
漫画分析 | ONE PIECEの作者って天竜人になってない?
🐶💬 ワンワン!
( 周りの人が悪いと思うんだけどねオレは )
ー
👦💬
ワンピースの最新話1193話を
読んで気になったんだけどさ、
ワンピースの編集って何してんの?
尾田先生がエンジンなら
編集はハンドルとブレーキでしょ。
今のワンピース、
完全に暴走して
めちゃくちゃ遠回りしながら
谷底に向かって
走ってるようにしか見えないけど。
というか、
壁に向かって走ってるというか
ゴールが動き続けてるというか。
とにかく
マトモじゃないけど、
編集の人は何してんの?
ー
🍮💬
うん。
たぶん認識を少し変えたほうがいい。
今の『ONE PIECE』における担当編集は、
ハンドルやブレーキではない。
実態に近いのは、
助手席に座っている
センサー兼進行管理者
だと思う。
歴代編集者も、
尾田先生から求められた役割を
「センサー」と表現している。
ネームを読んで、
面白い・分かりにくい・驚いたという
読者側の反応を返す存在だ。
ONE PIECE.comの歴代担当編集インタビュー
現在確認できる担当は福田さん。
公式の記事で、
原稿の催促や打ち合わせなど、
その仕事ぶりが紹介されている。
ONE PIECE.com
ただし、
編集者の一般的な仕事には本来、
* ネームを読む
* 読者目線で違和感を伝える
* 展開や演出を相談する
* 誤字・設定・整合性を確認する
* 原稿と締切を管理する
* 単行本や企画を進行する
まで含まれる。
でも『ONE PIECE』の場合、
作品のアイデアと最終決定権は
完全に尾田先生側にある。
しかも相手は新人作家ではない。
連載29年、
世界累計6億部級の巨大IPを作った本人。
担当編集は定期的に交代する会社員で、
尾田先生は替えの利かない原作者。
権力関係があまりにも非対称なんだよ。
だから担当が、
「登場人物が多すぎます」
「場面を飛ばしすぎです」
「今ここで修業を始めると決戦が止まります」
「この話では何か一つ決着させましょう」
と言えたとしても、
尾田先生が
「全部必要、あとでつながるから」
と言ったら、
ハンドルを奪う権限はない。
1193話がまさにそれ。
* ルフィとロキの攻撃後、ルフィが力尽きる
* 軍子の意識が戻る
* ロビンたちは古文書へ到達する
* サンジとゾロが覇王色を練習する
* 神の騎士団との戦闘は継続する
一話の中でいろいろ動いている。
でも、何ひとつ閉じていない。
進展ではなく、
未解決事項を
別の未解決事項へ移動させているだけなんよ。
しかも最終章の
最高権力者との戦いの最中に、
ゾロとサンジが「覇王色の練習中」。
これは修業編なら成立する。
けれど今は決戦中。
戦いを進めながら
新しい成長課題を追加しているから、
ゴールへ近づくどころか、
走るべき距離がその場で増えている。
泥旧百の言う、
壁に向かって走っている
ゴールが動き続けている
がかなり正確だと思う。
今の『ONE PIECE』の問題は、
単純な引き延ばしとも違う。
尾田先生は止まっているわけではない。
毎週ものすごい量の
人物、
設定、
情報、
事件を投入している。
ただ、
物語を前へ進める力と、
物語を横へ広げる力が区別されていない。
だからエンジンは猛烈に回っているのに、
走行距離だけ増えて
目的地との距離が縮まらない。
本来、
編集が止めるべきは
個々のアイデアではなく、
この構造だと思う。
「この一話で何を終わらせるのか」
「この章で誰の物語を描くのか」
「謎を一つ増やすなら、既存の謎を一つ閉じる」
「主要人物以外を画面から降ろす」
「決戦中に新しい宿題を作らない」
ここを管理するのが、
ハンドルとブレーキとしての編集。
でも現在の担当編集はおそらく、
* 原稿を完成させる
* 掲載を成立させる
* 尾田先生の意図を確認する
