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感想文【試す女(試す女)✴︎真田正之著】


    タイトルどおり【真田正之】さんの作品です。

    真田さんは私の「どす黒くて儚い、短い夢」の感想文を書いてくださった方です。

    ご本人も夜の遊び経験豊富な感じや「中の人」からの本音をよく聞いていたという経験からのリアルさは
    ある程度夜の裏側を知る者からしても突っ込みどころもなく、かといって盛りすぎることもなく...

    まさに「小説のような世界」をリアルに描いた「小説」です。

    そんな世界を自分と比較しながら読みつつも考えたのは
    華やかな世界あるあるでもあり、女性全般あるあるでもあるのにどうしてこんなに「普通の幸せ」と別世界になってしまうのか....

    以前[良客ほど愚痴を聞きやすい]と書いた記憶があるのですが、真田さんはそのひとりだなと確信するリアルさです。


    まず第一話は
    私にはなかった「上京」という多くの人にとって人生の大きな分岐であるイベントから始まる。

    そんな非日常な日常を見ていると、自分がずれたのは生まれた時からなのではないか?と思いつつも
    東京生まれヒップホップ育ちの私が憧れてやまない「上京」がそこにある。

    そんな登場人物である若い女性から見た[銀座]の夜の舞台...
    買い物、夜の世界、高級グルメ....
    どれもハイソなイメージだが、私は歌舞伎座とItoyaのイメージ。
    お金を持ってから仕事で行ったのではなくてお小遣いで文房具買いにとかで行っていたからどうしても庶民的なイメージになる。

    ちなみに「夜の銀座」はだいたい新橋なのでよくテレビなどでみるあの時計のある四丁目交差点付近が本当の「銀座」だが
    実はあそこにある三愛には「コイコリン」という隠れアイテムである、対になった願掛け猫の石像?がいる。

    .....なんていう東京民のドヤるネタなど関係なく「銀座」のイメージを作るのはいつも外から来た人たちである。

    この物語の登場人物はおそらくほとんがその「上京」を経験し、私の目からは見ることができなかった[東京]というダンジョンに挑む、純粋で気合いの入った人たちである。
    そんな彼女たちが見た「東京」は私の目からは見ることのできなかった[東京の銀座]を舞台にした物語の軸になる。

    だがしかし....
    どこでどんな立場で何歳であろうとも女は感情が変われば行動も変わる生き物...それは私も同じ。
    男性もそうなんだろうか?それは私にはわからない。

    取り繕うにも限界があるし、本当に好きな相手なら尚更....
    だがその「本当に好き」は明確な数字として出せるものではない。

    だからこそ、自信がない者は確実に見える何かが欲しい。
    逆に「これだけ使ったから好きに違いない」と自分を麻痺させる時もある。

    何が真実かなんて答えはないからこそ永遠に繰り返す。
    豪華なものを知ってしまうと既存のものがしょぼく見え、まるで自分が高価になったような幻覚を見る。
    実際私も
    「値段が安いお店(風俗)だからといって、そこにいる女性が安いわけではないものね」など発言して好感度を上げたりしていたが
    本音は「そんな安い店にいる奴らと自分は交わることはないけど私の好感度を上げる道具にはなるか」くらいには当時は本気で思っていた。

    そのくらい、夜の女なのか女全般なのか?女というものは信じ込んだらその幻覚にのめり込む。のめり込んで調子に乗ることで現実のお金もついてくる。真相なんかどうでもいい。

    だが人は安らぎを求める。この登場人物も同じ。
    私も好きな人といる何気ない時間が好きだった...といってもその背景には
    「生活費は出してもらった上でタワマンから見える夜景の手前にいる彼」の腕枕。
    それを何気ない時間と言って良いのか今となっては疑問しかないが
    この主人公もだいぶ麻痺している。

    愛はお金では買えないというがそれは違うと思う。

    そしてその愛は脆い。
    「お金の切れ目が縁の切れ目」と言った人にノーベルゆりこ賞をあげたい。

    この物語はそんな煌びやかさと人間の欲、後になったらあれはなんだったんだろうという行動が綺麗でリアルな表現で進んでいく。
    出てくるものや言葉は綺麗。
    綺麗だからこそ見えてしまう人間の欲や本能....
    そして第9話の話や表現については....読んだ方が直接感じて欲しいのであえて触れないでおきます。

    【真田正之ワールド】

    1〜9(10)話と長編かと思いきや、とても読みやすくすいすいとハマりやすい作品なのでまだ読んでいない方は是非一度....こんな世界を覗き見るのをお勧めします。

    だがしかし!!
    じつはまだ完結していない...
    真田さんは意見が欲しいと言ってくださったが、こんな感じで途中で途切れるのがまたリアルだと感じてしまう私はまだ麻痺しているんだろうか??

    【真田正之著・試す女(試す女)】
    おすすめです。

    #創作大賞感想

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