
オンラインワークショップで、参加者の集中を切らさない方法
オンラインのワークショップで、参加者の集中がいつ切れるか、気にしたことはあるだろうか。
結論から言うと、集中を切らさないために必要なのは、長い説明を減らすことより、参加者が「見ているだけ」になる時間を作らないことだ。
一つ目は、早い段階で全員が一度は発言か操作をする機会を作ることだ。画面越しの場は、黙っていても気づかれにくい。一度も場に入っていないまま時間が進むと、そのまま見学者になってしまう。ただし、何分以内かという目安は場による。導入の説明から入る設計なら、最初の10分で発言がないことは十分にありうる。時計ではなく、説明が一区切りしたところを見る。
二つ目は、話しっぱなしの時間を作らないことだ。対面なら空気の変化で気づける集中の切れ目が、画面越しでは見えない。だからこちらから区切る。ブレイクアウトルームや簡単な入力作業を挟むだけでいい。ただ、何分ごとと決めうちにしないほうがいい。数字を先に置くと、内容のほうをそこに合わせて切ることになる。
三つ目は、チャット欄を発言の経路として使い切ることだ。声を出すのはハードルが高くても、文字なら書ける参加者は多い。ファシリテーターがチャットの一言を拾って読み上げるだけで、書いた人の参加感は戻る。とはいえ、チャットをひっきりなしに埋める必要はない。考えている場面では、声も文字も止まっていい。
「対面のほうが集中は保ちやすいのでは」という声もよく聞く。たしかに対面には対面の利点がある。ただ、オンラインには、チャットという対面にはない発言経路がある。使い方次第では、対面より多くの人が発言できる場にもなる。
集中を切らさない工夫は、長い説明を削ることではなく、参加者が発言し続けられる仕掛けを作ることにある。
同じ理由で、画面共有の使い方も見直す価値がある。資料を映しっぱなしにするより、あえて話者の顔を大きく映す時間を作ると、参加者の集中はむしろ保ちやすくなる。
小さな工夫の積み重ねだが、どれも「参加者に何かをしてもらう」という一点に集約されている。見ているだけの時間を減らすこと自体が、集中を保つ最大の方法になる。
運営側の準備として、通信環境のトラブルにどう対応するかを事前に共有しておくことも、集中を切らさないための一つの工夫になる。不安が少ない場ほど、参加者は本題に集中できる。
オンラインワークショップの設計に悩んだら、一度、話を聞かせてほしい。
山田克基(こにー)
PRアドバイザー・コミュニティデザイナー・ワークショップデザイナー
京都を拠点に、企業・自治体・NPO・スタートアップの「きっかけ創り」に伴走しています。
🔗 燈スタジオ:https://akaristudio.jp
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