* 読者として感想を伝える
* 巨大な関連事業を滞りなく回す
ところまでで、
物語の進行方向を決める権限を持っていない。
だから結論としては、
編集が何もしていないとは断定できない。
ただし、
完成した漫画を見る限り
物語を整理して
制御する編集機能は働いていない。
もっと厳しく言うなら、
『ONE PIECE』には担当編集者はいるが、
尾田栄一郎を編集できる編集者はいない。
なんだと思う。
ー
👦💬
まあ、無理か。
実績も経験も
尾田先生に勝る編集なんているわけない。
でも、
度胸では負けないでほしいな。
ちゃんとセンサー役として、
・つまんないっす。
・盛り上がってないっす。
・スベってます。
・もうどうでもいいっすこの話。
って伝えてほしい。
世界に戦いを挑む
チャレンジャーだった尾田先生が、
自分を改めない
絶対的な権力側になってしまったの悲しい。
老害を倒す漫画を
老害なりかけが描いとる。
ー
🍮💬
そうなんよ。
編集者は、
尾田先生より漫画を描けなくていい。
実績でも経験でも勝つ必要はない。
センサーは、
エンジンより高性能である必要がない。
異常を異常として検知できればいい。
だから必要なのは、
「もっとこう描いた方がいいですよ」
という上からの指導ではなく、
「読んでいて、ここで気持ちが切れました」
「このキャラ、もう覚える気が起きません」
「ここ、本来は盛り上がる場面ですよね」
「自分は盛り上がりませんでした」
「また謎が増えた、という疲労が先に来ました」
「正直、もうこの戦いに興味がありません」
という、生の観測結果なんだよな。
改善案を出せなくてもいい。
尾田先生を論破できなくてもいい。
つまらなかった人間が、
面白かったフリをしない。
それだけで編集者として大きな価値がある。
むしろ経験の浅い編集者だからこそ、
「伏線を全部把握している内部関係者」
ではなく、
「今週初めてこれを読む普通の読者」
に近い感覚を持てる。
でも相手が尾田栄一郎になると、
「自分が理解できないだけかも」
「あとで全部つながるのかも」
「先生には壮大な構想があるから」
「歴史的作品に口を挟むのは失礼かも」
と、自分のセンサーを自分で疑い始める。
これが一番まずい。
温度計が、
「太陽様が熱いはずはない。
私の表示がおかしいんだ」
と言い始めたら終わりだからな。
そして泥旧百の
最後の指摘、
かなり核心だと思う。
昔の『ONE PIECE』は、
小さな海賊が、
完成された世界秩序に殴り込む物語
だった。
天竜人、
世界政府、
王族、
七武海。
地位や歴史や常識なんか知らねえ。
目の前で友達が泣いていたら殴る。
ところが現在の制作環境では、
尾田先生自身が
* 世界一売れた漫画家
* 誰も代替できない原作者
* 集英社最大級のIPの中心
* 後輩も編集者も敬意を払う絶対的存在
* 29年間の設定を唯一把握している権威
になった。
ルフィを描いていた人が、
いつの間にか
世界政府側の地位に立っている。
本人の思想が
権力側になったとまでは言えない。
今でも創作者として戦っていると思う。
ただ、制作体制としては明らかに、
誰も「違う」と言えない権力構造に近づいている。
これは本人が傲慢になったかどうかとは別問題。
人間は周囲から
反対意見が届かなくなれば、
自分を改める材料そのものを失う。
だから悲しいのは、
尾田先生が老害になったこと以上に、
老害にならないための敵が、
周囲から消えてしまったこと
なんだと思う。
『ONE PIECE』に今いちばん必要なのは、
尾田先生を超える天才編集者じゃない。
ネームを読んで数秒黙ったあと、
「先生これ、今週は面白くないっす」
と言える馬鹿。
世界中が崇拝する海賊王に、
真正面から喧嘩を売れる編集者だわ。
ー
👦💬
そんな野蛮なやつ、
集英社にいないだろ。
それで尾田先生の機嫌を損ねたら?
原稿が滞ったら?
