そのため、公開アカウントのコンテンツであっても、おすすめ対象として適格かどうかという判断が存在します。

    そして「おすすめ対象である」こと自体も、「必ずおすすめされる」という意味ではありません。

    ここは企業SNS担当者にとって、意外と見落としやすい部分です。

    「投稿は普通にできているから問題ない」

    そう考えてクリエイティブの改善を続けていたものの、実は確認すべき場所が別にあった——ということも考えられるからです。

    数字に違和感があったら「アカウントステータス」を見る

    そこで確認したいのがInstagramの「アカウントステータス」です。

    Metaはアカウントステータスを、Instagram上で自分のアカウントに影響している措置や制限を理解するための場所として提供しています。

    アカウントステータスでは、削除されたコンテンツや利用できない機能など、アカウントに関する問題を確認できます。プロフェッショナルアカウントでは、コンテンツがおすすめ対象になり得る状態かを確認するうえでも関係する機能です。

    ここで私たちが伝えたいのは、「リーチが落ちたらアカウントステータスに原因がある」という話ではありません。

    むしろ逆です。

    原因を決めつけないために確認する。

    これが近いと思います。

    投稿の数字が落ちた。

    ↓

    アルゴリズムが変わった。

    ↓

    最近リールが弱いらしい。

    ↓

    リールを全部つくり直そう。

    こう進んでしまうと、本当の原因を確認しないまま施策だけが増えていきます。

    アカウントステータスに問題がなければ、それも一つの情報です。

    「少なくとも、ここではなさそうだ」

    と原因候補を一つ減らせます。

    SNS運用では、この切り分けが意外と大切です。

    実際の運用でも「投稿したのに、いつも通り進まない」は起きる

    企業アカウントを複数運用していると、「投稿ボタンを押せば毎回同じように公開される」とは限らないことを実感します。

    実際、私たちの運用でも、キャンペーン投稿が審査にかかり、通常通り公開できないというケースがありました。

    そのときは投稿内容が審査対象となり、公開までに時間がかかりました。社内でも「投稿を制作して予約・公開すれば終わりではなく、公開後まで確認する必要がある」という学びにつながっています。

