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Photo byyukineko77

わたしのキノコと『幻獣辞典』(エッセイ)

    時々思い出す。

    あのとき、キノコが私のために焼いてくれたケーキは、どんなケーキだったんだろう?

    *****


    私の知っている「きのこ」という名前の人は、ハイパーハイスペックな人ばかりだ。

    きのころさんといい、コニシ木の子さんといい・・・。



    きのこ……担子菌類か子嚢菌類か・・・じゃなくて。

    「キノコ」という名前の学生時代の友人のことを思い出していた(ニックネームです)。

    とてもキノコに詳しいので、「キノコ」というあだ名になった。

    背の低い小柄な可愛い女の子。

    ベレー帽がよく似合っていた。

    彼女はスキーがうまかった。(たしか、スキー検定の上級の資格を持っていたと思う)

    なぜ上手なのか?

    父親にリフトもない雪山に登らされ、雪が積もる原生林の中、ここから下まで滑れと猛特訓を受けたと言う。

    そんな話をきゃっきゃっ言いながら話す。

    私はキノコがすぐ好きになった。

    『幻獣辞典』を大学生協で一緒に購入して、キノコが「これはすごくいい」と言って、キラキラした瞳で読んでいたのを覚えている。

    (あの頃、身の回りに4人は『幻獣辞典』を持ってる人がいた。たぶん、もっといたと思う)



    キノコの話では、ドラゴンクエストの話も忘れられない。

    やっと買ってもらえたファミコンだったが、キノコはドラゴンクエストのソフトの1しか買ってもらえなかったらしい。

    当時のドラゴンクエストは、セーブする時に20文字の呪文を書き留めておき、それをまた入力することで、ゲームが再開できた(ふっかつのじゅもん)。

    ドラゴンクエストの1しか買ってもらえなかったキノコは、その呪文を解読し、思い通りのステージからゲームが再開できるようになってしまったという(ノートを見せてもらった)。

    彼女はアナログで呪文を解読してしまったのだ。

    そんなキノコはゲームセンターにあるゲームも解析してしまい、80パーセント以上の確率で勝利していた。



    それから、キノコは大学院に進む。

    彼女はNMRという分析装置の解析で忙しかった。

    「遊んでる子が羨ましい。こんな実験ばかりしてないで、遊びたい」

    と呟くと、

    「本当にそう思ってるの?」

    インドからの留学生に笑われたという。

    この後よく覚えてないけど、キノコは遊ぶことなく実験に没頭した。




    最後にキノコに会ったのは、いつだったかな?

    大学を卒業して数年後、仲間数人とキノコに会う機会があった。

    社会人になったキノコは、

    「私、早く帰らなきゃ行けないのよ。職場にアンコウを捌ける人がいなくて、行かなきゃいけないの」

    電車の中で、アンコウを吊るして捌く様子を身振り手振りで説明する。

    (漁業関係の仕事ではないです)

    彼女は、一足早く帰ってしまった。

    ーーやっぱり、キノコだな。



    キノコとの思い出で、ひとつだけ悔やまれることがある。

    それは、私の誕生日。

    キノコから電話がかかってきた。

    私のためにケーキを焼いたので、うちに来ないかと。

    すごく嬉しかった。

    でも、私はまだテスト期間中で、キノコの家に行くことができなかったのだ。

    キノコの家は大学を越えて向こう側にあり、かなり遠かった。

    今だったら、LINEでこんなの焼いたよと写真を送ってくれたかもしれない。



    noteで「きのこ」という名前を見るたび、私の知ってる大好きなキノコを思い出す。

    私は、キノコが焼いてくれた、優しい透明なケーキを今も胸に携えている。


    ーー今、あの『幻獣辞典』が読みたい。




    #なんのはなしですか


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    ChatGPTが描いてくれたキノコ🍄

    #ペラペラエッセイ

     
     
    書くことが目的のnote。みなさんのおかげで『わたあめ』から『わたりあめ』という人になりました。日常と非日常(ナンセンス)を行き来しています。 X始めました。https://x.com/_watariame

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