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タイBLは年間49億バーツ産業になった—数字で見る「国策BL」のいま

    「BLドラマ」と聞いて、ニッチな趣味の世界を思い浮かべる方はもう少数派かもしれません。タイでは、BL(現地では「Yシリーズ」と呼ばれます)がエンターテインメント産業の主力ジャンルへと成長し、国の輸出戦略にまで組み込まれつつあります。今回は、その規模感を数字で確認していきます。

    エンタメ産業の0.7%から4%へ

    タイのBL市場は、2025年に49億バーツ(約200億円強)を超える規模になると報じられています。エンターテインメント産業全体に占める比率は、2019年のわずか0.7%から2025年には約4%まで拡大し、年平均成長率は約17%とされています(Nation Thailand報道)。

    6年で産業内シェアが5倍以上。これは「一部のファンが支える趣味」ではなく、「産業の柱のひとつ」と呼ぶべき水準です。

    アジアのBLシリーズ、半分以上がタイ製

    制作本数で見ても、タイの存在感は圧倒的です。タイはアジアで製作されるBLシリーズの50%以上を占め、過去10年で340タイトル以上を送り出してきたと報告されています。フィリピンや韓国、日本も追随していますが、供給量ではタイの独走が続いています。

    この量産体制を支えるのが、俳優の「ペア(クープ)」ビジネスです。人気ペアはドラマ出演にとどまらず、ファンミーティング、コンサート、広告契約へと展開し、ドラマ単体の収益を大きく超えるエコシステムを形成しています。

    「国策」としてのBL

    見逃せないのが、タイ政府がBLをソフトパワー戦略の一部として扱い始めている点です。政府系の情報発信サイトがBLの海外展開を紹介し、ブラジル市場向けには「OLÁ BL&GL THAILAND IN BRAZIL」といったプロジェクトも動いています。

    さらに2025年1月、タイは東南アジアで初めて同性婚を合法化しました。法制化は政治の成果ですが、BLドラマが社会の受容度を高める一助になったという指摘は現地・海外の双方でなされています。「BLが社会を変えた国」というストーリーそのものが、タイBLの国際的なブランド価値を押し上げているのです。

    出典:

    ※為替換算(約200億円強)は概算です。

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    アジアと中南米を飛び回り、日本のコンテンツと海外を繋いでいます。オタク文化がどのように国境を越えて広がるか、各国の腐女子のコミュニティーから情報収集&分析、現地で出会った人や仕事の裏側・キャリアについても書いています。 Contents Construction合同会社代表

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