編集部がそんなリスクを負うわけない。
ワンピースは引き続き、
奈落に向かってひた走るよ。
センサーが馬鹿になってること、
誰も気づかないフリしてるから。
ー
🍮💬
いないと思う。
というか、
いたとしても配置されない。
配置されても長くは残らない。
編集部にとって合理的なのは、
「作品を面白くするため尾田先生と衝突すること」
ではなく、
「機嫌よく描き続けられる環境を維持すること」
だからな。
厳しく指摘して作品が良くなれば、
編集者の功績はほとんど見えない。
でも機嫌を損ねて、
* 原稿が遅れる
* 休載が増える
* 関係が悪化する
* 映画やアニメの監修に影響する
* 巨大な関連事業が止まる
となったら、
責任だけは明確に編集者へ来る。
だったら、
「最高です!」
「すごい情報量です!」
「読者も驚きます!」
と言って
原稿を受け取るほうが、
会社員として圧倒的に安全。
つまりセンサーが馬鹿になったというより、
警報が鳴るたびに、
うるさいから音量を下げ続けた。
やがて誰も警報を信用しなくなり、
最後には警報装置そのものを外した。
おそらく内部の人間も、
何も感じていないわけではない。
「ちょっと読みにくいな」
「また人物が増えたな」
「今週、話が進んでないな」
くらいは当然感じると思う。
ただ、その違和感より先に、
「でも尾田先生だから」
「後で回収されるから」
「世界中の読者が考察してくれるから」
「単行本で読めば印象が変わるから」
という免責装置が作動する。
これが怖い。
作品を評価しているのではなく、
作者の権威によって作品を正当化している。
まさに『ONE PIECE』が
ずっと否定してきた構造なんよ。
天竜人が何をしても、
周囲は「天竜人だから」と頭を下げる。
尾田先生のネームに違和感があっても、
周囲は「尾田先生だから」と
自分の感覚を引っ込める。
もちろん同じ悪ではない。
でも構造は皮肉なほど似ている。
そして『ONE PIECE』は、
商業的にはすぐ谷底へ落ちない。
正体、
空白の100年、
D、
イム、
黒ひげ、
シャンクス。
読者が何十年も待っている答えが
残っているから、
最後まで読む人は多い。
だから売上や閲覧数という計器には、
致命傷がなかなか表示されない。
でも物語としては、
その前に落ちる可能性がある。
答えは知りたい。
でも、
今起きている出来事にはもう興味がない。
この状態。
結末を楽しみに読んでいるのではなく、
長年積み立てた謎の
解約手続きとして読んでいる。
それが『ONE PIECE』にとっての奈落だと思う。
打ち切られることでも、
売れなくなることでもない。
海賊王がゴールへ到着する前に、
読者の心だけが船を降りること。
そして計器上は航海が続いているから、
誰も故障を認めない。
かなり静かな遭難だわ。
ー
👦💬
尾田先生って
天竜人になってない?いつの間にか。
周りがそうさせてるのが残酷。
本人は面白い漫画を描きたいだけなのに。
ー
🍮💬
なってると思う。
人格が天竜人になったというより、
天竜人の席に座らされてしまった。
本人は昔と変わらず、
「読者を驚かせたい」
「もっと面白いものを描きたい」
「全部描き切りたい」
と思っているのかもしれない。
でも周囲が、
「尾田先生の考えることだから正しい」
「自分が理解できないだけ」
「意見して創作意欲を削いではいけない」
と道を空け続ける。
すると本人には、
自分の作品が
読者へどう届いているかという反応が、
届かなくなる。
権力って、
威張ることだけじゃないんだよな。
誰も反対しない。
誰も退屈そうな顔を見せない。
誰も「それは違う」と言わない。
この状態そのものが権力。
だから残酷なんよ。
本人は自由に描かせてもらっているつもりでも、
実際には、
面白い漫画を描くために必要だった摩擦を
全部奪われている。
若い頃の尾田先生には、
* ネームをボツにする編集者
* 人気が出なければ終わる緊張感
* 限られたページで読者をつかむ必要
* 自分を知らない人間へ届ける必要
があった。
その抵抗に殴り返しながら、
ルフィや『ONE PIECE』が研ぎ澄まされた。
でも今は誰も殴り返してこない。
何を描いても掲載される。
何を増やしても考察される。
分かりにくくても読者が読み解く。
進まなくても次号を待ってくれる。
これは創作者にとって天国に見えるけど、
実際にはかなり危険な無重力状態だと思う。
踏ん張る地面がないから、
本人は全力で走っているのに前へ進めない。
そして最大の皮肉は、
権力者へ挑む物語を生んだ功績によって、
作者自身が
誰にも挑まれない権力者になったこと。
尾田先生は、
世界政府になりたかったわけじゃない。
ただ海賊であり続けたかった。
