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目が見えなくなって見える世界

    障害を抱えている方をはじめ、様々な国籍や文化、年齢の方々の視点から見える世界は、新たな気づきや発見を与えます。またものの見かた、捉え方にも今までにない変化が生まれるかと思います。本シリーズでは、実際の当事者の方々から日常生活で感じる出来事などを共有いただき、読者の皆さまに記事を通して発信していきたいと思います。

    はじめまして!愛美テミスと申します。(もちろんペンネーム)
    千葉県在住、全く目が見えないお姉さんです。
    今回より視覚障害(全盲)の視点から日常で感じる違和感や発見について「マイノリティのリアル」をお伝えできればと思います。

    まずは自己紹介。出身は信州松本、18歳まで過ごしました。
    つまり、田舎者です。。。
    14歳のときに緑内障を発症し、あっという間に左眼を失明。残った右眼も20年後には完全に光を失いました。それから15年ぐらい全盲生活をしています。(年齢バレちゃいますが。。汗)

    そんな私ですが、現在は千葉県で障害者雇用で会社員として働きながら一人暮らしをしています。昨年からはリモートワークになったこともあり、本業の傍ら密かにライティングやWEBアクセシビリティ診断など視覚障害を活用した副業やボランティアにも力をいれています。
    目が見えないのに何ができるの?と思われてしまいそうな私ですが、ITを味方につければ、目が見えなくても生活はできるし、仕事もできるし、社会貢献だってできるんです。

    とはいえ、なかなか難しいことがあるのも事実。
    悔しくて悲しくて、もうやりきれない気持ちになる日もあるけれど、そんなときはパンチバッグにパンチ!パンチ!!
    高さ160センチ、Amazonで2年ぐらい前に購入しました。現在は、ライティングで煮詰まったときのリフレッシュでも活躍しています。目が見えないと、1人で気分転換にちょっとジョギングでも というわけにもいきません。近所にある一般のスポーツジムに...は利用を断られてしまいました。そんな私にとって、パンチバッグはいつでも気軽にストレス解消ができて運動不足解消にも貢献してくれる大切なアイテムなんです。

    こんなふうに「できるはずなのに〇〇がないからできない」が溢れた世界で生きている私たち。でも、いろいろ試したり、工夫したりして、なんとなく楽しみながら生活していいます。そんな日常の困りごとや喜び、嬉しさなどデザインの視点も交えながらお伝えしたいと思います。

    悲しいかな、40歳ぐらいになると誰でも「老眼」の症状が出てきます。人生100年時代、実はよく見えない・見えにくい状態で生きる期間のほうが人間は長いんです。自分とは関係ないと思えた日常が突如として目の前に現れる、そんな現実が待っているのかもしれません。

    これから誰もが暮らしやすい世界に向けて視覚障害の日常を一緒にご堪能ください。

    自宅でボクシングをする執筆者の愛美テミスさん
    写真:執筆者 愛美テミスさん

    登壇者プロフィール

    愛美テミス:産業カウンセラー/JPA認定カウンセラー
    1973年生まれ。
    視力がだんだん失われていった10代から30代にかけて感じた恐怖と、社会からの疎外感を忘れることができない。誰もが優しくつながる社会を理想に掲げ、現在ライフワークとしてブラインドのためのITサポートやピアカウンセラーとして活動をしている。さらに、晴眼者のITサポーター養成にも取り組んでいる。パラちゃんねるのライター兼WEBアクセシビリティも担当する。


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