
「星を見る」を引き当てた《シロクマ文芸部》 | ショートショート #05
「星を見る」を引き当てた。
きた、と思った。
これなら、できる。
僕は小走りでホワイトボードに向かい、以下のような絵を描いた。

描き終わった僕は、嬉々としてチームメイトの方を振り返る。
(「星を見る」だよ、わかるだろ?)
チームメイトたちは首を傾げる。
「星と、鳥?」
「いや、ヒトデと鳥かもよ」
「えーっと、スター…うーん…スターバード!」
「そんな言葉ねえよ」
僕は慌てて、絵を描き足す。
(鳥じゃない、人間だよ。見てるんだよ、星を!)

「鳥の目から、光線が出てる?」
「トリ。レーダー。トレーダー?」
「ヒトデ・トレーダー!」
「そんな職業ねえよ」
「あるかもしれないだろ」
隣のチームは、次に進んでいる。
僕は焦り、さらに絵を描き足す。
(一回、鳥から離れてくれ。星に注目してくれ。「星を見る」だってば)

「なんか星に集まってきてるぞ」
「他の鳥も集まってくる? 鳥が注目して……」
「あ、見てるんじゃないか? 鳥が。もしかして星を」
ブッブー。
時間切れを知らせる音が鳴る。
「なんでわからないんだよ。鳥じゃないよ、人間だよ。『星を見る』だよ」
泣きそうになりながらそう言い、僕は次のチームメイトにマーカーペンを渡す。
「どう見ても鳥だろう。なんで人間にくちばしがあるんだよ」
「鼻だよ」
「いいから次、集中!」
今度は僕も絵を当てる方に回る。
次のチームメイトが描いた絵も、わけがわからない。
すでに他のチームは、3問目をクリアしようとしている。
もう、勝てそうもない。
僕はだんだん、絶望的な気持ちになってくる。
会社の懇親会の、チーム対抗ピクショナリーゲーム。
優勝賞品は、やよい軒の食事券、1人5,000円分。
ほしかったのになあ。
いや、まだ諦めるのは早い。
僕は絵を見ながら、一生懸命に叫んだ。
「えーっと、牛乳が、空を飛んでる? フ、フライングミルク!」
ピクショナリーとは:
絵を描き、何を描いたかチームメンバーに当ててもらう、チーム対抗のゲーム。
一人ずつ絵のお題を与えられ、言葉を使わずに絵だけで伝える。
各お題には制限時間があり、正解したらすぐ次のお題に進むことができる。
ゲーム終了までに、一番多く正解したチームが勝ち。
* * *
おはようございます。
ショートショートに、じゃがいものお絵描きが登場しましたよ。
ぽていとぽたあとです。
これをショートショートと呼んでいいのか?というのは、また別の問題ですね。
皆さんはピクショナリー、やったことありますか?
小牧さん、いつも楽しいお題、ありがとうございます。
お題:「星を見る」からはじめるnote
最後に、やよい軒まで登場させてしまいました。
と申しますのも、先日ついに私も、やよい軒デビューを果たしたのです。

初やよい軒だったので、noteで非公式アンバサダーとして活躍されている(と私が思い込んでいる)猿吉さんが好きなメニュー第1位に挙げていた「なす味噌と焼魚の定食」を注文しました。
猿吉さんには、「さるきっつぁん」なんて呼ばせていただいて、「ぽてきっつぁん」なんて呼んでいただいて、仲良くしていただいています。
「なす味噌と焼魚の定食」、ものすごく美味しかったです。
近所にあったら、もう一生これでいいですって感じでした。
とろとろナスと絶妙なパリッと感が残るピーマンと、豚肉。
そして、しっとり焼きサバ。
ほかのメニューも食べてみたすぎます。
猿吉さんのやよい軒愛は、以下の記事を参考にしてくださいね。
ちなみに、やよい軒に行けそうだ、となった時の私のnoteの「最近みた記事」は、こんな感じになっていましたとさ。

猿吉さん、ご紹介ありがとうございました!
🥔・🥔・🥔
ほかにもショートショートを書いています。
よければお読みくださいね。