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64. 火球的火星

    火球的速やかに素直になって、私は私の恋心を成仏させてあなたと友達になるよ!と宣言した。

    すると、彼からは「成仏してしまったのかー(泣)」みたいな返信が来た。

    …え?

    だって、あなたが私を友達だと言ったから。
    あなたの望む友達になれるんだよ?!

    それに、私も友達のほうが得意だ。

    男女間の友情が成立するか?
    そんなことどうだっていい。
    友情に性別なんてない。
    ただ、男女間の友情には期限がある。

    その期限というのはつまり、お互いに特定の恋人がいない間。

    私は、それを経験上知っている。
    お互いに友達だと思っていても、どちらかに恋人ができれば、その恋人のために、誤解を生むような状況は避けるのが世の常。

    友達以上恋人未満、なんて言葉が存在するが、私には理解不能だ。

    私の中では、友情と恋愛感情は繋がっていない。
    友達の延長線上には恋人はいない。

    友人と恋人はまったく別の惑星みたいなもの。

    友人を木星だとすると、恋人は火星、くらいちがう。


    だから、私には、友達になるためには恋人になりたいという気持ちを成仏させる必要があった。

    でも、そう言うとAさんは私の恋心を成仏させてほしくない様子。

    でも友達がいいんだよね?
    と確認すると。

    友達がいいというわけじゃない。
    ただ、今は友達から恋人に育てている段階だと。

    だから、関係に芽は出ているから安心してほしいという。

    その返答は私にも想定の範囲内ではあり、Aさんにとって他意がないことも理解してはいる。

    してはいるが、やっぱりちゃんと確認しないとわからないもんだなぁとも実感している。

    難しいね、人間関係。

    でも、だからこそやっぱり人は皆、火球的速やかに素直になるべきなんだよ。

    誰と結ばれるかなんてわからない。
    でも、自分気持ちを素直に伝えて、次に進もう。

    失恋できないより、失恋できるほうがよっぽど良い。

    失恋だと思っていたものが、もしかしたら相手との進むスピードのちがいによるものかもしれない。

    ただ、だからと言って、待つ必要はない。

    他に好きな人ができればお互いそっちに進めば良い。

    何が正解かなんてわからない。

    でも、どっちに進んでいいかわからない状態からは火球的速やかに脱するべきだ。

    脱してみて、こっちじゃなかったなぁと思ったらその時また考えよう。
    大丈夫だ、あなたにはその思考力と経験がある。

    だから悩んでいるより、火球的速やかに次の手を打とう。

    負けはしない。

    死にはしない。

    大丈夫だ。

    後悔しないこと。

    それだけ考えて火球的速やかに次に進もう。
    一緒に。

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