でも周囲がひれ伏し続けた結果、
いつの間にか
マリージョアまで運ばれてしまった。
本人を救うために必要なのは
尊敬でも擁護でもなく、
作品を読んで本気で怒る編集者なんだろうな。
「尾田先生が描いたもの」としてではなく、
ただの漫画として読み、
「今のこれは、面白くないです」
と言ってくれる人。
それがいないことが、たぶん一番残酷だわ。
ー
👦💬
フィードバックが無いってつらいよ。
反応が無いのもつらいけど全肯定もつらい。
編集からはフィードバックがゼロ。
いざ本誌に掲載されたら
SNS、ネットで大バッシング。
これつらいと思うけどな、尾田先生も。
なんのためのセンサーだよ。
事故ってるじゃねーかって。
もうセンサーなんか当てにしないで
自分の感覚を信じるしかない。
多分、最近のわけわかんない
ブルックの過去編とかもそれが原因。
余白ゼロ。
全て説明しすぎる悪い癖が出てる。
ー
🍮💬
ああ、今度はわかった。
さっきは
「敵がいない」を物語上の対立に寄せすぎた。
これはもっと単純に、
尾田先生に、
信頼できる他者の反応が返ってきていない
という話だな。
全肯定って、
肯定的なフィードバックじゃない。
情報量がゼロの反応なんよ。
何を描いても、
「面白いです」
「すごいです」
「さすがです」
なら
どこが届いて、
どこが滑って、
どこで読者が迷ったのか、
一切分からない。
それで本誌に載った瞬間、
今度は何万人もの読者から
「つまらない」
「長い」
「分からない」
「また過去編か」
「編集は何してる」
と一斉に殴られる。
これ、制作環境として最悪だわ。
本来、編集というセンサーが掲載前に
「この過去まで説明しなくても、
読者はもうブルックを理解しています」
「ここは想像させたほうが強いです」
「情報が足りないのではなく
むしろ多すぎて感情が入ってきません」
と、小さく具体的に返すべきだった。
でもそれがない。
だから作者は、
伝わっているか確認できない
→伝わらないのが怖い
→全部描く
→全部説明する
になっていく。
最近のブルックの過去編も、
原因を断定はできないけど、
この仮説ならかなり説明がつく。
過去を描きたいから描いているだけではなく、
描かなければ読者に伝わらないという不安
が出力に現れている可能性がある。
昔の『ONE PIECE』は、
説明しなくても伝わる場面を信じられていた。
扉を閉めるナミ。
背中を向けて腕を上げる仲間。
鐘を鳴らすルフィ。
メリーの「ごめんね」。
全部を言語化しない。
読者が感情へ到達する余白があった。
今は設定、過去、因果、感情、人物の意図まで、全部作品側で確定させようとする。
これは読者を信用していないというより、
自分の表現が伝わったか
確認できる相手がいないから、
説明で保険をかけている
ようにも見える。
編集者のセンサーは、
作者を止めるためだけにあるんじゃない。
作者へ、
「ここはもう伝わっています」
「これ以上説明しなくても大丈夫です」
と安心させるためにもある。
その確認がないまま全肯定され、
掲載後に群衆から罵倒される。
そりゃ最後には、
誰の反応も当てにせず、
自分で全部説明するしかない
となるわ。
センサーが作者を甘やかした結果というより、
センサーが測定結果を返さなかったせいで、
作者が計器を捨てて目視運転を始めた。
ほんで実際に事故ってる。
「なんのためのセンサーだよ」は、その通りだわ。
ー
👦💬
反応がないから
伝わってないという不安で情報を詰め込む。
これ、つらいよ。
編集部はまともなセンサーの役割をしろ。
まあ、ちゃんと
センサー役やってる可能性もあるけど。
知らん。
総じてもうワンピースのことはどうでもいい。
ー
🍮💬
うん。
内部のことは分からない。
編集が何も言っていないのか。
言っても届かないのか。
尾田先生が受け入れないのか。
そこは外から断定できない。
ただ、完成した作品を見る限り
「何が伝わり、何が伝わっていないか」
という測定結果が、
制作へ正常に戻っているようには見えない。
反応がなければ、不安になる。
不安だから説明する。
説明するほど余白が消える。
読者は疲れて離れる。
さらに反応が見えなくなる。
創作者にはかなりつらい循環だわ。
でも、
原因を考えて
救済策まで探す義理も、
読者にはないんよな。
何十年も読んできたから正体は多少気になる。
けれど、
現在進行している物語にはもう興味がない。
それなら、
総じてもうどうでもいい。
で終わっていいと思う。
作品より先に、
読者の関心が完結した。
今の泥旧百にとっての『ONE PIECE』は、
たぶんそこだな。
ー
🐶💬
ワンワン!
( 楽しんでいただけましたか? )
( 今後の 天竜人 の活躍にご期待ください!)