    ただし、この一例をもって「キャンペーン投稿は審査されやすい」と一般化することはできません。

    Instagram側の判定基準や状況によっても変わりますし、過去の事例が2026年現在も同じ挙動になるとは限らないからです。

    それでも、企業SNSの運用という視点では非常に示唆があります。

    私たちは投稿制作に多くの時間を使います。

    企画を考える。

    デザインをつくる。

    動画を編集する。

    キャプションを書く。

    確認をもらう。

    投稿する。

    ここまでを「SNS運用」と考えがちですが、本当はその後があります。

    正常に公開されたか。意図した状態で配信されているか。アカウントに問題が出ていないか。

    ここまで確認して、ようやく一つの投稿が運用の中に乗ったと考えた方がいいのかもしれません。

    「シャドウバンされたかも」で終わらせない

    リーチが急に下がったとき、SNS上でよく出てくる言葉が「シャドウバン」です。

    「急にリーチが落ちたからシャドウバンされた」

    「ハッシュタグに表示されないから制限されている」

    こうした話を目にすることがあります。

    ただ、企業SNSの担当者が原因分析をするときに、この言葉だけで説明してしまうのは避けた方がいいと私たちは考えています。

    なぜなら、それでは次に何を確認すればいいのかが分からないからです。

    必要なのは、名前をつけることではなく、状態を切り分けることです。

    アカウントステータスに問題はないか。

    削除されたコンテンツはないか。

    利用できなくなっている機能はないか。

    おすすめ対象に関する問題は表示されていないか。

    そのうえで、投稿単位のインサイトを見る。

    フォロワーへのリーチが落ちているのか。

    非フォロワーへのリーチが落ちているのか。

    リールだけなのか。

    フィードも同じなのか。

    一つの投稿だけなのか。

    複数投稿で継続しているのか。

    こうやって分解していくと、「Instagram全体で何かが起きている」という漠然とした状態から、「どこで変化が起きているのか」に視点を移せます。

    原因が分からないときほど、仮説を大きくしない。

    これはSNS運用で私たちがかなり意識していることです。

    投稿改善の前に「何が落ちたのか」を分けて考える

    「最近、数字が悪いんです」

    企業SNSの運用では、この一言から相談が始まることがあります。

    でも、実際には「数字が悪い」だけでは何も分かりません。

    リーチなのか。

    いいねなのか。

    保存なのか。

    プロフィールアクセスなのか。

    フォロワー増加なのか。

    Webサイトへの遷移なのか。

    リールの視聴時間なのか。

    ここを分けるだけでも、見るべき場所が変わります。

    たとえばフォロワー外へのリーチだけが大きく落ちているのであれば、おすすめへの配信状況も確認したくなります。

    一方、リーチ自体は変わっていないのにいいねだけが減っているなら、コンテンツとユーザーの関係を見直した方がいいかもしれません。

    リーチも反応も変わらないのにプロフィールアクセスだけが下がっているなら、投稿のCTAやアカウントへの興味のつくり方を考える余地があります。

    実際の運用では、投稿の見せ方やCTAを変えただけでユーザーの行動が大きく変わることがあります。

    だからこそ、私たちは「数字が落ちた」という一つの現象を、すぐにアルゴリズムやアカウント制限に結びつけません。

    アカウントの状態と、コンテンツへの反応を分けて考える。

    これができるだけで、改善施策の精度はかなり変わります。

    ガイドライン確認は「トラブルが起きたときにやる仕事」ではない

    コミュニティガイドラインという言葉には、少し堅い印象があります。

    企業SNS担当者からすると、「普通の投稿をしているから、自社にはあまり関係ない」と感じることもあるかもしれません。

    ただ、ガイドラインは問題が起きた企業だけが読むものではありません。

    Instagramのコミュニティガイドラインでは、著作権やスパム的な行為を含め、日常的な企業運用にも関係するルールが示されています。

    特に企業SNSでは、担当者一人だけで投稿をつくっているとは限りません。

    社内から写真をもらう。

    外部クリエイターから素材を受け取る。

    ユーザー投稿を紹介する。

    キャンペーンを実施する。

    複数人でアカウントを運用する。

    こうした運用が増えるほど、「投稿担当者だけが知っていればいい」という状態ではなくなります。

    誰が素材の権利を確認するのか。

    キャンペーン企画に問題がないか誰が見るのか。

    投稿後のアカウントステータスを誰が確認するのか。

    問題が表示された場合、誰が対応するのか。

    これはコンテンツ制作というより、運用体制の話です。

    企業SNSでは、こういう地味な部分ほど後回しになりやすい。

    でも長期運用を考えると、投稿本数を増やすこと以上に効いてくることがあります。

    「伸ばす運用」だけでなく「正常な状態を保つ運用」をつくる

    SNSマーケティングというと、どうしても攻める施策に目が向きます。

    リールを伸ばす。

    保存される投稿をつくる。

    フォロワーを増やす。

    キャンペーンを行う。

    もちろん、どれも企業SNSには必要です。

    ただ、私たちは企業アカウントを長く運用するほど、もう一つの視点が必要になると感じています。

    それが、アカウントを正常な状態で運用し続けることです。

    たとえば、月に一度アカウントステータスを確認する。

    投稿に異常があったときだけではなく、定期的にガイドラインやInstagram側の変更を確認する。

    数字が大きく変わった場合は、投稿内容を変える前にアカウント状態とインサイトを切り分ける。

    新しいキャンペーンや企画を始めるときは、クリエイティブだけでなくルール面も確認する。

    こうした運用は、表からはほとんど見えません。

    バズった投稿のように分かりやすい成果にもなりません。

    それでも、企業SNSを半年、1年、2年と続けていくと、こうした仕組みがあるアカウントと、担当者の感覚だけで運用しているアカウントとの差は少しずつ大きくなります。

    私たちがSNS運用を「投稿」ではなく「設計」と考えているのも、こういう部分まで含めて運用だからです。

    数字が落ちたときこそ、すぐに答えを出さない

    リーチが下がった。

    いいねが減った。

    フォロワーが増えなくなった。

    企業SNS担当者にとって、不安になる瞬間です。

    だからこそ、早く改善策を出したくなります。

    でも、原因が分からないまま施策を変えてしまうと、その変更によってさらに原因が分からなくなることがあります。

    投稿テーマを変える。

    デザインを変える。

    投稿時間を変える。

    リールの構成を変える。

    ハッシュタグを変える。

    全部を一度に変えた結果、数字が戻ったとしても、「何が効いたのか」は分かりません。

    逆に戻らなければ、さらに別の変更を加えることになります。

    私たちの運用では、比較する要素をできるだけ絞り、単発の投稿だけではなく複数の投稿から傾向を見ることを意識しています。

    その前提として、アカウントそのものに問題がないかを確認しておく。

    つまり、

    アカウントの状態を確認する。
    数字のどこが変化したかを見る。
    仮説を立てる。
    必要な部分だけ変える。
    複数の投稿で検証する。

    この順番です。

    アカウントステータスは、その最初の確認に使える場所の一つです。

    まとめ

    Instagramのリーチやいいねが落ちたとき、「アルゴリズムが変わった」「最近の投稿が悪かった」と考えるのは簡単です。

    でも、企業SNSの運用では、そこで答えを決めない方がいいと私たちは考えています。

    Instagramにはコミュニティガイドラインがあり、それとは別に、フォローしていないユーザーへおすすめするコンテンツについての基準があります。そしてアカウントステータスでは、自分たちのコンテンツやアカウントに影響している措置・制限を確認するための情報が提供されています。

    問題が表示されていれば、その対応を考える。

    問題がなければ、投稿内容やユーザーの反応へ視点を移す。

    フォロワーへのリーチなのか、非フォロワーへのリーチなのか。

    一つの投稿だけなのか、継続的な変化なのか。

    何が落ちているのかを分けていく。

    この作業は、「リールの冒頭を変える」といった施策より地味です。

    でも企業SNSでは、こういう地味な確認が、無駄な改善を減らしてくれます。

    投稿を伸ばすことだけが運用ではありません。

    何かが起きたときに原因を切り分けられる状態をつくり、アカウントを継続的に正常な状態で運用すること。

    投稿の数字が落ちたときほど、急いで新しい施策を始めるのではなく、一度アカウントそのものを見る。

    それも、企業SNSを長く続けていくための「運用設計」の一つだと私たちは考えています。


     
     
    企業の個。ユーザーの個。仲間の個。 ココアンドは個を大切にする SNSマーケティング会社です。 SNS運用の専門家チームが個の力を最大化し、 企業とファンの長期的な関係を構築します。

    あなたへのおすすめ